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リグロスのチャンネル登録者250万人の目標発表について

2024年3月24日(日)に行われた、ホロライブリグロスのハーフアニバーサリー

最後に運営から出された衝撃発表

「3Dデビューへの道~全員でチャンネル登録250万人をめざす!」

・・・ん?

(サムネのらでんがノルマに迫られて顔色悪く見える不思議)

従来の路線にないミッションに戸惑うホロリス

メンバーには事前に知らされていない発表だったらしく、運営はドッキリのつもりで発表したでしょうか。

マネジメント計画としてホロライブに所属してるなら一人あたり50万人くらいは行くだろうと算段をつけるのは勝手ですが、それって本人達の目標じゃなくて、6月の株主総会にむけて作り上げた、運営の目標ではないでしょうか?

新規市場開拓のため”挑戦”といって別グループでデビューさせる

独自路線で数字が伸び悩んだので、急遽七期生路線に

方向性が分からないといわれて「歌とダンス」を重視すると発表

”成長”の物語のために後出しで250万人の「グロッサー」を目標に追加

今さら言うべきことではないのかもしれませんが、そもそも音楽がメインというとイノナカがあったわけで、それ無くしてホロライブとして統合したのにまた姉妹グループに分けるの?というのはシンプルに疑問ではありました。

新年度にリグロスの担当者が変わって、路線を明確化しようとする向きがあらわれたのかもしれません。

一応、建前上は従来のホロライブとDEV_ISは異なるグループです。
「ウィーアーリグロス!」の掛け声やこの度「グロッサー」という専用のファンネームも設けられたのは、その意思の表れだと解釈しています。

この「3Dデビューへの道」「挑戦」もデバイスのテーマっぽいから良いかもしれません。従来の路線を分けた上に差別化するなら、ミッション自体はさほど問題ないでしょう。

アイドル番組を思わせるテーマ

一方で「衝撃発表」というサプライズ、伝え方に関しては運営主導で本人の意思を無視されたと一部で議論を呼びました。

「歌とダンス」を重視するのならオフラインのフェスは必ず考えにあるはずで、目標登録者の達成如何に関わらず3Dモデルは必須となるため、数あるミッションはノルマというよりは成長のストーリーを魅せるための盛り上げ演出の一つとして楽しむのがいいのかなと思っています。

もっともダンスを重視するとわざわざ公式発表するくらいなら、始めから3D化して成長記録をコンテンツ化したほうがいいのでは?というツッコミはありますが。

ところが、TVマン出身のプロデューサーの自己都合に使われてんじゃないか、暑苦しいノリはホロライブにはいらないなどとという意見が多いのは、殆どのグロッサー=ホロリスであり、その大勢がリグロスをホロライブの七期生としてみているせいもあるのではと思っています。

最初からホロライブブランドを使ってチャンネル登録者数を増やし、その後も伸び悩んでいた時期の打開策にと先輩とのコラボを早急に行ったので、当然と言えば当然ですが、姉妹グループの別枠扱いといえど、リスナー層が全く同じなので、応援するであろうノリがどうしてもホロライブに寄ってしまいます。

リグロスを新アイドルグループとして新規開拓をしたいプロデューサー側と終わらない日常アニメ的なVtuberを求めるホロリスとのギャップが浮き彫りになった結果だと思います。

「挑戦と成長」は本人の頑張り次第

突然の発表でしたがメンバー本人たちは目標ができたことを前向きに捉えているので、一週間もすれば騒がれることはないでしょう。

しかしながらチャンネル登録者というのはあくまでYouTuberとしての評価の物差しの一つに過ぎません。

ゲーム実況者やVtuberもそのうちの一ジャンルであって、YouTubeで活動しているホロメンもその入れ子要素の一部です。もちろんリグロスもYouTubeで活動する以上は一人のYouTuberとして評価されます。

行動目標を立てて、それに数字がついてくる…と言うのが理想ですが、チャンネル登録者数は結果であって、アルゴリズムのハックや運の要素も大きいですし、最悪どうにもならなければ業者に頼んで買ってしまえばいいだけです。

そこにはプロデューサーが思い描いたラブライブのような苦悩と挫折の末に成功をつかむ…と言ったアイドル成長のストーリーは全く関係ありません。

それに数字を求めるのならこれまでのケースと考えても、配信の枠を増やして先輩たちと積極的にコラボするなど七期生路線に舵を切ったほうが確実です。

リグロスは従来のホロメン後輩路線から独立しようとすれば、数字が伸び悩み、かといって逆に登録者を増やそうとすればとするほど、ホロライブブランドの力に頼らざるを得なくなって、七期生路線に飲み込まれるという「挑戦と成長」のテーマと「登録者数増加」の板挟みになっています。

今回の騒動も目先の数字を先食いして課題を先延ばしにしてきたツケが回ってきた結果、とも言えるかもしれません。

もちろん運営もこのジレンマを課題として把握済みでしょう。

「ウィーアーリグロス!」と掛け声と共に、メンバーとグロッサーとの一体感を演出し、独自路線の活動に熱量を生んで弾みを付けたいという狙いがあることは理解できます。

ポジティブにみればミッションを与えられたことで、先輩におんぶに抱っこされていた状態から一歩踏み出す覚悟がみえたという点においては評価できると思います。

伸び悩んでいるホロスターズでも3D衣装が貰えましたし、スタッフ一同支えてまいりますと公式声明で言っているので、目標に関してファンはことさら心配することはないでしょう。

結局は「挑戦と成長」がどちらに向かうにせよ、最終的には本人のやる気と努力次第だなというところが大きいです。

こればかりは周囲からの声援がどれだけ大きかろうがどうにもなりません。

公式では「音楽アーティストVTuberグループ」としてアナウンスされていますが、正直な話、メンバー全員が同じ分野に特化しているようにも見えませんし、歌のミッションにするにしてもよっぽど奇抜なことをしないと、七期生でよくね?となる声がさらに出てくるのは間違いないでしょう。

彼女たちは「挑戦」というワードに拘らずに「ホロライブの住人」として殆ど配信をせずに記念日と給料日にホロリスからスパチャを回収するだけといったスタイルで満足することも選択肢にあるわけです。

責めるホロリスはあまりいない(残らない)でしょう。
それどころか七期生路線は疎外のない日常的な安定感を望むホロリスからむしろ歓迎されるかもしれません。

時の流れに呑み込まれたっていい
立ちはだかる壁に真っ向から迎え撃とう

「シンメトリー」より

最終的に決断を下すのは本人です。

あえて茨の道に向かう平成熱血アイドル路線が波に乗れば、いずれホロライブ全体に影響を及ぼすものに変わっていく可能性もあります。

さいごに

リグロスは先輩たちに比べてチャンネル登録者こそ少ないですが、他のホロメンに比べても、女性登録者の割合が高いと聞きます。

七期生路線から離れるとき、いつかそれが強みとなるかもしれません。

運営にあえて苦言を呈すなら、ステークホルダーが主張する「K-pop路線」は競争から勝ち抜いたアーティストを海外マーケットに輸出させる目的で完成度の高い状態でパッケージングして作られるものですが、成長そのものをコンテンツとするリグロスはその対極にあります。

デバイスの二期生、三期生も考えていると思いますが、そのあたりの魅せる方法にもうひと工夫が欲しいところですね。


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