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ソーシャルメディアマーケティングにおける「PGC」の必要性 #ホットリンク

※こちらの記事は、ホットリンクのSNSコラムにも転載されています。


最近SNSマーケティングにおいて、「UGC」という言葉を聞くことがとても増えてきました。
いわゆる、クチコミによって一般消費者の方たちに自社商品・サービスを広めてもらおう!というものですね。

一般消費者のクチコミは信頼度も高いので、沢山UGCが出れば商品・サービスの認知や好意度、売上に貢献しやすく、かつ費用はかからないので非常に費用対効果の良いマーケティングが可能になります。
※UGCについては、手前味噌ですがこちらがわかりやすいのでどうぞ。

私のいるホットリンクでは企業のSNSマーケティングを支援するお仕事をしていますが、その多くは、いかに「ULSSAS」を回すか?ということを目的にしています。

▼ULSSASとは

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ULSSASについてはムロヤさんの記事がわかりやすいのでどうぞ。

ざっくりと言うと、UGCが大量発生すると、それを起点に消費行動が起こる。UGCは無料なので、費用対効果の良いマーケティング活動につながる。ということです。

そういった支援をしているので、どういう仕掛けをすればUGCを増やすことができるのか?を日々研究しているのですが、コンテンツマーケティングによってUGCを増加させるメソッドの開発も進んでいます。
弊社ではこの手法を「PGCマーケティング」と呼んでいます。

PGCという言葉自体あまり聞きなれないかもしれませんので、今回はSNSマーケティングにおけるPGCとは?ということを書きたいと思います。


UGC創出における課題

UGCの重要性は冒頭記述の通りで、SNSマーケで継続的に成果を出すためには、UGCを発生させ(たくさんの人に自社ブランドのことで会話をしてもらい)、質の良いアテンションを広げていくことがポイントです。

ですがUGC発生においては、商品・サービスの特徴ごとに、大きく2通りの課題があります。

<課題① そもそもUGCが出ない>
無形商材や、コンプレックス商材のような隠匿性の高い商材、コモディティ商材、BtoB商材などが挙げられるかと思います。

例えば、あなたが旅行ポータル『ABC旅行』を運営しているとします。
旅行者がABC旅行を使って沖縄の観光プランを立て、それはそれは最高な旅行を過ごした後、その人はSNSでなんとクチコミするでしょうか?
「沖縄まじ最高だった!」
「〇〇ってホテル、すごくキレイだった。オススメです。」
とかではないでしょうか。
残念なことに、ABC旅行を利用したのにも関わらず、ここにABC旅行のワードが含まれることは滅多にないのです。
旅行者はポータルサイトを使いたいのではなくて、その先にある旅行というコンテンツを求めているので、当然といえば当然ですが。

つまり、提供している商品・サービスをそのまま伝えるだけではUGCは生まれないケースがあるということです。

<課題② UGC発生数の増加が鈍化してしまう>
また、UGCが出る商材だとしても、UGCの増加がストップしてしまうときがきます。これは、UGCには頭打ちがあるからです。

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お菓子を写真撮ってSNSに投稿する人の母数は、お菓子を手に取った人ですよね。つまり、基本的には手に持たれた回数以上のクチコミは発生しないということになります。
この限界曲線をどのようにしてブチ破るか、ということが、UGCの出る商品・サービスの課題となります。

ULSSASを回す上で重要な「UGC創出」における2つの課題を挙げました。
そして、それを解消するための手法が「PGCマーケティング」です。


PGCマーケティングとは

PGCは、Professional Generated Contentの略で、「プロによって作られたコンテンツ」です。つまり、コンテンツを作るのがユーザーならUGC、プロならPGCということですね。

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僕たちが使うPGCという言葉の定義は、「UGCに火を付けるコンテンツマーケティング」のことを指します。

