見出し画像

自意識

「人間の行動は思考の最上の通訳者だ」~John Locke~

+ + + + +

自慢の愛車に跨がれ。

エンジンが掛かったら、まずはアツい発進を心がけろ。
エンストなんてもってのほかだ。数回空ぶかしするのもいい。視線が集まる。発進したら勢い良く加速、これに尽きる。交通状況など関係ない。無鉄砲な自分を演じれば、男らしさがぐっと上がるだろう。そして常に「周りを気にしていない態度」を装え。お前は特別なんだ。

走りながらも、どう見られているか?自分の走っている姿を車屋のショーウインドウや、防犯ガラスが鏡のような場所でチェックしろ。ちらっと確認するだけでいい。走りながらだが気は抜くな。お前はいつだって視線を集めている。それを忘れるな。

その点、信号待ちは絶好の機会だ、停まってゆっくりと確認できる。ただ、確認しているのがあからさまだとナルシストだと思われる。視線は前に向けたまま、横目で確認すればいいだろう。ヘルメットのシールドをミラーにすると視線の向きがバレない、便利だ。横断歩道を渡る若い女の足を見たり、ムカつく4輪の運転者を睨みつける時も、表情がばれない。それに人は自分に都合よく想像するものだ、顔が見えなければ美男か美女しか連想しない。

人が多い交差点を走り抜ける時は「お前等なんて見ていない」という横顔で走り去れ。周りを軽視する態度をとることで、孤高の存在だとアピールできる。お前は特別なんだ。同じく、交差点の信号で停まる時は、アクセルを煽りながら減速し、音で自分の存在をアピールしろ。あくまでも周りを気にするな、自分の世界に浸れ。前が詰まっていたら、車の間を縫って先頭に出ろ。一番前に割り込むことで差をつけた気分になれる。言うまでも無いが、信号が青になったら全開で加速だ。ここが魅せ場だと肝に命じておくんだな。信号待ちのヤツらがみんなお前を見てるぞ。あれは羨望の眼差しだろう?

…もし、お前のスタイルを批判されたら?

相手を軽視しろ。
「自由」という言葉と 「色々な考え方がある」 ゆえに 「私の考え方があってもよい」 という論法で他人の理解を拒絶しろ。これはお前の考え方のようで、お前の考えではないから論点をずらせる。お前が女なら「どうしてそんなこと言うの?」と切り返せ。それで充分だ。スピードメーターに「300Km/h」が刻まれているように、合理的である必要などない。ひたすら自分がカッコイイと思うものを模倣しろ。矛盾と拘りをすり換えて語れ。

何も疑う必要はない。なぜなら私は「お前の自意識」なのだから。

2006/10/09
我ながらなんて青臭いこと。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

サポートいただけたら嬉しいです! 生活費や機材購入費に!ザラメせんべい買います。

ありがたき幸せ!
1

岡田さん

写真を撮るのが好きです。風景、人物、動物、食べ物、気が向けばなんでも撮ります。情景が好きです。PIXTA : https://creator.pixta.jp/@hirookadaphoto で写真も販売しています。アイスコーヒーが大好きです。よろしくおねがいします。

過去日記

ひと昔過去の日記です。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。