「できないというのは、本当にする気がないからです」〜『修身教授録』より

かれこれ6年間、月に1回ほぼ皆勤で参加し続けている会があります。
→ 一般社団法人 人間塾

今日は、その第72回の読書会。課題図書は森信三さんの『修身教授録』でした。

『修身教授録』再読で、強く印象に残ったフレーズ

本書は、森信三 先生が 大阪天王寺師範学校でおこなった2年間の講義録を編集したものです。読んでいると、教室にいる生徒のような気持ちになり、なんだか背筋がピンと伸びてきます。

読書会人間塾では、6年前の第1回、第2回、そして、ちょうど1年前の第60回にも本書が課題図書になっており、古くからの参加メンバには馴染みの一冊です。この6年間、何度か手にとって読んでいますが、読むたびに違う部分が心に引っかかってくる不思議な良書です。

今回、僕の印象に強く残ったのは、第二部 第5講「一つの目標」内のこんなフレーズでした。

 そこで私は、諸君たちに対して、ここに一つの中間目標を掲げてみましょう。(略)諸君らは一つ四十になったら、必ず一冊の本を書く覚悟を、今日からしておいて戴きたいのです。

これから教師を目指す生徒たちに対して、なぜ本を書け、というのか。森先生の言葉はこう続きます。

 諸君は本を書くなどと言えば、それは学者の仕事であって、われわれ師範学校を出たくらいの者の、することではないと思われるかも知れません。しかし私から言えば、そこがすなわち志の狭小なるゆえんであって、意気地がないというのです。人間が二十年もの歳月を一つの事に従事して、その程度のことのできないということがあるでしょうか。できないというのは、本当にする気がないからです。

なんと厳しい!
でも、確かにそうなのです。

僕も「いつかは本が書きたいな」「書けたらいいな」と漠然と考えていました。しかし、そんな風に考えているだけでは、その「いつか」は決してやってきません。事実、不惑の齢をとっくに超えた今も、まだ実現していないのです。

本当にする気がない(=覚悟がない)状態だったのだな…、というのを、改めて思い知らさせる一節でした。

「いつかは本屋のオヤジに…」

本好きの父親に育てられた僕には、もう一つ本に関する夢がありました。それは「あるテーマではピカイチの品揃えと知識をもった本屋のオヤジになる」というもの。

自らが実店舗を経営するには至っていませんが、こちらの夢は色んなところで語っていたからか、ほんの少しだけ実現しています。去年の9月に、渋谷・道玄坂にあるブックカフェ BOOK LAB TOKYO のマイクロオーナーになったのです。

お店の運営についての意見やアイデアを伝えたり、マイクロオーナー仲間で選書して棚をつくる、などを楽しみながら実施しています。(1月テーマは「2018年の自分へ」だったので、森信三先生の『修身教授録』を推薦しておきました、写真左上)


本を書く覚悟

さて、冒頭のフレーズに戻ります。

四十になったら、必ず一冊の本を書く覚悟を」。
四十は大幅に過ぎ、もうすぐ五十の声が聞こえてきた僕ですが、今日の読書会に参加して「今からだっていいじゃないか」と思ったわけです。

森先生は、苦言を呈するだけでなく、こんな風に背中も押してくれています。

 では、どういうことを書いたらよいかというに、それにはちゃんと書けるような事柄があるのです。たとえて申せば、尊徳翁とか松陰先生のような方の精神を、一つの学級において実現しようとした自分の努力の足跡を、ありのままに書いてみたらいかがでしょう。これなら、いやしくもそうした努力をした人なら、誰にだって書けないというはずはありません

2000年から関わってきて、自分のなかで最近またホットになってきた「社内コミュニティ実践」であれば、書ける事柄(書きたい事柄)はたくさんあります。

ちょうど今年は歳男。五十までにはあと2年もあります。
毎日寝る前に1段落以上書く。これを今日から始めれば、五十歳になる2020年には一冊の書物を完成させられるはず! 

宣言した結果「本屋のマイクロオーナー」になれたことにあやかって、「2020年出版を目指して本を書く」という中間目標をここに宣言しておきます!

東京オリンピック・パラリンピックの年に、新たな楽しみができました(笑)


追記:関連投稿

 本家ブログに書いた、修身教授録や森信三先生に関する投稿です。
「眠っている魂をゆり動かし、これを呼び醒ます」 
使命と角度
「一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に」
「死ぬまでに読んでおきたい名著」をみなで読む 〜 読書会人間塾のチカラ

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Hiroshi SAKAI

堺寛。「つながりの芽を育てる」コミュニティカタリスト。IT企業での社内Q&Aコミュニティ立ち上げ経験からコミュニティ運営にはまり、以降20年にわたってインナーコミュニケーションの大切さを追い続けています。言葉のごちそう収集家。

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