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仙台89ers:2023-24シーズン 第29節(3/30、31 Home Game vs 三遠 at ゼビオアリーナ仙台)雑感

第29節のプレビューはこちら。


◯試合前トピック

今回は特にありません。


今節も種々の都合上、短評バージョンで参ります。


◯Game1(3/30 16:05 TO)仙台82三遠75

Game1のエントリーメンバー、スターターは以下の通り。

以下短評。

・序盤から双方3Pがよく決まる。もっとも、三遠はそこが今季の持ち味とは思うが、仙台もここ数Gameからすると入りがよい。
・Q半ばで阿部が連続3Pを決めてリードを奪うと、三遠も大浦が3Pを決め返すなど、1Q半ば以降はお互い持ち味を見せながらリードチェンジを繰り返すも、そこは正確なシュート力ある三遠、1Q終盤に細川と佐々木に連続3Pを決められなどすると、19-23の4点ビハインドで終了。
・オフェンス力ある三遠を相手に立ち上がりは23失点はまずまずか?というところだが、少しの間合いで3Pをねじ込んでくるところはしっかりケアしたい。
・2Qも出だしは3Pの応酬となって点の取り合いの様相になりかけるも、次第に仙台ディフェンスが効き始め、特に三遠にペイント内でスコアリングを簡単に許さない。
・一方、仙台はゲルンを中心としたリムアタックでじわじわと得点を重ねだすと一時は9点のリードをメイクし、2Qはオフェンス力高い三遠の得点を13点に抑えてみせると6点のリードで前半が終了。
・仙台の強度の高いディフェンスに少しイラつく感じも見せる三遠はファウルもかさみだす。仙台としては狙い通りの展開に持ち込めているか。
・後半に入っても仙台は強度の高いディフェンスが機能し、三遠に気持ちよく得点をさせないうちに、阿部がそらに持ち味を発揮しだし今度はインサイドにするすると入り込み得点を次々に奪うことに成功。
・三遠の得点を阻み続ける間にも仙台は着実に得点を重ね、一時は最大リードを18点までに広げる。3Q終了間際にはリズムに乗れていない三遠の中で一人気を吐く大浦に今Game4本目の3Pを沈められたところで3Qが終了、この時点で63-48とリードを15点にまで広げる。
・正直言って、ここまでは今節前には予想だにしなかった展開、仙台ディフェンスが三遠の強力オフェンスをここまで封じ込めるとは嬉しい誤算といえようか。
・しかしそこはリーグ1のオフェンス力で中地区首位を走る三遠が4Qに猛追を開始。ペイント内が仙台に締め上げられているならばと3P攻勢で好調大浦をはじめ金丸、細川、山内、メイテンが次々に3Pを沈めてくると、仙台が築いたリードもあっという間に溶解、残り1分半の時点でリードを3点まで縮められてしまう。
・かなり苦しくなってきた仙台を救ったのは青木の強気なペネトレイト。これがファウルドローンしつつ放たれたシュートはバスケットカウント、ボーナススローもしっかり決めてリードを6点に押し戻すと仙台も落ち着きを取り戻し、ファウルゲームに来る三遠から得たボーナススローをしっかり積み上げてリードを守り切り、中地区首位相手に嬉しくも大きなアップセットを達成。

気になった選手:大浦(三遠)
今Gameに限らずここ最近非常に好調そうでしたが、終わってみれば3PMを6としキャリアハイの22得点をマーク。前所属の秋田でも精度の高いシュートを武器としていましたが、秋田時代は中山や田口などの優れたガードプレイヤーからはどうしても少し序列が後ろだったやに思いますが、三遠に移籍してからというものさらに磨きがかかり一皮むけた感がありますね。

◯Game2(3/31 14:05 TO)仙台81三遠100

Game2のエントリーメンバーとスターターは以下の通り。

以下短評。

・Game1は仙台が準備してきたであろう形がぴったりはまり、強度の高いディフェンスが三遠の持ち味を半分消し去るような形でその高いオフェンスカを封じ込め、殊動のアップセットをしてみせたが、Game2も引き続きディフェンスを強度高く遂行できるか。
・しかし豈に図らんや、Gameの入りから強度高く入ってきたのは三遠のほう。仙台に激しくプレッシャーディフェンスをかけてくると、Gameの入りに課題のある仙台は既にして防戦一方、ただでさえよくないシュート精度が輪をかけて悪化、1QのFG%が23.5%では目も当てられず、わずか12点に抑え込まれる。
・一方の三遠はGame1に引き続き3Pを精度高く決めてくるだけでなく、Game1で仙台に封じこまれたインサイドでのオフェンスを整理したか、P&RやP&POPを巧みに使い分け仙台ディフェンスを揺さぶり、着実に得点を重ねるとと1Qで29得点、そのオフェンス力を見せつける。
・1Qで大きなビハインドを背負わされた仙台は何とか食い下がりたいところ2Qも肝心のシュートがさっぱり決まらずリムに嫌われ続け、OTO時点ではFG%がついに20%を割り込む始末で、ビハインドが広がるばかりの厳しい状況に追い込まれる。
・それでもさすがにOTO後は仙台側も少し整理されたか、 Gam1で効果的だったインサイドでのオフェンスが再び機能しだし、毎Game頭が下がる思いのゲルンのゴール下での身体を張ったプレイから少し活路を見出しはじめる。
・またディフェンスも少し強度を取り戻し、前半終了間際には、仙台側エンドラインからのスローインでボールを受けた大浦に渡辺とブースが猛然とダブルチームを仕掛けスティールからポインツフロムターンオーバーをゲットしてみせるなどもあり、一時は26点まで広げられたビハインドを18点に戻し後半に期待の持てる形で前半が終了。

