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山小屋のソーラーパネル

登山の途中、無人の避難小屋に立ち寄った際に、小屋の前にソーラーパネルが立てかけてあるのを見たことがある。

照明用の電力を自給しているのだろう。

文明の利器に親しんだ身では伝統が明かるのはありがたいし安心する。

今はこうしたソーラーパネルは、省エネや小型化が進み、テレビやパソコンなどの小型機器程度の使用なら問題なく、辺境の地でも個人レベルの構築ができるようになった。

勿論、山小屋に設置するにはそれなりにメンテナンスが必要だけれども、無人となれば誰も責任を取らないのでそれこそ大切に使わなければならない。

アルプスなどの大きな有人営業小屋ではディーゼルエンジンで回す発電機が一般的だ。

視界もきかず、強風にあおられながら、荒天の縦走路をひやひやしながら歩いているとき遠くから、このエンジン音が聞こえると小屋が近いことを実感し、安堵する。

自然の中で、こうした人工音や灯りに安心するということに矛盾を感じることもある。

避難小屋のLEDが照らす灯りは、微々たるもので、手元を照らすくらいだが、安心感を与えてくれる。

濡れた荷物を広げ、体をリラックスさせ、スープを啜り、明日のことを考える。

山に入った多くの者が経験することではないだろうか。


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