つまり、ULSSASと合わせて考えると、以下のようになります。

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UGC創出の課題をPGCで解決する

SNSマーケティングにおけるPGCの効果は色々あります。

・UGCを発生させる
・フォローしてもらう動機を作る
・好意形成、ブランド形成
・検索結果やアカウント内に高品質なコンテンツを置いておける

この中でも、PGCを使うことによるメリットが最も大きいのは「UGCを発生させること」です。

ここで、先に挙げた課題に話を戻します。

<課題① そもそもUGCが出ない>
商品・サービスがUGCを生まない場合は、UGC創出は諦めないといけないのでしょうか。もちろんNOです。

下図の通り、UGCには「商品・サービス文脈」と「コミュニケーション文脈」が存在します。

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商品・サービス文脈のUGCというのは、
「ファミマのフラッペまじうまい。夏にはこれだわ。」
「代官山のTSUTAYAで読書なう。」
「〇〇のシャンプー買った!匂いがめっちゃ良い。」
などなど。

一方でコミュニケーション文脈のUGCだとどんなものがあるでしょうか。
わかりやすい例を挙げると、NISSINさんが出しているコンテンツはまさにですね。
カップヌードルはコモディティ化しているので、コンテンツによる仕掛けをしなければ「カップヌードルなう」というUGCはまず生まれてきません。
そう考えると、今カップヌードルの地位を維持している要因は、コミュニケーション文脈のコンテンツによるもの、と言っても過言ではないと思います。


↓生まれるUGC

上記のように、PGCは企業がコントロールして作ることのできる、商品・サービスとは違った切り口での会話を発生させる、コンテンツマーケティングの形です。
つまり、商品・サービスでUGCが出ないのであれば、UGCを発生してくれるコンテンツを作るということが解決策です。
商品・サービスの利点を伝えるような一方的なアプローチではなく、ターゲット内でUGCを起こさせるにはどのようなコンテンツが良いのか?をじっくり逆算することが重要です。

<課題② UGC発生数の増加が鈍化してしまう>
例えば商品がケーキの場合、UGC発生の切り口は
・おいしい
・見た目がかわいい、映える

というものだけでなく、

・卵を使ってないから卵アレルギーの子供も食べれる
・10年間、研究に研究を重ねて完成したというストーリーがすごい
のような切り口もあるかもしれません。

上記のように、まず商品・サービス文脈において、切り口を変えることで新たなUGCが発生しないか?をチャレンジする必要があります。

その上で、商品・サービス文脈でのUGC発生が鈍化している場合は、コミュニケーション文脈(PGCの活用)によって限界を突破することが可能です。

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SNSにおけるPGC例

弊社の事例ではないのですが、UGCに繋がっているコンテンツをいくつかご紹介します。

・ペプシコーラの本田圭佑選手起用
やってること自体はキャンペーンなのですが、本田圭佑という強力なコンテンツを起用することで、ユーザーの中で面白いという反応を生むことに成功しています。良い意味で色んな人に遊ばれるコンテンツ(画像をスクショしてツイートで遊ぶ等)にもなってて、本田選手のパワー恐るべしです。

・アロンアルフアのアニメコンテンツ
接着を題材に、アニメのストーリーを作られています。内容が面白く、「アロンアルフアのアニメ面白い」「アロンアルフアがまた面白いことやってる」というUGCが発生しています。

・レシピストのたおりゅうアカウント
最近話題になった、土屋太鳳さんと横浜流星さんの仮想恋人のInstagramアカウントですね。これもタレントパワーを活用した話題作り、UGC作りに成功しています。


おわりに

SNSマーケティングには色々な手法論が存在しています。
UGC創出だったり、インフルエンサーマーケティングだったり、キャンペーンだったり、バズコンテンツだったり。

もちろんどれも効果を見込めるものではありますが、何よりも重要なのは、自社の商品・サービスがどのような特性があるのか、どのような状況にいるのかを正確に理解して、特性/状況に合った効率的な施策を選択することだと思っています。

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