西 洋彦

和歌山生まれ、京都在住のシンガーソングライター。 2016年1stアルバム「ふるえるパンセ」をリリース。 2018年5月27日 カセットシングル「Only love can break my heart/五月の青空」をリリース。 nishihirohiko.info

今朝の夢

夢の中で死んだ父が生きていた。
なぜだか、名古屋で単身赴任しているらしい。
家族で集まって話をしたりしていた。
母が父のために色んな物を送る手配をしたらしく、その金額が、ちょっと高過ぎるな、と父は言っていた。
毎日の食事なんかも入っていた。毎回宅配されるサービスのような、そうじゃない時もある、みたいなよく分からない曖昧な母の説明だった。
「親父は定年になったら帰って来るん?」
と聞いたが、母は何も

もっとみる

林檎の季節

今年も、林檎の季節がやって来た。
それは近所の青果店で、真っ赤で艶のある大きな“シナノスウィート”が4つで250円という安さで売られているのを見つけてからだ。
もちろん買って帰り、毎朝食べた。
とても甘くて瑞々しかった。

それから間を置かず、山形の大きな“ふじ”をたくさんいただいた。
急に林檎が集まって来てちょっと持て余しそうになった時、ふと、買ってあった本の事を思い出した。それはとても綺麗な

もっとみる

引っ越し

9日後に引っ越しをするので、荷物を片付け始めている。新しい家にはあまり持っていかないつもりだ。机やベッドなど、古い物を処分することになる。

18歳の春に和歌山の実家から大阪に出てきた。その時から使っている物だ。もう16年。

大阪に引っ越した日、父と母と車で和歌山から荷物を持ってやって来た。
一緒に机を組み立てたのを覚えている。

父は僕が22歳、大学を卒業する年の2月に亡くなった。75歳だから

もっとみる

無題

「そうこうしているうちに、よくなりますよ。」
 
もう70歳は超えているであろう老医師が何気ない調子でそう言ってくれた。
先月末に鼻風邪をひいてから、耳が少しだけ調子悪く、すっきりしないので念のため耳鼻科に行ったのだ。
 
「そうこうしているうちに、よくなりますよ。」
 
淡々と、2度繰り返された言葉は、映画の中の何てことない日常の1シーンのセリフのように、妙に静かに僕の胸に響いた。
 
大丸の地

もっとみる

夢を見た。

和歌山の幼馴染みのWが、どこか山の方で小さな女の子と暮らしていた。奈良の山のようだった。
窓から見える緑が良かった。

「こんなのどかな所で育ったらギスギスした大人にはならんやろう」
「たしかに。でも意外とそうでもないよ。」

どこか見覚えのあるような、静かな光の差すみかん畑の中を歩いていた。

「今日は夜の七時半に奈良駅に送るよ。温泉いこうか。」

現実のWは地元で教師になって暮ら

もっとみる

季節の歌

昨日は二条nanoでライブでした。
僕は2つのバンドの間の時間に35分間歌いました。

1曲目に秋の歌から始めたから気付いたのですが、春夏秋冬、全部の季節の歌を歌いました。
そう言えば、僕の歌はだいたい特定の季節を前提として作られている、とまた気付きました。
意識していたわけではなく、自然とそうなったんですね。
俳句も、季語が前提となっています(あえて無季という効果的な手法もありますが)。なんか似

もっとみる