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【ポケモン剣盾S3】カビギャラ構築【現在最高順位2012位】

 初めまして。ひろぼんと申します。この記事はランクバトルシーズン3(シングルバトル)で現在使用しているカビギャラ構築の紹介と立ち回り方の解説になっております。

構築概要

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構築経緯

 前期のランクバトルで結果を残したいくつかのパーティーのなかで目立っていたのがカビゴン、ギャラドスの存在であった。特にいつも動画を拝見して参考にさせていただいている方の構築が現在使っている構築にかなり近しい構築で、ご本人が前期の最終日にここ改良したほうが強そうとおっしゃっていたところをそのまま改良して作ってみたところこのような構築になった。

 この構築の肝は命の玉ギャラドス(以下玉ギャラ)をいかに通していくか、というところにある。玉ギャラはダイマックスを切ることで、ダイジェットでS上昇、特性じしんかじょうでA上昇を積むことができ、一度積んでしまえば並大抵のことでは止まらない突破力を持っている。だが、玉ギャラをエースとして使う場合問題点が二つある。一つはダイマックスを玉ギャラに切るのが前提になるということ、もう一つは玉ギャラを止めれるポケモンが環境に少なからず存在しているということである。

 一つ目についてはいうまでもないことだがこちらのダイマックスが簡単に読まれてしまうという問題がある。ギャラドスのS種族値は81である。いくら八世代で環境が全体的に遅くなったとはいえこれは決して早いとは言えない数値である。ギャラドスより早いポケモンでメジャーなところをあげるとドラパルト、コオリッポ(ナイスフェイス)、マニューラ、インテレオン、エースバーン、ルチャブル、エルフーン、ゲンガー、アイアント、リザードン、サザンドラ、オノノクス、ミミッキュ、ウインディ、ドリュウズ、各種ロトム、ジュラルドン、ゴリランダー、ジャラランガなどなど挙げていくとキリがない(環境であまり見かけないポケモンを含めるとこの1.5倍くらいいる)。つまり、ダイマックスしてダイジェットを積まなくてはせっかくじしんかじょうを積めたとしても後ろから出てきたこれらのポケモンに上を取られて倒されてしまう可能性が高いのである。以上のことから玉ギャラを選出する際はダイマックスを玉ギャラに切る前提の動きになるのだが、これは相手からも見え見えなので簡単に対策されてしまう

 二つ目は一つ目の問題点に続く内容だが、玉ギャラはちゃんと読んで止めようと思えば無理なく止めることができるポケモンであるという問題である。メジャーな対策としてはナットレイの存在があげられる。対面からではギャラドスで打ち抜くことが難しく、向こうがダイマックスを切ってくればあと投げからでも受けきられてしまう。ほかに耐久に厚く振った水ロトムも対面からでは耐えられた後ダイサンダーで一撃で倒されてしまうし、HB鉄壁アーマーガアも対面からでは抜ききるのは難しい。さらに、貫通力重視で持ち物を命の玉にした関係上ブラッキーカビゴンのあくび、タイプヌルの電磁波、ドラパルトの鬼火などで止めることもできてしまう。これらのポケモンは決して環境に少なくないポケモンであり、玉ギャラを通す時には常に意識しなくてはいけない。

 ではどのように玉ギャラを通していくのか、構築を考えるうえでこれが一番大事なところである。この構築ではカバルドン、カビゴンのあくびループで起点を作ったり、相手の裏を透かしてギャラを通すルートとサザンドラ、ギルガルドなどサイクルを回しやすいポケモンでサイクルを回しながら玉ギャラの障害になるポケモンを削って無理やりギャラを通すルートの2パターンが上記に挙げた問題点への解決策である。そしてどうしても玉ギャラが通らないときの保険+パーティー的に重めなローブシン、スカーフドラパルトにあらがう手段としてのミミッキュを添えてこの構築になった。基本選出はカビゴン、ギャラドス@1でサザンドラ、ギルガルド、カバルドンの中から通りがいいポケモンを選ぶことが多く、ミミッキュの選出は基本的にブラッキー、ナットレイなどのどうしてもギャラで押し切れなさそうなポケモンがいる構築に対してのみであった。

