あけましておめでとうございます(2017の仕事をふりかえりつつ)

PARTY中村洋基です。
あけましておめでとうございます。

年賀状も筆不精でして、すっかりごあいさつしていない方もおります。
最近どんなことをやっていたか、また自分としても、ムチャクチャに走り抜けた去年を振り返って俯瞰したほうがいいなと思い、書いています。

2017年、PARTYは「ガムシャラに働こう」と決めた年でした。

設立当初、「海外のアワードとかたくさんとれちゃうもんね集団」的なブランディングでできたPARTYは、仕事の方針を変えてきています。

世界の広告賞のトレンドが、「ソーシャルグッド」と言っては盛りに盛ったビデオで1Dayの誰も見てないイベントやダウンロードされていないキャンペーンが跋扈してるのに辟易して、アワードとり合戦がどんどんむなしくなっていました。
また、国内でもかつてのデジタルキャンペーンはほとんどなりをひそめていました。審査員とかもやると、バイラルムービーばかりなのですね。

まわりの仕事も、スタッフの実力上昇や、ビジネスパートナーとの出会いによって変わり始めました。スタートアップや新規サービスを、マーケティング・ブランディング、目標をガッチリ固めて、そこからブレずに、かつ数字が出るものを提供する、時にはサービスそのものをお手伝いして、具体的な数字をのばす「結果にコミットする」ことができるようになりました。

ぼくは、伊藤、川村、清水のように、すぐに新しい仕事の肌感をつかんで立ち回れる器用なタイプではないので、(要するにバカ)
「やる意義を考えながら、とりあえず全部やってみる」つまりバッターボックスにひとつでも多く立つことにしました。

中村の得意技は「コミュニケーションの間になにかルールをつくる。するとゲーム空間のようなものになる。そこで遊んでもらう人たちにソーシャル拡散を自然発生させる」ということです。
幸いなことに、2017年は寄与できるものがたくさんあったようです。
ということで、めぼしい仕事を振り返ってみます。
(本当は、ここに書けない反省点は多々あるのですが、自分の胸にしまっておきます)

1) バレンタインポスト

バレンタインチョコをあげる文化って、日本はかなり特徴的なようです。
これ、実は日本のチョコメーカーがつくった文化なんですよね。
「土用の丑の日はうなぎを食え」とかと同じく。
この文化が、かなりシュリンクしてきてしまった。既存のやり方じゃチョコ売れなくなってきました。

個人的には、バレンタインチョコの文化って、すごく好きです。
ぜんぜんもらってないですけどね。人生で2回くらいかな、本命もらったの。
あと「義理だけど本命であってほしい」みたいなもらいかたもいいですよね。

ふだん伝えるのをさぼってきた好意を、チョコと一緒に届ける好意。
この文化は、実はすごくネットでのコミュニケーションと相性がいいと思いました。
そしてぼくは、世界の真ん中で「チョコくれー!!」と合法的に叫びたかった。
それをしくみ化したのが「自分のSNSアカウントにポストを設置する」ということです。

送り主のわからないチョコだけが、自分のポストに投函されて、
2月14日の「開封の儀」で、送り主やメッセージが一挙に公開される。

80万UU、RR90%とか、ツイッタートレンドに8回連続で載る、2次創作をしてくださった方多数、などさまざまな記録を生み出したけど、そもそも「自分が世の中に欲しいしくみだった」というのが大きいです。

実際の制作は、中村だいすけらと、バードマンさんをはじめとした素晴らしいチームがいてこそのものです。
今年もやるよ!!!

2) マッハバイト

最年少上場で有名な村上社長率いるリブセンスの基幹サービスのひとつ、ジョブセンスのブランドリニューアルを手がけました。

世の中のバイト探しサービスって、いかに「バイト探しといえば◯◯」という純粋想起に入るか、というしのぎを削る戦いなんですね。みんなも「ああ、あれね」と思うくらいCMで刷り込まれていると思います。

そんな中、マッハバイトは「採用が決まったらマッハで最大1万円もらえる、マッハボーナス」というキャラクターに舵を切って、キャラ立ちすることにしました。

バイトを探している人は、「すぐにお金が欲しい」んです。
同じバイトなら、他社じゃなくてマッハバイトを使えば、本来もらえないはずのボーナスが速攻もらえる。こちらを使わない手はないです。
他でいいバイトみつけても、マッハバイトにないか、見つけ直したほうがおトクなのです。

