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『HIROBAビジネス』 水野良樹✖️小泉文明後編

ヒットサービスやヒット企画、ヒット商品をつくった素晴らしい企業家の方々との対談企画 『HIROBAビジネス』第1回目は、鹿島アントラーズ代表取締役社長であり、メルカリ会長の『小泉文明』氏をお迎えしました。

前編に続いてお送りする後編では、2019年8月に代表取締役社長に就任された『鹿島アントラーズFC』について、今後のビジョン、挑戦したいことなどをお聞きしました。


今までの常識を変えなきゃいけないタイミング

水野:鹿島アントラーズの社長に就任されてから約1年。その中でコロナウイルスという世界的にも稀な事象が起こって、率直にこの状況をどういうふうに捉えていますか。

小泉:もちろん、短期的な収入はすごいネガティブなんですけど、個人的にはポジティブに捉えています。先ほど水野さんも話されてましたが、改めて僕は『リアルな価値』を見直すタイミングに来たと思っているんですね。

水野:はい。

小泉:というのもコロナの状況下で『ZOOM』や「リモート」が話題になってみんなオンライン、オンラインって言ってるじゃないですか。

水野:すごく聞きますね。

小泉:でもその中で大事なことって、「オフライン」のリアルのところで熱量がないと「オンライン」では伝えられないってことなんですよね。そこがけっこう、抜けてる気がして。

水野:オンラインの打ち合わせや取材とかで特徴的なのは、会話が空気を通したものではなくて、その場の空気とかに影響されないから非常に論理的なテキストっぽい会話になるんですよね。

小泉:そうですそうです。コアになるところの熱量が弱いとオンライン使っても意味ないんですよ。

水野:僕もすごく感じるのが、「人間の五感」ってそんなに侮っちゃいけなくて、その空間には言語化されていない情報がたくさんあって、だからこそスタジアムやライブコンサートでの、人間が抱えている情報や受け取っている情報っていうのはすごいものがあるんだなって、なんだか改めて痛感しているというか。

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