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WEEK2。強豪が苦戦する序盤戦の展開(2022/9/20)

まだマンデーナイトのビルズVSタイタンズ、イーグルスVSバイキングスが終わってませんが、その他のWEEK2の試合が終わったのでザっといくつかの試合の感想を書いておきます。

まずはサーズデーナイト、早くも実現したAFC西地区の優勝を狙うライバル対決、チーフスVSチャージャーズは、当初、パトリック・マホームズVSジャスティン・ハーバートという若きスターQBが操る攻撃面が注目ポイントではありましたが、ふたを開けてみるとむしろディフェンス陣が大活躍する試合となりました。
チャージャーズはカリル・マック、ジョーイ・ボサ、チーフスはクリス・ジョーンズを中心に傑出した力を持つ敵QBに強烈なプレッシャーをかけ、自由な攻撃を許しません。
試合はチャージャーズが先行しチーフスが追いかけるという展開で、前半終わって10-3。両チームとも爆発的なオフェンス力を持っているため、少し油断すればあっという間にTDが生まれそうな緊張感あるロースコアゲームとなりました。
ここ一番で美しい軌道のロングパスを通すハーバートと変幻自在なビッグプレーを演出してスタジアムを沸かすマホームズ。
第3クオーター、お互いにTDを決め合う中、それでもまだチャージャーズが先行するパターンが続き、チーフスがようやく逆転に成功したのは第4クオーターに入ってから。
ポイントとなったのはやはりディフェンスでした。
17-17で迎えた第4クオーター残り10分。チャージャーズの1stダウンゴール。そこでTDを狙ったハーバートのパスをエンドゾーンまで1ヤードの地点でインターセプトしたチーフスのCBジェイレン・ワトソンが99ヤードを走りきっての逆転TD。
その後、FGを加え27-17としたチーフスに対し、チャージャーズも残り1分で1TDを返し27-24と3点差まで迫りましたが逆転は叶いませんでした。
期待されたような派手な打ち合いという感じにはになりませんでしたが、それでも随所にビッグプレーがちりばめられたテンションの高い好ゲームとなり、ライバル対決第1ラウンドはチーフスが制しました。

QBが期待された活躍ができずディフェンスが目立った試合という意味ではセインツVSバッカニアーズもそうでした。
ドリュー・ブリーズの後継として期待されるセインツのジェイミス・ウィンストンもさほど活躍できませんでしたが、バッカニアーズの大看板トム・ブレイディも精彩を欠いていました。
このゲームはお互いのライバル意識が悪い方に高まってしまい乱闘で退場者も出るなど荒れた展開となりましたが、それでも最後はバッカニアーズが総合力で上回り20-10で勝利。セインツはまだまだ再建途中という印象です。

期待ほどの活躍ができなかったということではスティーラーズに今年から新エースとして迎えられたQBミッチェル・トゥルビスキーもそうでした。相手の2年目QBマック・ジョーンズの方がむしろベテランに思えたほどで、いくつか良いパスも通してはいましたが、しばしば状況判断に消極性が見え、もどかしいプレーぶりでした。
ロスリスバーガーの晩年もスティーラーズはディフェンス頼みのチームカラーでしたけど、この分ではもうしばらくはそんな感じが続きそうですね。
結果もQBの不完全燃焼ぶりが反映され、相手のペイトリオッツも好調というほどではありませんでしたが、それを上回ることができずスティーラーズは14-17で敗れました。

逆にQBが期待通りの活躍をした試合といえばレイブンズVSドルフィンズでしょう。
42-38というハイスコアリング・ゲームで試合を制したのはドルフィンズ。
とはいえ第3クオーターまではレイブンズのペースで、ラマー・ジャクソンも第3クオーターに79ヤードのTDランを決めるなどまさに「ラマー・ジャクソンらしい」ビッグプレー全開の展開でした。普通ならそのまま勝利しそうなものですが、第4クオーターのドルフィンズの爆発ぶりが凄まじく、トゥア・タゴヴァイロアが急に覚醒して好パスを連発、新エースWRタイリーク・ヒルもフィールド上を持ち前のスピードを生かして走り回り、一気に28点を上げ大逆転。
レイブンズにとっては悪夢のような試合となりました。

それでも負けはしましたがラマー・ジャクソンが好調なレイブンズは、やはり力があると思えましたし、AFC北地区では連覇を狙うベンガルズの強力なライバルになりそうです。

それより驚きはドルフィンズでしょう。
マイク・マクダニエル新HCの元、よりアグレッシブに変貌しようとしているこのプレーぶりが本物であるならAFC東地区はビルズの1強とも言えない状況になるので、これからの展開が楽しみになりますね。

開幕戦でスティーラーズに敗れたベンガルズですが、今週はアウェイでカウボーイズとの対戦。
カウボーイズは先週の試合で大エースのダック・プレスコットが負傷し、しばらくは復帰が難しく、この試合は控えQBのクーパー・ラッシュが出場。
しかしこのクーパー・ラッシュがかなりいいプレーを見せ、プレスコットの不在を見事にカバーしました。試合はカウボーイズのディフェンス陣が奮起しジョー・バロウにプレッシャーをかけ続け、昨年度のAFCチャンピオンに自由を与えません。
カウボーイズが先行し17-9で迎えた第4クオーター、しかしここで2ポイントコンバージョンも成功させて追いつくベンガルズの底力も大したものでした。
けっしてバロウの調子が悪かったという感じではありません。
むしろエースを失ってかえって集中力が上がったのかカウボーイズの頑張りが目立っていました。最後は残り3秒でのサヨナラFGで劇的な勝利を挙げたカウボーイズが勝利しました。

今シーズンのカウボーイズの躍進はプレスコットの活躍無くてはあり得ないと思われていましたが、「瓢箪から駒」ではありませんが、上手くするとクーパー・ラッシュを中心にこれから快進撃を見せる可能性も見えましたね。

一方のベンガルズはまさかの連敗。
元々、力はあるとはいえ、流れ的には不安な序盤です。次戦はジェッツ。ほぼ勝ちは間違いないと思われるので、何とかここで立ち直りたいところですね。

また昨年のスーパーボウル・チャンピオン、ラムズはホームにファルコンズを迎え、31-27で今シーズン初勝利。
しかしスタッフォードのパスがかなりインターセプトされていたり、パントミスからTDを決められたりと、だいぶ危なっかしい内容で、勝ったからといって安心はできません。
次戦の相手はカーディナルス。
カイラー・マレー率いる曲者カーディナルスは、今週のレイダース戦で第4クオーター始まった時点で敗色濃厚の7-23からOTで大逆転勝利を挙げています。
ラムズもベンガルズ同様、前途多難な感じですね。

あとラッセル・ウィルソンを迎え強豪へのステップアップが期待されるブロンコスはホームにテキサンズを迎え、相当苦戦しましたが何とか勝利。
こちらも決して楽観はできない様子です。

さてここ数年のスーパーボウル進出チームが苦戦する中、チーフスだけはかろうじて連勝スタートとなっています。
開幕戦を観る限りビルズは盤石な感じがしましたが、はたして今日行われるマンデーナイトの結果やいかに?

どうやら今シーズンは混戦模様ということになるのでしょうか?

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