ロゴやスローガンを変え、2つのキャンペーンを手がけました。

●マッハバイト・バンパー広告

メチャクチャバズりました。電通村田くんの仕事。

ハイパーリアルマッハバイト。

 どんなバイトでもマッハボーナスがもらえるのなら、究極にしょうもないバイトで1万円もらえるという究極のバイトをつくってしまおう、という企画です。

バイト内容は、バーグハンバーグバーグさんと考案。
ぼくが好きだったのは、「中学の時に書いた黒歴史イラストを送るバイト」です。

 バイトの応募条件がツイートになっていて、連日恐ろしい量の応募=ツイートが起こりました。
 バーグさんとの仕事は、以前やったコレも、うまくしくみ化できたときの波及効果がすばらしい。
CD/コピーライターの大津くんの変態性もよく出ています。


3) レイトンミステリージャーニー・世界ナゾトキ大冒険

大好きなSCRAPと、あこがれのLEVEL5さんとのコラボ。

「世界7カ国から50問のナゾが同時多発的に出題される」という、悶絶するほど大変なキャンペーン。
これはなんといっても中村だいすけとSCRAPさん、パズルさん、電通さん、カイブツ石井くんのがんばりと、バードマン社の超絶クオリティのおかげです。
普通の会社じゃできないですこれ。

とはいえ、もっと時期的に凝縮したい、とかいろいろ改善したいところはあったな。
今年うまくいっているお仕事は、必ず「経営者や意思決定者と直接やりとりできる」んだけど、そういった時間が絶対的に足りなかった。

SCRAPの加藤さんとは「世界中が同時に熱狂するゲーム」の夢が消えません。
(加藤さんからは消えていたりして)

4) Paymo Table Trick

Paymoはロゴやタグラインなど、ブランディング全体お手伝いしました。
眞鍋海里くんがメチャクチャハマった。
これのおかげでスタートアップ業界に「あ、PARTYさんてそういうことできるんですね」ということが伝わった気がします。

ぼくはほとんど何もやっておらず、CD高宮くんの手腕です。

世の中のお金は、どんどんなめらかになろうとしている。
Venmoのように、ぼくらの生活形態をガラッと変えてしまうようなサービスが、世界ではどんどん台頭しています。
金融庁もうまくルールをつくって、日本をグロースさせたい&利用者保護したい気持ちはヒシヒシと伝わってくる…が、世界でもかなりガラパゴス化してしまっています。せめて仮想通貨は、いいルールにしましょう!

5) FiNC ごほうびウォーカー

前述のマッハバイトもそうなんだけど、FiNC社は溝口社長がムチャクチャ熱い。
本当に好きです。そしてヴィジョナリーな方です。

FiNCはモバイルヘルスケアベンチャー。
ジムのようなパーソナルトレーナーをスマホに搭載することによって、世の中の健康度を上げるのが目標。
その中で、2017年は「歩くこと」、つまり「歩数」に着目しました。
歩くことは、普段のちょっとした工夫でできる(敷居の低い)、もっとも参入障壁の低いトレーニングだからです。

「歩けば歩くほどハッピー」という世界観を、トレーニング文脈とエンタメとを逆転させたい、と思いました。
「歩く」ということをめんどい行為から積極的な対象に変えられるのではないか。

1000歩歩くとガチャ引ける。果ては、それだけでハワイとかバリ島とか行けたりする。「歩行ゲー」です。

これは、大好評につき、何か展開もありそうです。

6) のちスタ

中高生にあこがれの職業・YouTuberになれる、オーディションプラットフォーム。
上場してのりにのっている、あのUUUMさんが主体。
あまりぼくらが関わっていることは声高に言ってませんでしたが、ガッツリ手がけてます。

参加者は、3ヶ月かけて、さまざまなミッションを体験しながらYouTuberやインスタクリエイターへの経験を積む、という虎の穴コンテンツ的なイメージだったんですが、これまた想定外のことが起きました。

