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ジョジョの奇妙な冒険について Part2 〜スタンド能力とブラックホール

 どうも〜!下の前回記事からの続きです。

 ここから先は端的に言って、ジョジョファンのはしくれ(宇宙好き)が荒木飛呂彦先生の「スティール・ボール・ラン(ジョジョの奇妙な冒険 第7部)」(以下SBR)などを読みながら脳内を巡るひとりごとを展開するゾーンです。また、読んでない方をおいてけぼりにする可能性大&ネタバレ続出ですのでご注意ください。

ジョジョと物理学

 「時間を操れる能力っていうのは最高なのかなと思うんですよね」と荒木先生もコメントされている通り、ジョジョにおける「時」は重要な概念で主人公や強い敵(のスタンド)の能力は時間操作にまつわるものが多いのですが(「時を止める」とか「時を爆破して巻き戻す」とか「未来を予視する」とか「時間を消しとばす」とか「時を加速する」とか)、

 それに加え、「光の速度を超える」、「同じ場所に隣の世界を同時に存在させられる」、「重力を己の手にした無限の回転」、さらには「こちらに対する全ての攻撃や行動などを無効化し実際に起こる『真実』へ到達させない」など、強さがインフレするにしたがって能力や戦い方が物理学的&哲学的になっていくのは、私が思うジョジョの大きな魅力のひとつです。

  SBRはそれまで以上に自然科学(物理学)のレイヤーが存在感を増している気がするんですよね。6部文庫版のあとがきにも「第7部の主人公は、自然と闘い、自然から学んで成長して行く主人公にしよう。」とあったけど、回転重力がポイントになっているのも、(作中で重要な役割を担う)馬をはじめとする自然界の中の黄金比にエネルギーの源を見出すさまも、まるで宇宙不変の原理原則に手を伸ばそうとしているかのよう。。。

 もはや「人間賛歌」というより「生命賛歌」!!

 ちなみに、私はセンター試験が30点台だった程度には物理が苦手なのですが、時空とか次元などの宇宙の話だけは好きで(セオリーの妥当性について語れるほどの知見はない)なぜか奇跡的にある程度理解『可』能。
 宇宙物理学の何が面白いって、思わず笑ってしまうくらい話のスケールが極端で(超デカいか超小さい)ぶっとんでるんですよね。「事実は小説よりも奇なり」というか、、、SFよりSFというか、、、そもそもScience FictionのFictionじゃないのがScienceだから「科学はフィクションより奇なり」?
 とにかく「未知の宇宙」こそが、人類が挑戦する「究極」の中でも最上級のワクワク案件だと思ってます(持論)

ジョジョと宇宙: 重力を操り並行世界に到達する「メイド・イン・ヘブン」

 ちょっと話題が6部にスライドしますが、プッチ神父のスタンド「メイド・イン・ヘブン」の能力はまさにワクワク案件で個人的にドストライクだったんですよね〜。いわく「地球や月や全宇宙の重力を利用して、時間を少しずつ加速」させる、というもの(文庫版50巻)。
 さらに言うと、時を無限大に加速させ、特異点を迎えたらスローダウンし再び到達した(宇宙が一巡した)「イマココ」は、以前の世界とよく似ているけど違う「新しい世界」となっている、みたいな現象を引き起こす能力です。手塚治虫先生の「火の鳥」未来編みたいだ。。。この能力、持ってたとしてもつらすぎて凡人はなかなか使えない!
 一応、4部の広瀬康一くんのスタンド「エコーズACT3」も重力を操ってはいたけど、本格的に重力がキーになったのはやっぱりこのメイド・イン・ヘブンなのかなと。

