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おしゃべりなランナー「増田明美さん」

今回の投稿はタイトルだけみると、

「こいつ、かなり攻めてるな…」
「陸上界の大御所にその態度、消されるぞ…」

と思った方も多いと思いますが、これには理由があります。(弁解の余地をください…)


実家に帰省した際に、本棚にある本を読もうと整理していたら一冊の本に目が留まりました。 

その本の名は
(「君の名は」っぽくなりましたが違います)


『おしゃべりなランナー 増田明美』

このタイトルをみたときに

「たしかに…」
「ネーミングセンスの塊」

といった印象を受け、気付いたら首を縦に降って頷く自分がいました。人は肯定した気持ちになると、自然と身体が動くものなんですね。

我が家には陸上関連の書籍がたくさんありまして、

・瀬古さん
・宗さん兄弟
をはじめ多数の書籍があります
(僕の兄が陸上大好き人間なので、いつの間にか本棚は陸上に関する書籍で一杯…)

トレーニング理論の本もたくさんありますが、
過去のランナーの体験記やそれぞれのストーリーは十人十色で、競技者としても勉強になりますし、読み物としても面白いです。
(頭で考えてばかりいるから、脚が速くならないとよく言われますが、自分でもわかっているものの、これが自分の性分なのですみません…)

話は戻り、
そのなかでも今回は数多ある本の中でも「増田明美さん」をご紹介したいと思います。

(Twitterに投稿したときに「いいね数」が少なかったのは寂しかったですね…)
@hiroki_sugawaさんのツイート: https://twitter.com/hiroki_sugawa/status/1096921838842609664?s=09

陸上好きな方は勿論ご存知だと思いますし、テレビをつけてマラソンや駅伝の中継がやっていれば観ているという方でも一度は目にしたことのあるであろう「増田明美さん」

「細かすぎる解説」としても有名で
(勝手にそう思っています)

「どこからそんな情報を入手してくるのだろう」
「解説のプロフェッショナル」
「選手というよりもそのひと自身を理解しようとする想いが伝わってくる」


というのが僕の「増田明美さん」の印象です。

ただ、そんな自分はよくよく考えると、彼女についてなにも知らない。(増田さんの解説する選手のことは詳しく知ることができます、感謝です)
そこで、

「普段は選手の情報を提供する側の増田さんについてとりあげることができたら面白いのでは?」
「陸上に取り組んでいる自分も知らないのだから、知らないひとも多いはず」
「これは多くの方に知ってもらえたら面白いのではないか」

という考えが頭に浮かび、note に投稿しようと思いました。
今回は増田さんの著作を読んで、自分が感じたことや考えたことを書いていきたいと思います。(増田さん勝手に書いてすみません…でも普段解説で選手についてたくさんお話されているので、いいですよね…)

主なプロフィールや経歴はリンクを貼り付けておいたので、そちらをご覧頂けたらと思います。
(それだけでもすごく情報があります…僕が書くことあるのかな…)

話は戻り、
本を読んでみてまず感じたのは

・文章表現が豊かなこと
・エピソードが面白いこと

です。
同じ競技者(同じカテゴリーにしてすみません…)
なのに、こうも豊かな表現ができるものなんだなあと尊敬の念を感じました。
著作の中から少し抜粋すると、
増田さんは競技引退後にマスメディアの世界に足を踏み入れた増田さんはマラソンとマスメディアの違いを

マラソンが直線的な厳しさなら
マスメディアは曲線的な厳しさ

と表現されています。
言葉にしてみたらそれまでですが、この短い文章の中には増田さんの体験されたものが凝縮されているように感じます。
競技に取り組んでいる現役のときに、合宿地に行くと読書をしたり、エッセーを書いていたという増田さん。また、練習日誌や整理ノートに自身の体験した出来事、そのときの感情や思考などを書き綴られていたそうで、

練習日誌や整理ノートは
私の競技生活の大切な心の記念碑です

という言葉が作中にありました。
現役生活中に自分と向き合い、そのときの感情や思考を自分の言葉で表現できる力を身に付けていたことがマスメディアでの活動の支えとなったと書かれています。

僕自身もこうしてnote に投稿していますが、自分の言葉で語ることの難しさを感じています。言葉ひとつとっても、相手の受け取り方次第で自分が伝えたいことが伝わらずに終わってしまうこともあります。自分の言葉を持つことの意味、そしてその目的を改めて確認することができました。

また面白いエピソードとしてはいくつか作中に登場するのですが、とても多いので、1つだけご紹介させて頂きます。
(これを面白いというのかはわかりませんが…)

今では解説のベテランである増田さんでも、解説デビュー当時は緊張で上がってしまって大変だったと語られています。(ちょっと考えられないですよね…)
そのことを象徴するエピソードとしては、

マラソン前日のレセプションパーティーで緊張のため、お酒が回りすぎて意識不明の状態になってしまったそうです。
幸い、その場にお医者さんがいて大事に至らなかったそうですが…

(皆さんも気をつけてくださいね…)

このエピソードから、
現在の流暢に言葉が出てくる解説の裏には、試行錯誤を積み重ね、悩みながらも前に進もうと努力した取り組みがあったのだなと感じました。
はじめからうまくいくこともあれば、そうでないことも勿論ある。

増田さんのような華々しいキャリアを持ち合わせている方も過去には苦い経験をされていて、そこからなにかを学び、懸命に取り組んできたからこそ、今の姿があるということを改めて知ることができました。

成功に近道はない、あるとしたら地味なことの積み重ねこそが唯一の近道なのだと、辛いことに直面したときは再度そう自分に言い聞かせていきたいと思いました。

今回ご紹介したのは、本書のほんの一部で、実際にnote で書くのはためらうようなエピソードもありますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

例えば、
「カキピー事件」
→当時お付き合いしていた恋人と別れるきっかけになった事件

「ものまねバトル大賞に出演」
都はるみさんに扮して登場

「国語辞典のプレゼント」
→ラジオで漢字の読み間違いをして、視聴者から国語辞典が送られてくる

「テレビドラマ出演」
→タイトルは「ブスでごめんね

詳しく書くと、文量が多くなりすぎてしまうので、今回はここまでとさせて頂きます。
多様な経験をされている増田さんだからこそ、あの解説ができるのかなと感じます…

最後になりますが、
来週3/3(日)のTOKYOマラソンでは、もちろん解説を務められる増田さん。(例年、金さんと増田さんだったと記憶していますので、今年もそうかと……)
今回はどんなことをお話して頂けるのか。出場選手だけでなく、解説の増田さんにも注目してみると、さらにレースが楽しめるかと思います。
(僕も注目させて頂きます)
今回も読んで頂き、ありがとうございました✨

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