個体紹介

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サザンドラ

特性:ふゆう

持ち物:こだわりスカーフ

性格:おくびょう

技構成:悪の波動/大文字/流星群/とんぼがえり

努力値・個体値:CSぶっぱ。とんぼ返りの火力を少しでも上げるため6V個体を採用。

調整意図:ミラーも意識すると最速がやはり鉄板。

役割対象と立ち回り

 主な役割対象は各種ロトム、ギルガルド、ナットレイ、ドラパルトなど。ただし初手投げでドラパルトと対面した際には向こうのスカーフを警戒して一度引いたほうがいい。裏にヒヒダルマ、ウオノラゴンなど強烈にスカーフをにおわせるポケモンが控えていない限り突っ張るのはお勧めしない。また、こだわりスカーフを持っている関係上安易に流星群をうつのもやめたほうがいいだろう。後ろから出てきたポケモンに起点にされてしまう。

 初手で雑に投げて有利対面で悪の波動、ドラパルト以外の不利対面でとんぼ返りをうつことで器用に立ち回ることができる点や、ロトムに安定してあと投げできる点が強かった。また、このパーティーで唯一ナットレイに一方的に有利を取っていけるためナットレイ入りにはほぼほぼ選出していた。ギルガルドも基本的にはナットレイに有利をとれるのだが、鉢巻はたきおとすまで考えるとあと投げはしづらかったため、サザンドラの存在はかなり大きかった。ギャラドスの通りが悪い場合、展開次第でサザンにダイマックスを切ることも多かった。今回の構築でのダイマックス先の割合的にはギャラドス6割、サザンドラ3割、その他1割といったところである。

 ただラスターカノンを切っている関係上トゲキッス、ニンフィアになにもすることができないので、これらのポケモンがいる際には選出をしない、もしくは裏で厚く対策する必要がある。また、パーティー的に重たいエルフーンを対策するなら大文字より火炎放射のほうが使い勝手がいいかもしれない。

 選出率は第3位。


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ギルガルド

特性:バトルスイッチ

持ち物:食べ残し

性格:冷静

技構成:キングシールド/シャドーボール/影撃ち/ラスターカノン

努力値・個体値:HCぶっぱ。Sは最遅個体を採用。

調整意図:なるべく下から攻撃してブレードフォルムの状態で攻撃を受けないためのS最遅個体。影撃ちの火力も維持したかったので控えめはNG。

役割対象と立ち回り

 役割対象というより受けまわし相手に無理やり特殊で突破していくときやほかの通りが悪い時に使っていた。サザンガルドの並びは相性補完として強力だが、現在どのフェアリータイプもサブウエポンとして炎かゴーストを積んでいるためガルドで止めることが難しいためギルガルドに対して今環境は向かい風かもしれない。とはいえ高い数値と優秀な耐性、そして先制技などかなり強いポケモンではあるため、受けが物理に寄った相手には高火力を押し付けたり、キングシールドを絡めて相手のダイマックスターンを枯らしたり、サイクル戦の中の潤滑油として使ったりと選出して腐ることはなかった。

 エースがギャラドス、ミミッキュであるため物理受けを誘いやすく、そこを削るための特殊型採用で、サイクル戦の中でHP管理がしやすいようにキングシールドと食べ残しで場持ちをよくした。食べ残しが相手に見えていない状態(HPマックスで相手を突破した場合など)はうまく立ち回ればタスキフルアタガルドに偽装してここぞという場面でキングシールドをうつことで相手の意表を突く動きもできる。

 サイクル戦の中で強い存在感を発揮し、選出すればほぼ確実に役に立ってくれるポケモンではあるがどうしてもサブウエポンの炎技におびえることが多かったため、選出の機会はそれほど多くはなかった。

選出率は第5位

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ギャラドス

特性:自信過剰

持ち物:命の玉

性格:陽気

技構成:滝上り/とびはねる/地震/パワーウィップ

努力値・個体値:ASぶっぱ。C抜け5V。

調整意図:特になし

役割対象と立ち回り

 この構築の圧倒的なエース枠。ほぼすべての勝ち試合で選出されている。技構成はタイプ一致のメインウエポン滝上り、ダイジェット用の飛び跳ねる、水地面枠対策のパワーウィップ、最後は電気枠の対策として地震で完成。ダイジェットを一回積むことで大体の相手は抜けるが、スカーフドラパルトなど自分より早くてさらにスカーフを持っているポケモンは抜けないので注意が必要。

 圧倒的な抜き性能を持つが上で述べた通り止める手段もいくつかあるのでそれを周りで削ってやってギャラを通すのが理想的な動きになる。特にナットレイ、エルフーン、ブラッキー、カビゴンはかなりしんどかった。そしてギャラドスを見ると相手はステルスロックを撒きに来ることが多いのでカバルドン入りには初手ギャラドス投げをしてもいいと思われる。だが最近流行りのアタッカーカバルドンには勝てないので、初手ギャラカバ対面では慎重に立ち回ったほうがいいだろう。

