不幸せをお金で祓う

片手分の幸せはお金で買える

ディズニーランドに行ったことがある方ならイメージしてもらえやすいと思うのですが、夢の国では幸せな気分に浸れます。非日常から離れ童心に返ったり、周りにいる人がスタッフを含めて幸せそうな顔をしているため、釣られてこちらも口角が上がり緩み気味に。

そこで、その幸せを大雑把に1万円とします。すると、「あの幸せ」は「1万円で買える」となります。「幸せはお金で買えない」という言説を聞きますが、そんな風に考えてもちっとも面白くないので、せめて「片手分」は「幸せはお金で買える」と唱えさせてください。

小さい世界の高級品

さて、唐突ですが、

「歯ブラシ何を使っていますか?」

ぼくはあの「7列」あるやつを使っています。たぶん店頭の売り場では一番高いかと思います(「8列」もありますが「7列」の方が好きです)。それでも、500円もしません。

コーヒーは豆で買い、ちょっといいものを心掛けています。さすがに売り場の最高級品にはまだ手が出せないのですが、それでもカフェと比較すれば安上がりです。

こないだ、お土産として一個800円弱の固形石鹸を渡したらすごく喜んでくれました。梱包してても漂うアロマの香りに、「普段は玄関において、香りが薄くなったら表面をそぐ意味で使えば、最強ね」なんて言葉をもらったほどです。800円の固形石鹸なんて普段使いとしてはビビりますが、それでも、「渡した時のあんな表情を毎日引き出してくれるもの」と考えれば、800円はウルトラ安い買い物だと、その時思いました。

小さい世界の高級品」は「店頭で」かつ「高級品と言えども1000円未満のもの」を指します。上であげたものはどれも「小さい世界の高級品」です(「ネットで」も含めてしまうと上には上がいて際限がないのであくまで「店頭で」を重視します)。実は「小さい世界の高級品」は共通点があって、どれも毎日使う日用品です。

日用品だからこそいいものを

なぜなら「ストレスレベルを下げるから」です。

上の歯ブラシ、まじで気持ちいいです。それまでは面倒だなと思っていた歯磨きが今では「え?歯磨きさせてもらってもいいんですか?ありがとうございます!」なんて、ちょっと自分でも「?」って思うくらい、気持ちよさで頭が飛びます。

ちょっとひと息のコーヒーの「ひと息」が「深呼吸」に変わるコーヒー、いかがですか?「深呼吸」が体にいいことは4000年続くヨガを見ても明らかです。

例えば「すれ違った女の子の髪からたなびく洗い立てのシャンプーの香り」が自分から香る。もはや、男も女も関係なく、最高ですね。

上では挙げなかったのですが、You Tubeのサブスクもいいですよ。ぼくは面倒な洗い物をするときに音楽や時事ネタを聞いたりするのですが(こうして頭をハックすることで「面倒だな」と思うこと自体をなくしている)、広告が流れるたびに「カチン」と来ていたものが(おまけに両手が離せない)、有料にすることでストレスフリーに。

ストレスフリーの使い道は結局節約になる?

ここで今1万円を「ディズニー」か「小さい世界の高級品合計1万円分」どちらかに使うとしたら、どちらに使いますか?

もちろん「幸せの度合い」は人それぞれですから安易に断定はできませんが、仮に両者の「幸せ度合い」が「同じ」ならば、ぼくは後者の方が「より良い」と考えます。それは「不幸せの度合い」が後者の方が低いからです。

理由は単純で、後者の方が「手に入りやすいから」です。

仮に1日当たり330円貯蓄できるとすると、31日後に初めてディズニーに行くことができますが、その間は我慢しなければなりません。反対に「小さい世界の高級品」ならば1つ1000円ほどのものなら3日に1個買うことができます。

感覚なのですが日々満たされているのなら大きく消費する必要ってない気がするんです。よく日本人は「(スーパーなどで1円単位で)コツコツ節約して(その割に合わない)大きなものを浪費する」と言われます。憶測ですが、「コツコツ(細かいことに注意を払い、比較し、遠出し、判断すること」は大きなエネルギーを必要とし(実際に「判断」は脳を著しく疲れさせることが研究で明らかになっています)、それがストレスとなり、その発散のために大きな買い物を(こちらはよく調べも考えもせず、店員に薦められるがままに)してしまうのかと。

付け加えますと、ご存知の通り、ストレスは万病の元です。苫米地さんによれば「副流煙は煙そのものではなく、他人の場をわきまえない身勝手な煙に対し“ムッと”するストレスが大きな負担」なのだそうで。落合先生の言うように「現代は如何にうまくストレスと付き合うか」が問われています。

ストレスフリーの使い道は医療費を下げるでしょう。そして、「常に気分が良い」という状態になれば周りの人からも好かれるでしょうし、脳が万全な状態で稼働するからビジネスが上手くいく確率も高まるでしょう。

ですからイケている企業はオフィスに花を置くそうです。出典は忘れましたが人間関係のギクシャクが減るそうです。たぶん日本のお家芸華道はそういうことを知っているのでしょうね。

ぼくもリビングに花を、オフィスデスクに自分用の観葉植物を置き始めました。やっぱり緑はいいなぁと日々癒されています。

コーヒーをご馳走してください! ありがとうございます!