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SASAnote Vol.37 「リーグ再開へ向け-期待と不安、そして、想い」

「久々に、みんなに会ったら喋りまくっちゃいました。もちろん、ソーシャルディスタンスを保ちつつでしたけど、喋りまくっちゃって、止まらなかったです(笑)」

高瀬優孝は、2か月近い期間を経て、チーム活動が再開となり、久々に仲間とともにサッカーができた喜びを教えてくれた。

200526 001 ザスパ 高瀬選手

チーム内に新型コロナウイルスの感染者が出たこともあったが、全国に緊急事態宣言が発令されたことで、ザスパのみならず、各Jクラブが、活動自粛に追い込まれてしまった。

ザスパは、4月に入って活動を停止し、5月5日から場所を提供しての自主トレを開始、そして、5月25日からフルサイズコートでの全体トレーニングが再開となった。もちろん、引き続いての感染症対策を行った上でのトレーニングなので、グループ分けによる時差練習や対人などを控えたメニューにはなる。それでも、舩津徹也は、「みんなと顔をあわせてサッカーができるのが嬉しい。やっとここまでこれたという思い。」と話し、林陵平も、「家での時間が多かったので、みんなでボールを蹴れるというのが新鮮だし、当たり前じゃなかったんだなと言う感じだった。」と話すように、選手たちにとっては、久々に顔を合わせ、広いピッチでボールを蹴れる喜びを存分に味わえたようだ。

報道によれば、Jリーグは7月上旬でのリーグ再開を目指しているという。およそ1カ月後の再開に向け、選手たちのコンディションはどうなのか、チームとして戦える状態に持っていけるのか、と言う所が気がかりだ。

林は、「家にいた時は、体幹であるとか、10キロのダンベルを買って筋トレとか、YouTubeで腹筋のトレーニングを見てやったり、最大限できる事をしていた。コンディション的には、これからどんどん上げていかなければいけないが、ベースの部分となる走る部分は、ここ2~3週間で上げてきた、状態的には上がっていくと思う」と話す。また、高瀬も、「今は、シーズンオフが明けてからと同じような状態。これから日程が決まってくると状態も心身ともに上がっていくと思う。(開幕後に中断した時は先が見えなかったが)、先が見えてきた所もあるので、今の方が上げやすい。」と話す。それぞれに準備をして、先も見えてきたことで、再開に向けた準備も加速しそうだ。

それでも、舩津が、「個々の体力差にばらつきがあるので、試合に向けてどうやって合わせるかが難しい所だと思う。」と話すように、自粛期間中、各自でできる事も限られたし、環境によってもその強度は均一ではなかった。チームも選手の状態を慎重に確認した上で、リーグ再開に向けた準備をすることになりそうだ。

200526 001 ザスパ 舩津選手

再開後のリーグ日程、詳細は、近々に明らかになりそうだが、過密日程、平日開催による連戦など、選手たちに大きな負担がかかるシーズンになる事が予想される。

高瀬は、「今までのシーズンと違うので、まずは健康第一。シーズン終了までに、ケガ、病気なくシーズンを終えたい。その上で、プレーのことを考えないといけないかなと思う。自己管理はより一層やらなければいけない。」と気を引き締める。舩津も、「初めてこういう状態で休んで、練習できず、始まっても連戦になる。そこへの体力的な不安はある。」と話す。一方で、「連戦が続く事でみんなにチャンスがある、コンディションが良ければ使われる。そこはポジティブな部分。」と話し、林も、「過密日程は仕様がない。どちらにしろチーム全員の力が必要になる。個人でなく、チーム全体の力でやっていきたい。」と話す。今シーズンは、いつも以上にチーム力が求められる。上に行くためには、全選手の力が必要不可欠なのだ。

そして、当面は、無観客でのリーグ再開となりそうだ。海外で先行するリーグからは、すでにその様子が届いているが、果たしてどのような感じになるのだろうか?

舩津は、「サポーターの声がないと雰囲気もそうだし、僕は、辛い時にサポの声で頑張ってこれた。その助けがないとなると、今はさらに強くならないといけないという思いだ。」と口にする。また、林も、「無観客の時のテンションの持って生き方は、多少気になっている。僕は、FWなので点を取った後に、サポーターのみんなが喜ぶ姿、スタジアムが盛り上がる様子は、凄く楽しみにしているので、それがないのは残念。」と話す。まだ、再開していないが、選手たちもサポーターとともにスタジアムで戦えない事を残念がっている。それでも、林は、「ゴールセレブレーションは予定通りやりたい。(ソーシャルディスタンスがあるので)選手は寄ってきてくれないが、楽しみにしている人もいると思うので変わらずやりたい。」と、勝利、ゴールとともに、離れていても常に応援してくれているサポーター、ファン、県民に想いを届けようとしている。私たちも、しばらくの間は、直接、声援を届ける事はできないかもしれないが、声を想いに、選手、ザスパに届け、ともに戦っていきたい。

200526 001 ザスパ 林選手

リーグ再開が見えるところまでやってきた。我々もそうだが、選手たちもその時を待ちわびている。

高瀬は、「サッカー選手は試合してなんぼ。うっぷんをため込んでいるので、早く放出したいし、プレーを見てもらってサポーターの皆さんにも発散してもらいたい。やっぱり結果で喜んでもらうのが一番だと思う。来てもらえないから余計に結果にこだわりたい。」と意気込む。

林は、「どんな状況でも、試合をするという事は、勝ちに行くという事に変わりはないし、120%の力を出してプレーするというのはプロとして変わらない事。そこで結果を出すために戦うし、チームの勝利に貢献したい。」と再開を待つ。

そして、自身が新型コロナウイルスに感染し、悔しい思いをした舩津は、「僕自身は、コロナになって、ここから先、体力が無かった時に、コロナのせいと思われるのは嫌だ。チームから指示された練習にプラスしてやってきたつもりなので、いい状態で入れたと思う。」と今の状態を説明し、「コロナになって、マイナスのマイナスとも言えるここから、どれだけ自分のイメージをプラスに持っていけるかが大事。コロナになったのにあんなにいいプレーをした、みんなを引っ張ってくれた、と思わせる行動をしないといけない。」と強い思いをもって準備をしている。

いつもとは違う戦い、そして、新型コロナウイルスとの戦いも続くが、Jリーグの舞台で、ゴール、勝利を掴み、喜びを分かち合いたい思いは何も変わらない。私たちも、ザスパクサツ群馬とともに、再び走り出そう。

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