ゆっくり練習しましょう!に隠された真意と落とし穴
「テンポを落としてゆっくりと練習しましょう!」
この言葉は練習する上でのアドバイスとして、見聞きしたことがないくらい頻繁に使われる言葉です。
実際にそれだけ重要なことですし、できないテンポでいくら練習しても一向にできるようにはなりません。
しかし、「テンポを落として練習してるけど出来るようにならない・・・」ということを、ドラムをやっている人ならば誰しも経験したことがあるでしょう。
テンポを落として練習したことで出来るようになった内容もあれば、テンポを落としても出来るようにならない・質が上がらない内容もあるということを感じたことがあるはずです。
また、ゆっくりと練習することであるテンポまでは出来るようになったけれど、目標とするそれ以上のテンポになかなか辿り着くことができなかったり、不可能ではないかとすら感じてしまう。
この悩みもドラムを練習していれば経験します。
原因には色々な要素が絡み合ってきますが、結論から言うと
テンポを落とすという言葉を言う側も言われた側も、その言葉の捉え方が不十分だからです。
テンポを落として練習することは凄まじく重要
一般的にも認知されている通り、
テンポを落としてゆっくり練習することは、凄く重要です。
出来ないテンポでいくら練習しても、一向に出来るようにはなりません。
(ま〜、あえて出来ないテンポでやってみるということで得られることもありますが、それについてはまた別で書きたいと思います)
慣れるという観点から考えれば、出来ないテンポで何回も叩いていれば多少は慣れてきますが、質や精度を上げること考えると効率が良いとは言えませんし、費やす時間と成果が結びついてきません。
ですので、テンポを落としてゆっくり練習することはとても重要で、練習する上での基本的な取り組み方の要素と覚えておいてください。
ま〜、わかっていると思いますけど、とても重要なことなので再認識してください。
知らなかった人も、よく覚えておいてください。
重要かつ便利な言葉ゆえ、教える側は不十分な説明で濫用する
この「テンポを落としてゆっくり練習」という言葉はとても重要なことの反面、教える側からすると凄く便利な言葉でもあります。
とりあえず「アドバイスとしてこれだけ言っておけば良い」と、都合良く使っている人が多いというわけです。
ドラムを叩く場合、その何かしらな動作をするためにはその動作をする際のポイントやコツ、考え方なんかがあります。
そういった必要な押さえておくべきポイントを解説した上で、「その要素をしっかりと身につけるためにテンポを落としてゆっくりと練習する」ということを伝えることが適正なアドバイスになるわけです。
しかし、実際にはゆっくりと練習するということの前に伝えるべき内容を解説せずに、譜面を渡したり見本を見せただけで出来なかったら「ゆっくりと練習しましょう」ということしか言わないことがとても多いです。
「なんだよ!テンポを落として練習する前に言わなければならないポイントもしっかり解説してくれよ!」と感じたかと思います。
しかし、これには理由があるんですよ。
講師や先生が教えるべきことを言わないということを、「知っているのに言ってくれない」と思ったor思っている人いませんか?
