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【読書メモ】外国人と働いて結果を出す人の条件

外国人と働いて結果を出す人の条件』を読みました。僕と同じくグローバル初級者、特に、外国人と働き、外国人から評価される方にはご一読をオススメしたい一冊です。

外国人と働いて結果を出す人の条件は下記7つの条件を満たすことが必要とのことです。これらの条件のいくつかが欠けているとグローバルな舞台で行き詰まりを感じる場合があるそうです。
①「専門性」を身につけ活かす
②「論点」を捉え「論理思考」で説明する
③話し合いではなく「議論」をする
④他人との「違い」を楽しむ
⑤仕事も趣味も積極的に「経験」する
⑥客観性だけでなく「感性」を大切にする
⑦自らを深く理解し「自分軸」を持つ

本書ではこれら7条件について一つ一つ詳しく説明されています。本メモではグローバル初級者の僕が気になった部分を紹介します。

①「専門性」を身につけ活かす
1. グローバルビジネスでまず必要なのは語学力ではなく、仕事上の「専門性」。
2. 海外ではジェネラリストより現場で技術や技能を身につけ、専門分野で多様な経験をし、専門性を高めた人材が求められる。役員や幹部まで昇進する人材は、まず飛び抜けた専門性を持っているのが前提で、それを土台にさらに他を凌駕する視野の広さを持って経営に携わっている。
3. 海外のビジネスマンの考える専門分野の区分けは日本よりはるかに細かい。
4. 海外のビジネスでは、スキルを持った「個」が高いレベルの専門性を持ち寄り、議論することで新しい発想やビジネスを生み出すのが良しとされる。互いの専門分野は異なるが、だからこそ、専門性や精度の高いアイデアをぶつけたり、異なった視点や考えを混ぜたりすることで新しいものを生み出そうという気概が強い。
5. 見つけた強みは磨くことが大切。「私はこれができる」と社内や仕事先でしっかり表明すること。効果は、自己アピールにトライできることと表明することでそのスキルを活かす場面を引き寄せられること。
6. 日本人がグローバルな舞台で活躍するには、子供のころから戦略的に自己アピールする術を身につけてきた海外の人材と勝負しなければならない。

②「論点」を捉え「論理思考」で説明する
7. グローバルなビジネスでは、ぼんやりとした印象や雰囲気を匂わせるだけでは情報が伝わらない。曖昧さを排除し、論理を使って説明し、周囲の人と理解を共有する必要がある。
8. 日本での以心伝心のスキルを大切にして構わないが、それとは別に、グローバルな舞台では積極的に言語化するという頭の切り替えが必要。ハイコンテクスト文化の感覚で海外に出てしまうと、そのギャップが思わぬ結果を生むことがある。
9. ビジネスの現場で言語化する手間を惜しむと、誰もあなたの仕事や成果について理解できません。理解されないということは評価される機会を失う。自分以外の力を借りて手法や技術をいっそう磨く術も失う。それ以上に「何を考えているのかわからない」と敬遠される恐れさえある。

③話し合いではなく「議論」をする
10. ひとつの事象に対して、Aという意見とBという意見があるなら、どちらかが納得して片方を選ぶ決断をするか、お互いの意見から新しいCを見つけるのか、言葉を使ってその選択をするのが議論。全部を取り入れてきれいにまとめるだけでは、議論として成立していない。
11. まっすぐ自分の考えや思いを差し出すのが1番。出してみて、相手の反応を見てどうすればよいのか考える。出した意見に対する反応が相手の思考を知る手がかり。「こう感じたのか」という情報を得た上で、新たにどんな主張を伝えるか考える。議論はその積み重ね。
12. 他者とは違う意見が期待される。異なる国籍、民族、宗教で異なる暮らし方をしてきたのだから、見方や思考は違って当然。違う価値観が向き合うのだから、議論すれば新しいアイデアが出るだろうと期待するもの。
13. 海外では会議前にみんなが予習をすませ、テーマについてすでに自分の意見を準備している。準備したものを持ち寄って議論し、新しい考え方や選択を吟味。自分の意見を持たない者は議論に入ることができない。議論に参加するために予習は不可欠。
14. 予習型の習慣が身についていない日本人は意識して準備を取り組み会議に臨まないと勝てない。準備の例として、「言いたいことリスト」を作る。会議のテーマについて予習し、理解し自分の考えを事前に練って、自分ならこう言いたいことと想定問答集を用意する。
15. 落ち着いて相手と対峙しようと考えたとき、自信の基礎となるのが、自分の専門性。専門を持っているという意識は自分の軸になり、議論の場でも物怖じしない姿勢を支える。
16. 意見を通す、通さないの前に、自分の意見を発表する場を自分で用意する。日本的な考え方だと「いつか誰かが用意してくれるだろう」と待ってしまう。しかし、グローバルな場では待つよりも行動することが評価される。
17. グローバルな舞台では主張は歓迎される。もちろん出した意見に対して厳しい反論が来るかもしれないが、議論を深化させる材料になることがある。意見を出したという行動と積極性はビジネスに参加する人間として評価と信頼を高める。

グローバル初級者の僕がメモした部分は①「専門性」を身につけ活かす、②「論点」を捉え「論理思考」で説明する、③話し合いではなく「議論」をするばかりでした。④~⑦につても頷きながら読んだと記憶していますが、グローバルの舞台で自分やチームのことを伝えることへの意識が高いため、特に、そのような部分に目が行ったものと思います。

いかがでしたでしょうか?僕と同じくグローバル初級者の方には参考になる本だと思います。本書では、ご経験が豊富な著者の方による具体的な内容が書かれておりますので、ご一読をオススメします。

最後に、下記のエントリーで紹介している『異文化理解力』という本もオススメです。本書の前提となる各国の文化の違いにフォーカスした本です。合わせて読むと外国人と働いて結果を出すための準備となると思います。

もしよければ、グローバル初級者向けのオススメの本があればコメントにてお知らせください。


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