 周りでしっかりサポートをすれば大体のパーティーを貫けるので本当に強かった。

選出率第1位


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 カバルドン

特性:砂起こし

持ち物:オボンの実

性格:腕白

技構成:地震/あくび/ステルスロック/ふきとばし

努力値・個体値:実数地→215(252)-132-167(108)-*-111(148)-67

調整意図:B→意地ヒヒダルマのつらら落とし超高乱数耐え、陽気ヒヒダルマのつらら落とし確定耐え。D→臆病水ロトムのハイドロポンプ確定耐え、控えめ水ロトムのハイドロポンプ中乱数耐え

役割対象と立ち回り

 よくある起点づくりカバルドン。相手にステロが刺さっている場合は積極的に選出していきたいが、挑発もちにはなすすべがないので注意が必要。また、環境から姿を消しつつあるがラムの実を持ったポケモンにはあくびが通らないのでうまく吹き飛ばしを絡めていきたい。身代わり持ちに対して仕事をするために吹き飛ばしで採用しているが、ダイマックスに吹き飛ばしがきかないため岩石封じに換えてもいいかもしれない。

 ギャラドス、トゲキッス、ヒートロトムなどにはステルスロックがかなり刺さり、ギャラドスを通すために障害になるタスキカウンター型のポケモンたちや全体的にこちらに通りがいい型破りドリュウズのタスキをつぶせるのも強い。環境にアタッカーカバルドンが増えてくれたおかげで相手を惑わすこともできるので今こそ起点づくりカバルドンが強く出れると思われる。

 また、ギャラドスがエースになる関係上どうしても重たくなる早い電気タイプ(スカーフパッチラゴンなど)の電気の一環を切ることができる点も評価が高い。相手のダイマックスをあくびで流したりもできるため選出することでパーティーの安定感が高まった印象がある。対面した相手によってステルスロックを撒くかあくびから入るかは慎重に選ぶ必要があるが、こちらのコンセプトはあくまでギャラを通すことなので無理にステロを撒くよりもまずはしっかりあくびをうって後ろを確認するほうが個人的には立ち回りやすくなると思う。

選出率は第4位


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カビゴン

特性:食いしん坊

持ち物:フィラの実

性格:腕白

技構成:あくび/のしかかり/ヘビーボンバー/カウンター

努力値・個体値:HBぶっぱ。Sは敢えて落としてはいない。

調整意図:Hにぶっぱすればカビゴンは特殊に対して十分固くなるので、Bにぶっぱすることで両受けが可能になる。また、Sを落としていないのは環境にいるほとんどのカビゴンがSを落としてきている気がしたのでミラーになた時に上から殴れるように。Sを落としておかなかったことによる不便は特に感じなかった。

役割対象と立ち回り

 役割対象としては主にトゲキッス、ギャラドス、ミミッキュ、ドリュウズ、相手のカビゴンなどがあげられる。つまり主な役割は相手のエース枠を倒すことである。

 HB特化することでダイマックスギャラドス、ダイマックスドリュウズと打ち合うことができ、トゲキッスやミミッキュに対しての打点としてヘビーボンバーを採用している。こちらの構築のエースでもあるギャラドスは基本的にフルアタであることが多いのでカビゴンで対面からカウンターを押すことで簡単に倒すことができる。ほかにドリュウズや巨大マックスカビゴン、ダイマックスアイアント、ダイマックスパッチラゴンなども同じようにハメ殺せる。ただし、アイアントやパッチラゴンはダイマックスをせずに馬鹿力、電撃嘴をうたれると中乱数で落ちてしまうので注意が必要。ダイマックスした物理ポケモンには基本的に負けないのでかなり頼もしい。向こうのエースをカウンターで落とした後も混乱実で回復して後続に十分な負担をかけることができるので本当に強かった。相手のエースが物理の時はこのカビゴンの体力管理はとても重要になるので簡単に削られないようにしっかり守ってあげなくてはいけない。

 相手のエースが特殊の場合はカウンターが通らないのであくびで流してやるといいだろう。カバルドンのあくびは起点づくり用に用いることが多いが、カビゴンのあくびは相手の積みポケやダイマックスポケモンを流すためのものして考えるといいだろう。特にトゲキッスは最近のトレンドとして命の玉を持っていること多く、ラムの実を持っていないのであればカビゴンでしっかり受けてあくびで流すことができる。ただし、ダイサンダーやダイフェアリーで眠りを回避してくる動きには注意をしたい。ダイサンダーに合わせてカバルドンバック、ダイフェアリーに合わせてこちらもダイマックスを切ってダイウォールをしてフィールド展開を防ぐなどまでしっかり頭に入れておいてほしい。

