兄妹で出場する初めてのマラソン

note をはじめました。
最近妹(https://twitter.com/ssugawan?s=09)
がnote に記事を投稿するようになり、周りからも「妹さんのnote みたよ」とお声をかけて頂く機会が増えました。妹が書いた文章を読んでいくうちにこれは自分もなにか書いてみたいと思い、なにかネタはないか考えていました。そして、丁度今度出場するマラソンがあるではないかと思いつき、それについて書きたいと思います。


2/10(日)に延岡西日本マラソンに出場します。
個人としてフルマラソンはこれで3回目ですが、初マラソンは2:24'16、2回目は途中棄権とまともなレースをしたことがありません。今回は過去のレースとは違い、トレーニングが積めているので自信を持ってスタートラインに立てると思います。

マラソンはスタートラインに立った時点で、ひとつの達成感があるという話を耳にすることがありますが、いざ自分がその立場になると共感できるなと感じます。今までは単にマラソンに出ただけだったので、そんな気持ちを感じることはなかったのですが、今回はようやく身も心もマラソンを走るんだと自覚が出てきました。
たしかに実力的に積み重ねた練習は、トップクラスの選手には到底及ばないですが、これまでの自分と比較すると日々の取り組みで成長を感じることはできているので、そこは評価できるのではないかと思います。あとはレースで悔いの残らないように力を出し切るだけだと感じています。


そして今回のレースは兄妹として出場する初めてのマラソンということで、特別な思い入れがあります。
妹のことが大好きなお兄さんかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません笑

なぜ特別な思いを抱いているか説明させてもらうと、自分が陸上競技をはじめた頃まで遡ります。
少し長くなってしまいますが、ご容赦ください。


5つ年上の兄の影響で自分が走りはじめてから、妹は常にライバルでした。年子ということもあり、幼い頃から喧嘩してきた妹との対決の場が陸上に切り替わったのが小学校高学年頃です。
単純な脚の速い遅いでいうと、もちろん僕が速いのですが、男女の違いもあって競う基準が、出場した種目の順位でした。

お互いが中学生になるまでの成績でいうなら、妹よりも僕のほうが上でした。
県大会でも入賞し、兄としての貫禄をみせつけていたのが小学生の頃です。そこから立場が逆転したのが、中学生になってからです。
ちなみに妹から敬意を払われたと感じたことは今までで一度もないので、貫禄をみせつけていたというのは極めて主観的なものだということを理解して頂けたらと思います。

一度note に兄である僕について投稿された回を読んで、

「……え??誰のこと??」

と思い、何度か読み返しました。

「他人のことは悪く言わない、嫌なこともしない」兄の人間性と陸上競技。|須河沙央理 @ssugawan|note(ノート)https://note.mu/saori_sugawa/n/n9bcf7cca1cba


ちょっといいひと過ぎる、これは盛りすぎだ…
読んだひとが実際の人物とのギャップにがっかりしてしまう…
あと、そんな尊敬している気配なんか出していたっけ???微塵も感じたことがないけど…
でも実はそんな風に感じてくれていたのか、ちょっと嬉しいな、へへ

これが読んだ感想でした


話が飛びましたが、
僕は妹より先に中学校に入学し、夏の県大会の1年1500mの部で優勝しました。今思えばこのあたりが妹との力関係において、優位性のピークだったのかもしれません。
その流れで中学2年生からも県大会で優勝しようと意気込んでいたのですが、上級生の壁に阻まれ、4,5位あたりに甘んじていました。
中学の場合は「1年生の種目」と「2~3年生も含む共通種目」に分かれます。
「1年生」というカテゴリーでトップをとっていた自分の鼻がへし折られたのがこの頃です。

一方妹は、小学校を卒業し、中学校に入学してきました。
小学生のときに県大会でも入賞できなかった妹が中学の厳しい世界で通用するのか?
ましてや、女子は男子と違って「1年生」の種目はなく、全学年が出場する「共通種目」しかありません。
この頃、上級生の強さを肌で感じ、鼻をへし折られていた僕は

負けん気の強い妹の泣き顔が目に浮かぶなあ
結果が悪くても八つ当たりされないといいな笑


と思っていました。
決して性格の悪いお兄さんではなく、妹の身を案じていた優しいお兄さんです。

しかし、それは杞憂に終わります。

妹は中学校に入学してからわずか3ヵ月、夏の県大会の共通1500mで上級生を抑え優勝します。


その時レースを観ていた僕は

「!!!???!!?!」

「え?優勝したの??」


正直なにが起こったのか理解できませんでした。

自分が突き当たっている壁をいとも簡単に飛び越えて、結果を出した妹に正直嫉妬しました。
もちろん妹の活躍は嬉しかったのですが、同時に悔しさを感じたことは今でも覚えています。

