LUNATICO製作記:2019/09/06「EDMをつくりました、夏」

広報用の@parla_lunaticoアカウントを復活したのですが、夏の制作で燃え尽きていたところから、特になにも報告しないまま2週間が過ぎました。Twitterアカウントできなくさい話をしたり、AMSR録音のテストをやったり、神のモデルが大改修になったりと、地味に色々やっていたのですけれど、……ひとまず夏の制作の振り返りからやっていこうと思います。

なにせ上海オンリー合わせだったので、夏コミで盛り上がる世間と微妙にスピードがずれており、四日間開催もメディアフォーラムも何もチェックできないまま終わりました。床子屋さんの新刊は買った。

E.Pはクリアポスター・しおり・紙ジャケットのセットで150部限定です(上海では50部完売だそうです)。非常にエモいです。満足の仕上がり。……手作業が遅れております。

## 全体的に

EDMを作る! という今年の抱負から入りまして、(流行りの)FutureBassってジャンルがけっこうスキだったので、それでいこうと。リズム隊はFutureBass音源縛りで。なけなしの貯金でAVANGERを買い足したりなど。

「鳥船遺跡」でかれこれ三年くらい盛り上がっており、いい加減作品にしたかった。的な。

反復で作る音楽にあまり慣れていないので、フレーズを反復して展開させていく手法と「歌」ジャンルとどう混ぜたらいいのかかなり悩みながら作っていました。

一般的なバキバキのダンスミュージックジャンルのイントロ - ビルドアップ - ドロップって流れ、歌謡曲のABメロと似てるようで微妙に違う。サビは「ここで気持ちが盛り上がりますよ!!」だけど、ドロップは「さあ踊れ!」なのです。どうやら微妙に違う。ESQUARIAさんの作詞のとき微妙に悩んでた記憶が無くもないんだけど、曲の流れが違う=詞の書き方も違う。

コーラスとか色々ためして、参考用に聴きあさっていたドラムンベースで「2パターンのリフを抜き差ししていく」という手法があったので、何となくそういう感じで、ビルドアップの歌とドロップのメインメロで原曲のキラーフレーズを押さえていく感じの構成になりました。

## 夏の庭

一曲目。

シチュエーションは決まってたんだけどタイトルで滅茶苦茶悩んだ。基本タテ乗りよりTrapとか横ノリが好きで、サビのリズムはFutureBassのサンプルキットから組んでいったんですけど、Webの講座をあれこれ見ながら浮遊感のある進行! 浮遊感のある進行! って、三日くらい悩んでたら、ジャズっていうよりいつものサイケじゃんみたいな。

ビルドアップの展開は決まってたけどイントロからうまくつながらないし、ドロップにどう歌を入れるかわかんないし、コーラスが大変だし、つまり何もかもが大変だった。

SuperSawあんまり使えなかったなーっていうのがあって、こういうオルガン主体なのって、ジャンル的にOKなのかな。AVANGERのロータリーオルガンなんだけど。

アリアナ・グランデとかめっちゃ聴いた。「これが流行りですよ!」っていうのを流しで探して聴いていったんだけど、いろいろありすぎて、アーティスト名でちゃんと覚えられたの、マシュメロウとデッドマウスくらいである。Aメロのコード部分の弦っぽい音、実は歪ませたコーラスになってるんだけど、よくよく聴かないとわかんないかも。

## レム

二曲目(制作順)。

ABCADEBCCみたいなプログレッシブな構成で、B面曲にしては若干カロリー高い感じでした。ドラムンベースの何たるか! って感じで、SONARバンドルのドラムン用のサンプルを使ったのですが、結局かなり切ったり貼ったりしてたし、Eメロ(Eメロまで展開するEDM???)はイチから打ち込むことになり、縛りはただの縛りだった…

ってゆーか、ダンスミュージックってあんまり展開しちゃいけないのかなよくわかんないなって思いつつ、通しで聞いたらEメロ(…Eメロ?)雰囲気的に悪くない感じだったので、まぁいっかー。みたいな。

エレピとアコースティックピアノがシームレスに抜き差しされる構成なのですが、だから何か? というとよくわからず、ドラムンベースってジャンルで、こういう音だけをスーっと変えていく手法があるっぽいので試したかったんだけれど、実際やってみたら曲がすごい遠くに飛んで行ってしまった。

最終版にアップデートしてから落ちまくるSONARに泣いていたら、せいる君に「いい加減DAW乗り換えれば?」と言われる。今年いっぱいは厳しいかもしれない。。

## アウトサイダーカクテル

とにかく夏!! って感じだったので、夏影っぽいアレンジで〆ておこう、みたいな感じで、マスターアップ直前に一発で弾いた。

## 全体的に

完全燃焼だったのですが、委託分のアセンブリが追い付かない…夏が終わりません。配信は私の手配がちょっと遅れたので年末になるかもしれないらしいです。

振り返って思うんだけど、これ、よくよく一か月で作ったなと。作詞作曲歌唱イラスト、デザイン組み込み全部ヤヤネヒロコです。死ぬかと思った。
EMSでギリギリの受け渡しだったので、上海当日に現場で頑張っていただいた尽海氏、昨年イラストをいただきまして、今年もお手伝いいただいた友人氏に海の向こうから感謝を。どうにか、上海でスペースに遊びにきてくださった皆さんにお届けできました。

直前でCDドライブが動かなくて50枚焼いてくれた宇多田の人にも感謝です。インクの乾しが甘かった関係で、再生に支障はないはずなのですが、一部汚れがあります。ご理解いただけますと幸いです…。

音楽的な話しかしなかったので、のちのちnoteで不定期に各曲のコンセプト的な内容に触れていけたらいいかなと。思います。今日のお話終わり。

応援されるとげんきになります。わふわふー。