12月08日はお釈迦さまが悟りを開いた日

12月8日は釈尊成道の日

12月8日は、釈尊がさとりを開いた日、成道会と定められている。
釈尊は、悟りのなかで、人間の心にある無明(むみょう)という、自己中心性ともいえる煩悩を発見した。無明とは、人間が煩悩を抱えて生きていることをを見えなくさせている根源的な煩悩のことだ。

けれども、釈尊の成道会は、ほとんど仏教徒以外の一般の人には、知られていない。仏教徒でも、うっかり忘れている人が多い。私もうっかり忘れてしまうその一人だ。人間は大事なことでも、意識しなければ忘れてしまう生き物。だから、大事なことは、語り続ける必要がある。

また、12月8日は、80年前に旧日本軍がハワイの真珠湾の米軍基地を攻撃した日。その日を境に太平洋戦争がはじまり、その後、広島と長崎に原爆が投下され、日本が降伏をしたことで太平洋戦争が終結した。

日本人には、原爆を落としたアメリカを責めるだけの人もいる。一方で、大東亜共栄圏構想の下に、アジアを侵略し、真珠湾を攻撃したことを反省すべきという人もいる。

卵が先か、親鳥が先か、という問いには答えがない。同じように、日本人が悪いか、アメリカが悪いか、ということにも答えはない。
大事ことは、人間の愚かさそのものを、私自身を含めて、地球人として謙虚に自覚することではないかと思う。

今日見た朝のテレビ番組で、いまハワイでは、日本人を友好的に思う人が多く、学校の教科書には、アメリカと日本の戦争体験者が手を結ぶ様子が写真とともに記されていることが紹介されていた。
また、日系人部隊の陸軍連隊に志願し、欧州戦線で右腕を失い、戦後はアメリカの連邦下院議員を経て連邦上院議員を約半世紀にわたって務め、日系人の地位向上や日米友好に力を尽くした「ダニエル・イノウエ」氏の名前が、米ミサイル駆逐艦につけられていることも紹介されていた。

いま、戦争という負の歴史をあえて、語らなくてもいいのでは、と言う人もいるだろう。しかし、
日常の日々においてさえ、振り返ると、いつのまにか、身近な人間関係に意識が集中して、お互いの欠点ばかり指摘してしまっていることがある。
 せっかくならば、お互いを敬愛し、さらに、地球の平和を考えるほどの広い視野を持てた方がいい。過去の戦争を学ぶことは、人間が盲目的な危うい愚かな存在であることに気づくきっかけになる。

仏教徒だから、という理由からではなく、釈尊の成道会の日を、仏教徒という枠を超えて、地球に住む人間が、人間の愚かさを自覚して、お互いが敬愛し、世界の平和を考える日、と私は考えたい。

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