もちろん、こういった敢えて言わない・言うことを忘れているというケースもあるでしょう。
これらの場合は、何かしらな思惑や悪意があったり、自分なりの教える流れが確立していないから漏れがありだらしないということが理由になります。
ちなみに、何らかの思惑というのは直接その人(生徒)に教えている場合、その生徒のレベルがその内容を解説をするレベルに達していないということが考えられますし、一気に解説すると混乱してしまうためその先生なりの順番を定めている場合があります。
悪意というのは、生徒の上達スピードが遅ければそれだけ長い期間レッスンを受ける可能性が高くなります。
商売的に考えれば、上達のスピードを意図的に制限することで、それだけ生徒が巣立っていく時期を遅らせることができます。
また、同業者を増やさないということを考える人もいます。
ドラマーとしての能力が自分よりも上がってしまったり、教える能力が身についてしまったらいずれ自分のライバルになる可能性だってあります。
そういった、器の小さい講師だっているんです。(実際に僕が卒業した音楽学校にはいましたね)
話を戻しますが、このように
重要なポイントや解説を知っているが、何らかの理由でそれをあえて教えない人をA講師とします。
その教えない理由によっては指導者として問題になる場合もありますが、上記以上に圧倒的に多い理由が
その解説するべき内容やポイントを知らない
ということです。
本当、こっちの理由の方が圧倒的に多いでしょうね。
一生懸命に教えようとし、生徒に少しでも楽しくドラムを学んで上手くなってほしいと思っていても、解説するべきポイントや重要な要素を知らないんです。
このタイプの人をB講師としましょう。
このB講師タイプの先生は、そもそものドラム演奏のレベルが低い場合もありますし、逆に演奏能力は申し分ないがそのテクニックは感覚で出来てしまっているという人もいます。
そもそも講師の演奏技術がともなっていなければ教えることはできませんしね。
そして、演奏技術を持っていたとしても、体の使い方や何をどうしてという理屈をよく分かっておらず、感覚で出来てしまっているのならば解説をすることができません。
どの分野でもそうですが、その分野の能力に長けている(上手い)=それを教えることも上手いというわけではないということの大きな理由の一つです。
ちなみに、演奏技術がともなっていない講師なんているの?と思った人もいるかと思いますが、
たくさんいます。
国やドラマーの協会というようなものがあったとして、そういった所が定めている検定のようなものも教えるにあたっての免許制度もありませんし、何しろドラムという楽器が叩けば音が鳴ってしまう楽器です。
だれでもスティックを握って叩けば音が出せますし、ペダルを踏んでも音を出すだけなら出せます。
素人よりいくらか小慣れてドラムを叩くことができれば、講師面をすることができるんです。
仕事でも、何も知らない新人の頃には分からなかったが「よくこの人が新人や後輩を教えてるな・・・」という、そもそものその仕事の能力が低い先輩っているはずです。
学生さんなら部活とかをイメージしてください。
そういった素人より慣れているだけの人(能力の低い先輩)と、しっかりとした教えることの様々な能力がある講師として相応しい人の線引きは、もの凄く曖昧です。
何しろドラムや芸術的な分野というのが、正解がなく自由で曖昧だからです。
何が良い悪いなどの好みも人それぞれですし、何をカッコいいと感じ何をイマイチと感じるかも人それぞれです。
このように言うと「じゃあ、何やっても良いんじゃん」と思うかもしれませんが、ま〜極論を言うとそうなんです。
しかし、身体を思い通りに自由に動かすためのコツやポイント、何をどうするとどのような表現に繋がるのか?という、よりスムーズな演奏や表現したいことを自在に表現する方法というのも存在します。
それを教えるためにレッスンがあったり教則関連の本や映像があるわけです。
そして、その本来教えた方が良い内容が、正しかったり間違っていたり不十分だったりして伝えられているというのが現状です。
良い情報も質の低い情報もどちらも入り乱れて蔓延しているということです。
もっと言うと、たとえ良い情報や内容でも、それを取り入れ実践するしないも個人の自由でもあります。
根底に自由というものがあるんですから。
では、ゆっくりと練習する時にはどうしたら良いのか?どのようなことに気をつけどのように考えていけば良いのか?を次の項目から解説していきます。
ベーシックな内容についてはブログ記事(プロフィール欄リンク)で色々と書いていますが、この記事は「知っていると差がつく!」という自身のドラマーとしての伸びしろをグンと上げるための内容になっています。
値段設定は完全に僕の気分で変動させます。
今見ている値段よりも次に見たときの方が高くなっているかもしれませんし、安くなっているかもしれません。
この値段のまま全然変わらないかもしれません。
なので、購入を考えている人は自身で買うタイミングの駆け引きを行なってください。
「今が買い時かもしれない」「もう少し待つべきか」「自分のドラマー人生を考えると値段云々ではなく、早く知ることが一番の得策ではないか」
色々と思考を巡らせてください。
そんなことに思考の労力を使うのはもったいないと思う人は、今すぐ購入すると良いかと思います。
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