 萌えポイントが宇宙なところにジョジョファンであることがかけ算されると、もう、宇宙に関するトピックもいちいちスタンド能力と関連づけて見てしまう病にかかります。

 この「私たちが今いるこの宇宙はブラックホールの内部で、私たちはいずれブラックホールを経て、別の宇宙に現れる」という説(以下に引用)なんかまさに、、、

“ブラックホールは2つの宇宙の間の導管、「1方通行のドア」である可能性があると、ポプラウスキー氏は話す。つまり、あなたが銀河系の中心のブラックホールに落ち込んだとしたら、あなた(少なくとも、かつてあなただった断片の粒子)は、最終的に別の宇宙に現れると考えられるのだ。(…)ブラックホールは連絡路にすぎない。2本のヤマナラシの木をつなぐ地下茎のようなものだ。(われわれはブラックホールの中にいる? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/429169/) ”

 メイド・イン・ヘブンで宇宙が一巡するときのプロセスだよね〜!!

 こういうブラックホールの話はむしろ近年では「インターステラー」の内容がドンピシャみたいですね。でもインターステラー実はまだ観てないんだよね。観たら絶対ハマるはず、、、そうなるともう現実と複数の世界観が入り乱れて大変なことになりそうだな、、、、、、近いうち観よう。

ホログラフィック原理×ジョジョのセカイはおもしろそう

 ときに、ブラックホールに関して「ホログラフィック原理」という仮説があります。一般相対性理論と量子場理論に基づいてブラックホールを考えると、現代の物理学の支柱である「情報は決して失われない」という量子力学の原理を揺るがす「ブラックホール情報パラドックス」が問題になってしまいますが、ホログラフィック原理はこれを解決するもののひとつだそう。

 この世界のすべては「情報」でできている、と。

 たとえば、清水寺の舞台から景色を撮影してたらiPhoneXSが手から滑り落ちて再起不能な感じに破壊されたとします。でも、この世界にはiPhoneXSの設計図(という情報)が存在しており、さらにスマホのデータ(情報)のバックアップをこまめに取っているならば、ほぼほぼ失ったものと同じiPhoneXSを再現できます。

 同じように「人」も再現可能ですよ、と。

 ブラックホールはすべてを吸い込み、また吸い込まれたものはみな消失するかのように見えます。が、ホログラフィック原理においては、実はブラックホール内の「事象の地平面」がめちゃめちゃ大容量のハードディスクのようなもので、その凝縮された場所には「私」も含め吸い込まれたすべての情報が符号化され保存されている、のだそうです。
 つまり、そのデータをもとにして、人も、もちろん私自身も(肉体・記憶ともに)どこぞの並行宇宙に再び生成可能!(私の理解が合っていれば)

 私もあなたも、五感の隅々までデータに基づいてめっちゃ精度高く生成された3Dホログラムなのかも!!
 だとしたら、、、どう思いますか?好奇心が湧くか怖くなるかは人それぞれでしょうか。私はワクワクするほうかなぁ。こういう話は「攻殻機動隊」や「マトリックス」を連想してしまう。

 科学からは逸れるけど、宇宙のすべてのデータ・叡智を指す概念の「アカシックレコード」って、ひょっとして、この「ブラックホール内の事象の地平面に保存された二次元の情報」のことなのかも、、、

 新約聖書(ヨハネの黙示録)に「私はアルファであり、オメガである(=最初であり、最後である)」という一節がありますが、ひょっとして、「主」もブラックホール内の事象の地平面のことなのかも、、、

 もう話がどんどんジョジョから逸れて完全に宇宙になってますけども。

 ひそかな願いなんですが、私は荒木先生が描く、ホログラフィック原理を題材に「ブラックホール内の事象の地平面に保存された二次元の情報」に関与して時空間のホログラムをあーしたりこーしたりするスタンドの話、めっちゃ読みたいんですよね〜。メイド・イン・ヘブンよりもっと具体的に特異点に関わるようなスタンド。難解になりそうな予感しかしないけど、絶対おもしろいと思う!0と1を操るんですよ。で、それを組み替えると再生成される方の世界にいる相手や相手の環境にバグが起きるような。スタンド名は「バルトーク」で。

おっと 、長くなりましたので今日はこの辺で。

To Be Continued....

ありがとうございます!糧にさせていただきます。