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DEPARTURE!! このフライトに乗り遅れるな!

この八月に東京三鷹で一つのクラフトビアプロジェクトが立ち上がった。その名もSTYLE BREW WORKS。「クラフトビールとは我々のライフスタイルそのもの」「Wats your style?」そう語り、我々に自分自身のビアスタイルの問いかけを投げかけるのは、このビアブランドを立ち上げた植松康祐と田中健二郎だ。

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そんな彼らの第一弾となるクラフトビアが今日本のクラフトビアシーンにホッピーな一撃を放っている。

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DEPARTURE 。その名を冠する彼らの「出発」が表現されたワンパイントを、あなたはもう既に体験しただろうか?植松と田中の二人が語るようにIPA(インディアン・ペール・エール)としてのこの一杯は、ABV(アルコール度数)6.5という重さを感じさせないくらい「飛んで」いる。彼らが言うように、まさしくトロピカルで、しかしながら、決してIPAらしさを失っていない一杯。一口目でしっかりとIPAを感じさせながらそれでも喉に我々を南洋への軽快で陽気なフライトへ誘ってしまうような、パッショネイトな軽さを印象付ける、そんな一杯としてDEPARTUREは存在感を持って成立している。二口目、三口目、飲むごとにあなたの気分は高揚していくことだろう。季節はもう秋だが、この一杯に口をつけている限り、我々は南国の夏を夢見られる。そんな爽快なIPAをSTYLEは離陸させた。

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STYLEのブリューワリーブランドとして一発目の作品であるDEPARTUREは、第一弾でありながら決してtoddlerな、よちよち歩きの、クラフトビアではない。それも当然だ。このレシピを仕上げ、ビアを仕込んだのは、三鷹ビールと吉祥寺ビールという名を冠する全てのクラフトビアを現在一手に作るOGA BREWING専属のクラフツマン、田中健二郎なのだ。田中は今、武蔵野台地のクラフトビアを牽引し代表するクラフツマンの第一人者だ。彼が今回のDEPARTUREをその手で作っている。

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田中は、その大柄な身体を決して大きくはないブリューワリーの中で軽快に飛び回らせながらビアを仕込んでいく。その手際の美しさには迷いがなく、まるで彫刻家が脳内のイメージと降りてくるインスピレーションに合わせて鑿を打ち込んでいく姿のようだ。ブリューワーは芸術家なのである。田中の姿を見ることであなたはそんな印象を確かにするだろう。

そんな彼が仕込んだDEPARTURESTYLEとしては第一弾でありながら、存在感を確固たるものとして築き、そしてその味を我々に保証するのは、もはや当然のことなのだ。

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田中は、DEPARTUREが一体どこへ向かって飛んでいるのか未だ自分でも判らない、と笑いながら語る。しかし、これはネガティヴな意味合いを含んだ発言ではない。DEPARTURESTYLEは、低空飛行でヨロヨロと不時着してしまうような、そんな不安なエアクラフトではない。気付けば、大気圏をぶち抜けるか鏡の裏の世界へと飛び込んでいるかもしれない、そんなクラフトビアの予感をさせるブランドであり、クラフトビアシーンの未来だ。その将来性はポジティヴに未知数で、楽しみで仕方がない。DEPARTUREに口をつけたあなたは必ずそう思うだろう。このフライトにもれなく乗って、我々は次の次元のクラフトビアシーンへと飛び立とう。このエアクラフトは決してあなたを失望させない。

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直近では九月二十二日に下北沢のCoaster Tokyoにて、音楽とファッション、カナダのトロントを拠点としたNo Sign Clothingとの共同ポップアップが予定されている。ぜひ、ここでDEPARTUREを口にして頂きたい。また、十月には新たなレシピで仕込まれたSTYLEの第二弾クラフトビアが打ち上げられる。これも決して見逃し、いや、飲み逃してはならない。

「Wats your style?」

さあ、あなたのスタイルをSTYLEと共に冒険しよう!

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このフライトに、乗り遅れるな!!

(松倉弘城、2019年9月14日)

Instagram: @stylebrewworks
FACEBOOK: @stylebrewworks


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