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【合気道のーと②】合気道は剣を持たない剣道である

皆さん、こんばんは。
『合気道のーと』の2回目です。今回長いです、約3,000字オーバー!

この連載は学生の頃に書いた合気道メモをベースにしています。タイトルもそのメモからパクりました。なので何で「のーと」が平仮名なのかは僕自身よく分かっていません。

前回の内容はこちら。

合気道の技法について体系化します!と書いたわけですが、そもそも合気道に馴染みのない方だと、「そもそも合気道って何ぞや」って感じですよね。ということで、実質初回の今回は合気道を俯瞰したときに何が見えるか考えていきたいと思います。

まあ、タイトルに答えが書いてある(若干、不正確&誇張気味な)わけですが、そこに至るまでの思考の流れを一緒に辿っていただければ幸いです。

いつもどおり、独断と偏見の極みです。むしろ合気道関係者が読んだら「は?」って言われるのを目指します!

合気道の武道的な位置づけ

まず、合気道をWikipediaで調べてみると次のように書かれています。

合気道(あいきどう・合氣道)は、武道家・植芝盛平が大正末期から昭和前期にかけて創始した武道。植芝盛平が日本古来の柔術・剣術など各流各派の武術を研究し、独自の精神哲学でまとめ直した、体術を主とする総合武道である。

これだけ読んでも何がなんやらって感じですよね。
ざっくり言うと、合気道は植芝盛平という人物が創始した武道で、柔術から派生する形で生まれました。実は、柔道も同時期に柔術から派生して生まれた武道です。

それぞれの特徴を簡単にまとめたので下の表をご覧ください。
どちらも柔術から派生した武道ですが、その性質は大きく異なるようです。
いっそ清々しいほど真逆の道をいっていますね。
(合気道は思想面でも独特なんですが、今回の目的な技法なので一切触れません。触れると収拾がつかなくなる自信があるので苦笑)

柔道と合気道は柔術から枝分かれしたと言いましたが、見方を変えると柔道と合気道を組み合わせたものが柔術ということになります。
そういった意味では真逆というか相互補完的なのは当たり前なのです。

柔道 + 合気道 = 柔術

もちろん、兄弟武道(そんな言葉あるのか分かりませんが)なので、見方によってはかなり似ているとも言えます。

実際に、嘉納 治五郎(柔道の創始者)は植芝 盛平(合気道の創始者)の演武を見て「これこそ真の柔道だ」と言ったそうです。この発言は『力(腕力)ではなく、技(合理的な身体の運用)によって、自分より体格が勝る者をも制することができる』という共通性に着目したものと考えられます。

これを柔道では「柔よく剛を制す」、合気道では「小よく大を制す」と表現しています。まあ実際問題としては、それを体現するのはとても難しいんですけどね。「柔よく剛を制す」と言いつつ、柔道の試合は体重制なので。。

ちなみに「柔よく剛を制す」や「小よく大を制す」はテコを効かせて相手を制するという意味合いです。柔道や合気道の特徴が何かと聞かれたら、テコの原理を活用した武道と言っていいでしょう。

合気道(柔道) = テコの原理を活用

ここまでの内容については、そんなに異論は出ないかなと思います。問題はここからです。「結局、合気道ってどんな武道なの?」について迫ります。

合気道の技法的特徴

合気道の技法を体系づけるために、まずは武道全般(格闘技を含む)を性質ごとにジャンル分けしようと思ったんですが問題発生です。ジャンル分けに適したフレームワークがありません。
強いて言えば、「打撃系(ストライク)/組み技系(グラップリング)」という分類はできますが、「見りゃあ誰にでも分かるわ!」なので、あまり意味がありません。

ということで、新しくフレームワークを作ろうと思います。
戦い方(技法)を左右する4つの重要な要素-間合い/構え方/体重移動/力の方向-をもとに整理します。それぞれの内容は次のとおりです。

