25人のオーケストラ

幼少期にピアノを少しだけ習っていたこともあり、
クラシックとかオーケストラというものをを人より少し
生活の中で意識したり、例えとして用いたりしてしまう傾向が
強いと思う。

通常オーケストラと言えば40名程度のメンバーで構成されますが、
今回は25名。
11+11+3=25
そう。サッカーです。

2021シーズンのJ1リーグの最終節、
ふたりの審判が引退をされました。
横浜FM vs 川崎Fで、家本主審が
名古屋 vs 浦和で、村上主審が
それぞれ最後の笛を吹きました。
(DAZN入会していますが、試合は見ていない)

今日は試合後の引退セレモニーを初めて視聴し感動した話。

サッカー(スポーツ)とオーケストラ(音楽)には
非常に共通点が多い。(違うことの方が多いのは当然ですが)
リズム、テンポ、流れ、言葉にならない心地よさや、気持ち悪さ
心地よく感じるプレーや演奏には何かしら自分とシンクロする部分が
多く含まれている。(だろうことは、きっと誰しも感じることと思う)

特に、サッカーにおいてリズムや流れは試合内容に大きく影響する。
それは、審判の判断基準で良くも悪くもなりうるし、
選手以上に左右する要素を持っている。
安定しない判断基準には、選手も観客も違和感を覚えて試合に没頭できない。
なにか心地の悪さを感じながらの観戦となる。
逆に、一定した判断基準に基づく判定には個人的な感覚での差異は感じつつも、納得できれば試合に乗っていくことができる。
(無駄なファールに笛を吹かず流れを止めないことも!)

オーケストラにおいての指揮者は、
まさに、楽曲のリズム、テンポ、流れを左右する。
サッカーに楽譜はないので、楽曲の解釈もないけれど。。。
あるのは、常にアドリブという判断と身体の躍動!

サッカーをエンターテインメントという側面から見ると、
審判が重要な役割を果たし、共演しているのだと選手は理解し、
審判と共演していたことに、感謝している様子をひしひしと感じ、
強く感動した。

今月4日の最終節において、
出演者(審判と選手)、観客(サポーター)が、心ひとつに
緑の芝生というステージで演奏後のスタンディングオベーションを、
引退する審判に送り続けていた。
選手たちの花道も美しかった。

審判は、黒子にもなりうるし、指揮者にもなりうる。
引退のその瞬間は指揮者であり主役であった。
共演者分け隔てなくリスペクトできる瞬間は、美しかった。

建築家として活動する自分は
指揮者のような役割になることもある。
「オーケストラと建築」
についても、たくさんの共通点がある。
(本当はこちらを先に書きたかったのだけど)
それについては、またの機会に!

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