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三茶の長崎ちゃんぽん

とても有名店なのでご存知の方も多いかと思いますが、三軒茶屋の三角ゾーンの向こう側に長崎ちゃんぽんのお店があります。
人気店なのでいつも満席です。先日ようやく初入店を果たせたここの反対側のエリアにある『新華楼』も相当な人気店でなかなか入れませんが、このちゃんぽん屋さんはなんか常に満席が常というか、とにかく扉はほとんど開いていない。あ、この『扉』というのは私的な扉のことで、ご覧の通り扉は開いてますからね、待てば必ず入れます。



なにが言いたいかと言いますと、私の中ではパッと入れる時が扉が開いている時、お店と私が呼び合っているベストなタイミングであると。ということでこのちゃんぽん屋さんは私的に

なかなか開いてくれない

と、思っていた。ということです。

とは言ってもこのちゃんぽん屋さんはね、何年か前に入ったことがあるんですよ。その時はいきなり扉が開いちゃってて、でも何も知らずに入ったし混んでるしで、勢いで壁に貼ってある皿うどんをそのまま頼んでみたらボリュームがものすごくてヒーヒー言いながら食べたんですよ。そんなことがあったので私の中で勝手にデカ盛りの店と思い込んでいたんです。ところが最近このお店の前を通ったら店先にメニューが貼ってあるのを発見、

よく見て見ると『ペコペコの人』用の欄に皿うどんが入っていました。なるほど、やはりそうであったか!

しかも長崎ちゃんぽんのお店だからちゃんぽんと皿うどんだけかと思っていたらそんなこともない、というかちょっとちょっと、ラーメンがあるじゃないの。気になる気になる。

とその後、気になる長崎ちゃんぽんの店のラーメンを求めては何度か前を通ってみたけれど、やはり満席だし並んでるしでどうもお店に呼ばれない。かと言って新華楼も大盛り上がりで入れないので、中間地点の富士そばのラーメンを食べてみたりしてタイミングを見計らっていたのです(この富士そばのラーメンも密かに気になっていたので結果OKです)。


さて、先日昼にしては遅すぎる時間にちゃんぽん屋の前を期待せずに通ってみたらなんと思いがけず

開いてる!

こちらへどうぞと暖簾が揺れていたのでした。わお!ようやくちゃんぽん屋に呼ばれた私は呼ばれるがままにスルっと暖簾をくぐりました。
中へ入ると左端にデカい兄さんと右端にらフーフーいってるお姉さんが。空いている店内です。私はカウンターの真ん中に座り正面を見ました。そうだった、このおっちゃんだったわ!と即座に思ったおっちゃんが『ぃらっしゃ〜ぃ』と、どこを見るでもなく言ってました。

このおっちゃんこのおっちゃん!そうそう、このおっちゃん!と思いながら、しかし『ラーメン』と言おうとして一瞬ためらいました。果たして長崎ちゃんぽんの店でラーメンを注文するってどうなんだろう…。オレの蕎麦が食えねぇってのか?と怒らせてしまうのでは?と蕎麦屋でラーメンを頼む時と同じ緊張感が走ります。オレのちゃんぽんが食えねぇってのか?と、おっちゃんの声が私の脳内を駆け巡ります。このオレのちゃんぽんが食えねぇのか!しかし、ここは踏ん張りどころです。階段を登るんだ私!新しい景色を見たいんだろ?がんばれ私!


あの、ラーメンお願いします…


すると、


は〜い、ラーメンね〜♪


なんと、や、優しい!



《続く》


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