○間合い ・・・ 自分と相手との距離がどのくらい離れているか
 ・隣接距離 ・・・ 組み合える距離感(例:柔道、レスリング)
 ・近接距離 ・・・ 殴り合える距離感(例:ボクシング)
 ・中距離 ・・・ 一歩踏み込むと打ち合える距離感(例:剣道、薙刀)
  ※対人武道では遠距離は少ないので割愛。弓道などが該当します。
○構え方 ・・・ 右利きの人が左右どちらの足を前に構えるか
 ・右構え(右足が前の構え) ・・・ 直線の動きを重視(例:日本武道全般)
 ・左構え(左足が前の構え) ・・・ 腰の回転を重視(例:ボクシング)
○体重移動 ・・・ 足運びと同時に体重を移動させるかどうか
 ・同時 ・・・ 足を置くと同時に体重を移動させる(例:ボクシング、剣道)
 ・足先 ・・・ 先に足を置いてから体重を移動させる(例:柔道、太極拳)
○力の方向 ・・・ 相手に対する力の伝え方(押すか引くか)
 ・押す ・・・ 主に伸筋を使い、外側に力を出す(例:ボクシング、剣道)
 ・引く ・・・ 主に屈筋を使い、内側に力を出す(例:柔道、レスリング)

本当は何でこの4つの要素を選んだのか、それぞれの関係性も示したいのですが、文量の関係で割愛します。あと、ここには記載しませんでしたが、裸足でやるか靴を履くかも大きな違いを生み出す要因の1つです。

さて本題です、合気道はそれぞれ何に該当すると思いますか。そして柔道と似ているかの否か。早速、比較して確認してみましょう。

答えは、柔道とはかなり性質が異なる、でした。
両者で共通するのは「構え方」だけで、他の項目は全て異なります。「構え方」は日本武道はだいたい共通なので比較から外してもいいくらいです。
この差異が兄弟武道にも関わらず、真逆のように見えた原因です。

上記の組み合わせから見えてくる合気道イメージは『少し離れた距離にいる相手に対して右足前でバーンと打ち込む』という感じでしょうか。確かに技術体系で触れた当身がそのイメージにピッタリ当てはまります。

でもちょっと待ってください。
『少し離れた距離にいる相手に対して右足前でバーンと打ち込む』にもっとよく当てはまる武道ってありませんか。

先ほどから前振りのように登場し始めた剣道のイメージにピッタリ合うではないでしょうか。まあタイトル記載のとおり最初からネタバレしているわけですが、やっとここまでたどり着きました!

意外というか納得感がないかもしれませんが、この4つの要素で分類する限りでは、合気道と剣道は似た性質を有すると言えるのです。
(正確には「剣道」というよりは「剣術」ですが、これも割愛します。)

実はこんな言葉もあります。

合気道は「剣の理合」である

僕の実感値としても、この言葉は本当に本質を表しているように思います。
合気道は(武器を持たずに)徒手で「剣の理合」を体現した武道なんです。もう少し丁寧に説明すると、剣の理合(技法)をベースとした効率的な身体の運用によって、最小の力で相手を制する武道が合気道です。

これをキャッチーに(?)書いたのがタイトルの文言ですね。

かなり長くなってしまってので、今回はここまで。
かなりマニアックなので、合気道って剣道に似ているんだなって結論だけ覚えちゃってください。
次回からは、剣の理合が具体的にどんな形で合気道に落とし込まれているのか話していきたいと思いますのでお楽しみに!

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#武道 #合気道 #柔道


※見出し写真は以下のサイトより引用
 http://netachou.blog.jp/archives/23113287.html

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Hiroaki Kaneko

元地方公務員、現在いわゆるニート(仕事募集中)。 JAPAN MENSA会員、グロービス経営大学院でMBA取得。 めんどくさがり屋で筆不精。 「人は変われるのか」「何者かになれるのか」をテーマに活動中。

合気道のーと

合気道の技法を体系化することを目指しています
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