応募者がYoutuberになる前の「のちスタ」内でもうすでに、がっつりファンを獲得したり、応募者〜支援者さん間で活発なコミュニティが生まれてしまったんです。
君たち、すでにインフルエンサーになってるよ……!
これは嬉しい衝撃でした。

これからは「個の時代」だと思います。
モノの価値はコモディティ化し、体験にお金を払うようになった。
規制だらけのマスを飛び出し、ひとりひとりとインタラクティブに対話できる「キャラ立ちした人たち」とのC to C コミュニケーションにお金が払われるようになっています。
若い人たちにとっては、ネットの向こうの人は「まだ見ぬ文通相手」ではなく、友達です。

オーディション期間終了時は、感極まったコメントも数多く…。
これも、これからもまた何か展開があるでしょうね。

まずはオーディションのファイナルイベント「女子会」をお楽しみに。
すごくよさそうなメンバーを選考中なので、ぜひ観に来てください!

7) VALU

PARTYでは、細かな自主開発サービスはやっていましたが、
これはもっとも大きなものになりました。

「人の価値をトレーディングカード化して、売買できるようにする」プラットフォーム。
これをロンチしたのは2017年5月31日。「ビットコインなんて絶対流行んないよ」と思いながら、できたから公開しようぜ、と公開したところ、大ブレイクした。
こういうことってあるんですね。

自分の人生で、金融庁や国税局に何度も足を運ぶことになるとは思いませんでした。

もうこのサービスは、ユーザーたちによって、新しい形になろうとしています。
当初は「誰でも超気軽に個人が株式上場できる」というコンセプトでした。友だちや、知り合いになった人に、SNSでフレンドになるような軽い気持ちで「キミ500円買っといたよ」「お、ありがとー」的なやりとりが生まれる、気楽なマイクロ経済が持続するんじゃね?と気楽に思っていました。投げ銭が消失せず、気楽なエンゲージメントとして保ち続けるという。
ぼく自身、2017年に会った多くの「この人面白いな」って人に対して、「1500円なら買いたい」「1万円だったら買いたいな」という人には沢山出会いました。

サービスを続けてみてわかったのは「ニンゲンっておもしろい」ということ。世の中って思ったより面白い人たくさんいるんです。みーんなキャラ立ちしてる。SNSの自己紹介文化も関係してるんでしょうね。
おじさんが若い頃は、みーんな鼻水たらしてて「別に自分探し中っすけど。でへへ」みたいな感じだったのにな。

また、そういったキャラ立ちしている人たちが、なりたいものや、やりたいことを実現するために、超長文の自己紹介文を書いて、継続的なファンを増やしたり、応援しあうようになってきました。
コミュニケーションのなかでVAを買うことで、金銭的にも支援でき、「叶う夢を増やしたい」ユーザーが増えてきました。
「人のクラウドファンディング」のような状況です。

VALUは、上記の「のちスタ」で生まれたことと、奇遇にも同じアプローチになった。

YouTuberやShowroomerはなぜこれだけ流行っているのか?
マスに認知された、ステージに立つ偶像より、マイクロなクラスタ内で毎日出会えてコミュニケーションできる、「ネオ友達」のような存在と、毎日コミュニケーションをとれる、という文化が急速に発達したようです。

2017年、仮想通貨が多くの人にぐっと身近なものになったので、「VALUはなーんか怪しい。離れとこ」と思っている人にも、また思い出したころに一周回って楽しんでもらえるサービスになればいいなとスタッフ一同思いつつ、日々ガリガリと機能を改善しつづけています。
好きに使ってもらえればうれしいです。

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これらは、去年のPARTYの中でも、中村が関わったしごとの、ほんの一部分です。
中村個人でも、ここに書ききれなかったものも、たくさん手がけさせていただいており、関係者のみなさまには感謝の言葉しかありません。コーヒー屋ラジオといろいろやってます。
みなさんとの出会いがあったからこそです。

今年もたくさんの引き合いが来ていますが、お互いに人生にとってチャレンジングな覚悟のあるもの、世の中に風穴を開けるようなアプローチだけをやりたいと思っています。
今年もよろしくおねがいいたします。

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hiroki

中村洋基です。noteで多くの皆さんと時空を超えて、心の繋がりが広がっていく事に感動しています。有意義なことを書きたいです。
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