翌年、妹は全国大会で8位入賞の成績、かたや僕は全国大会には出場できませんでした。
大会には応援で行き、妹のお兄ちゃんというポジションで苦汁を舐める状況でした。

「さおりちゃんにもお兄さんがいたんだ」
「ああ、あの速い子のお兄さんね」

と言われる始末。
ちなみにその時の全国大会は香川県で開催されており、まろやかなうどんの出汁からは苦さを感じず、豊かな鰹節の風味と旨味で僕を癒してくれたのは覚えています。さすが「うどん県」を名乗るだけあるなと感じました。

話が少し脱線しましたが、
現地では、妹が試合で結果を出す姿を自分はスタドで観ていることしかできない。悔しさしかありませんでした。
しかし、それと同時に妹にできることが兄である自分にできないはずはないと思い、妹を上回る結果を出してやると練習に取り組みました。
基本的にポジティブな思考なので、それが形成されたのもこの頃かもしれません笑

また妹が僕を下にみていた感も否めなかったので、これ以上でかい顔をさせてなるものかと勝手に意気込んでいました。
妹の出した結果を上回る走りをして、兄の威厳を再び取り戻す、密かな野望ができました。
ちなみにここでの兄の威厳というのも極めて主観的なものです。

その後も高校生になり、
インターハイ、全国高校駅伝、都道府県対抗駅伝に出場しましたが、どの試合も妹を上回る結果を残すことは叶いませんでした。
自分が走った先には常に妹がいる。一歩先を行く妹になんとか食らいついていくのがやっとでした。

こうして兄としての威厳を取り戻すことが遠のく日々。
妹と会話をしていても、自分への敬意を感じることはありませんでした。
せめて、もう少し柔らかい言い回しをしてほしい…
「一応兄なんだけど、おかしいな」と何度感じたことか。しかし、最近は昔のような刺々しさはなくなったように感じています。
話をしていても自分よりも社会人らしいと思うこともしばしばあり、妹も成長しているなと感じています。

話は戻り、
高校生の終わり頃からその状況に変化が起こりました。
いよいよ競技結果も上回り、兄としての威厳を取り戻すことに成功したと言いたいところですが、立場が逆転したわけではなく、
妹が怪我で悩み、走れない日々がはじまりました。

これまでの活躍を目の当たりにしてきた自分にとって、走れない状態に直面している妹はらしくないというか、本当にもったいないとしか思えず、その状況をみているこちらが歯がゆくて仕方ありませんでした。
才能もある、努力もできる、一選手として尊敬していた妹の走りがみれなくなったのはすごく残念でした。
僕は今まで大きな怪我をしたことはないのですが、結果を残している選手ほど、走れない時期が続くのは本当に辛いだろうなと感じます。
今まで当たり前だと思っていたものがなくなっていく喪失感や、これから自分はどうなっていくのだろうという絶望感は言葉では言い表せないものがあるだろうなと思います。
妹の姿をみていても同じことを感じていました。


月日は流れ、
妹は大学、社会人ともに怪我に悩み、そして一度競技を引退します。

この時、妹の結果を上回り、兄の威厳を取り戻すという自分の野望は一生達成されることなく終わったんだと感じました。
競技を継続している自分のほうが結果を出しているという見方もできるのですが、

やはり万全な状態で走った妹の結果を超えたいという思いがありました。

自分の想像をいとも簡単に超えてくる妹のように自分もなりたかったのかもしれません。
もし、今も妹が万全で走っていたらどんな走りをしただろうという考えが何度も頭をよぎりました。中学生の時のように、まばゆい輝きを放ち走っていた妹の姿をもうみることはできないかと思うと、ただただ残念でした。


しかし、時が経ち、こうして来る2/10(日)、再び自分の野望を達成するチャンスがやってきました。
妹は走ることを諦めてなかったのです。
昔から頑固だなと思ってはいましたが、この意志の強さはどこからくるのだろうかと。普通は10年弱も満足に走れてなかったら、諦めてしまうものではないのかなと個人的には思ってしまいます。

しかし、妹の「まだ走りたいという強い想い」が、かたちになり、今年度創部したチームで、また自分の目標に向かって取り組むことができています。
これも色々な方々のお力添えあってのことですが、自身の想いが自分とそれを取り巻く環境を変えたのかなと感じました。
あきらめず、気持ちを持ち続けることの大切さを教えてもらいました。



今度は兄である自分の番だと思っています。

「妹にできたことは自分にできないはずはない」

強い想いを持って2/10(日)のスタートラインに立ちたいと思います。
そして妹の結果を上回り、

兄の威厳を取り戻すという僕の長年の野望を達成したいと思います。

きっと負けん気の強い妹のことなので、そうはさせてなるものかとかなり気合いが入ると思います。
お互いまた切磋琢磨できることがとても嬉しいですが、やはり勝負事は勝たないと面白くないので、そこは兄の貫禄をみせたいと思います。
兄妹共々ご声援頂けたら嬉しいです。

長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました!

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ますのすし(´- `*)
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コメント1件

沙央理さんには先月から取材させて頂いています。
あさってのレースを楽しみにしています。
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