 鋼打点でアイアンヘッドではなくヘビーボンバーを採用した理由についてはアイアンヘッドの強みであるひるみをカビゴンのS種族値では狙うことができない点、仮にお互いダイマックスをしなかった場合ヘビーボンバーならミミッキュを落とせる点などがあげられる。ただし、その代償としてダイマックスポケモン相手にはヘビーボンバーは通らないのでトゲキッスなどを相手にする際はつねにダイマックスを考慮して立ち回る必要がある。

 この構築の矛がギャラドスとするならカビゴンは盾であると言えるだろう。

選出率は第2位


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ミミッキュ

特性:ばけのかわ

持ち物:達人の帯

性格:陽気

技構成:じゃれつく/影撃ち/ウッドハンマー/剣の舞

役割対象と立ち回り

 役割対象はローブシン、ナットレイ、ブラッキー。パーティー単位で重たいこの三体にあらがいつつ、ヌオー、トリトドン、ガマゲロゲ、カバルドンなどを吹き飛ばすためのウッドハンマーをチョイス。ただシャドークローを切った関係上肝心のナットレイ対面で強く出れないのが弱い気がするが受けまわしが多かったのでこれでいい気がする。

 正直選出することがほとんどない見せポケだった。ギャラの通りが悪い時に仕方なく選出する感じ。弱くはないけど強くもないって感じ。ブラッキー入りの時はミミとギャラを共存することもあったがそれ以外は両選出はあまりしなかった。

 選出率は第6位


選出パターン

カビゴン+ギャラドス+α

 この構築の基本選出。残りの一匹は通りのいいポケモンを選ぶ。周りを削りつつギャラを通していく、相手のエースをカビゴンで返り討ちにするのどちらかの動きを意識して立ち回る。

ミミッキュ+カビゴン+α

 どうしてもギャラが通らないときの選出。大体ナットレイ、ブラッキーなどがいるのでサザンドラがラス1になりがち。ただ、ナットレイやブラッキーをほかで無理やり削ってギャラを通せた試合もあったのでやはりミミッキュよりギャラを通すほうが強いと思われる。


重いポケモン

#ナットレイ

 何回も言ってるけどめちゃくちゃ重たい。ギャラを完全に受けられるのでサザンかギルガルドを入れなきゃ絶対勝てない。周りを固めているポケ次第ではギャラを通さずミミッキュやサザンドラにダイマックスを切って通していくほうがいい。

#ブラッキー

 突破手段が基本的にミミッキュしかない。ギャラドスがラムじゃないので無理やりあくびで流されてしまう可能性もある。ギルガルドもAを削ってないのでイカサマがかなり通ってしまう。うまくミミッキュで削っていくしかない。

#カビゴン

 これまたギャラドスが止められてしまう。しかもこちらと同じ型の場合カウンターで返り討ちにある。明確な突破手段がないので、パーティー単位で削りを入れていくしかない。カビゴンが唯一まともに殴り合えるが、カビゴンでカビゴンを削られてしまうと向こうのエースが止まらなくなる。ここら辺はうまく立ち回るしかない。

#ローブシン

 カビゴンで受けられない、スカーフサザンをマッパで縛ってくる、ダイサンダーでギャラドス吹き飛ばされる、本当にきつい。ギルガルドもしっぺ返しを考えたら受けられないしカバルドンも根性火炎玉であくびが通らないので無理。ミミッキュで対面処理するしかない。こいつに関しては当たらないことで対策するしかない。

#エルフーン

 一度起点を作られてしまうとどうしようもなくなる。すりぬけ特殊ドラパルトを採用してもいいかもしれないが、ミミッキュを抜いてしまうとブラッキーやローブシンがしんどいので立ち回りで倒すしかない。相手の構築に入っている場合は常にこのエルフーンに隙を見せないようにしなくてはいけない。間違っても流星群でこだわってはいけない。

現状

 S3構築記事作成時点で大体2000位くらいうろうろしてる。この構築に換えてからの勝率は7割近い気がする。

感想

 カビゴンとギャラドスはスペックが高いので適当に使っててもある程度戦えることが分かった。逆に言えばこの後他の構築を使うときに対策必須なポケモンなので注意していきたい。

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