・前半は仙台もGame内容は決して悪くなかったように思うが、三遠のシュート精度の高さと仙台のシュート精度の低さの差がいかんせんありすぎた。オープン気味のシチュエーションでもシュートを外してしまう仙台は今後に向けて要改善なのだが残された時間はもう少ない。
・3Qは序盤から得点を取って取られての展開ですっかり三遠の土俵に乗せられてしまった仙台、しばらくはビハインドが15~16点の間で何とか食い下がるが、3Q終盤にさしかかると再びシュート確率が落ち始める仙台を尻目に三遠が3Pを中心とした攻勢で0-15のランを作り一気に得点を重ねると一時はビハインドが29点までに広げられてしまう。
・それでも以前の宇都宮戦や秋田戦などと違い、仙台の選手たちは果敢に立ち向かい、少しでもビハインドを縮めようと奮闘、特にトーマスがその優れたスキルでリムアタックをしていくとこれが奏功し徐々にビハインドを縮めていくが反撃もそこまで。今季2度目の100失点となる81-100での完敗となったが、最後よく追い上げを見せたものの1Qでつけられた差がそのままほぼ最終的な点差となってしまった。


気になった選手:澤邊
このところミニッツがあまりもらえず本人も辛抱の時間が続いているでしょうが、今節はオフェンス力の高い三遠のラベナや佐々木、細川といった相手のディフェンダーとして大奮闘。特に Game1では彼らに気持ちよくオフェンスさせることなくしっかりしたディフェンスを披露。しっかり日頃の準備に怠りはないことを示してくれました。

◯最後に

Game1と2でまったく異なる展開となりましたが、まずはGame1では強度の高いディフェンスで三遠の強力オフェンスを封じ込めてみせるこれしかないという闘い方でのアップセット達成はお見事でした。一方Game2はGame1での不覚をカムバックすべく頭から強度の高く入ってきた三遠に1Qで一気に走られたところと三遠とは逆に入り悪くこちらの悪すぎたシュート精度でつけられたビハインドを最後まで詰められず、今節前に想像していた概ね両クラブのの力関係、スタッツ通りの展開だったかに思います。もっとも2Q以降は三遠の土俵に上がりながらもなんとか食い下がれていただけ仙台の課題の一つでもある入りの悪さがもったいなかったな、というところ。

またここ数Gameで気になるのは、相手に結構な数の3Pを沈められているところ。先の宇都宮戦Game1では20本、茨城戦では13本、今節Game1で14本Game2で17本というスタッツ。茨城戦と今節Game1ではその分インサイドをきっちり締め上げ主導権を握り続けることで勝利できたしおそらく今季の仙台とはそういうスタイルなのでしょうが、宇都宮戦やGame2のようにインサイドでも思うようにいかない時にどうするか、ここはシーズン残り12Gameで少しでも多くの勝利を目指す上ではちょっと整理が必要かもしれません。

では主要チームスタッツを眺めてみましょう。

PPG:78.4→78.6
FG%:43.5%→43.6%
eFG%:49.5%→49.5%
APG:20.4→20.5
OFFRTG:106.2→106.3
RPG:40.6→40.6
OPP・PPG:80.2→80.5
DEFRTG:108.7→109.0

スタッツ的には大きな変化はなし。終盤までくるとよほどのことがないと大きく変わることはないと思われるものの、最近は結構失点数の多いGameが多いこともあって、DEFRTGやOPP・PPGがじわじわと増加してきているのは気になるところですが、この辺はやはり黒星先行である以上は仕方ないですし、勝利を重ねていかないとなかなか改善もできないのは少しつらい。できればNET RTGをプラスにしたいところですが残りのGame数、対戦相手を考えるとそこも厳しそう。

次節はAwayの地で島根と。昨季もAwayでの対戦でしたし、bjリーグやB2時代の対戦でもHomeで対戦したことがほとんどない気がする・・・。そして島根といえば今や押しも押されもせぬ仙台の大エース、アベチャンこと阿部諒の古巣。本人は島根の時と仙台では役割りが違うだけと謙遜してみせますが、もともとあった素質か成長の結果か今季の活躍ぶりが見初められ日本代表候補にまで選ばれるほど。その島根時代とは違うプレイスタイルを引っ提げての凱旋ということになりますし、島根のファン・ブースターもきっと今節の対戦を心待ちにしていることでしょう。ワタクシも島根相手に阿部がどういうプレイを見せるのか今からとても楽しみです。

それではまた。


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