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仙台89ers:2021-22シーズン プレイオフファイナル(5/20〜22 Away Game vs FE名古屋 at 名古屋市枇杷島スポーツセンター)プレビュー

◯これまでの仙台

プレイオフのクォーターファイナルはHomeで福島、セミファイナルはAwayで香川といずれもGame3までもつれ込む激闘の末に勝ち抜くことに成功、Bリーグ発足初年度以来、6シーズンぶりのB1復帰を決めてみせたのでした。

しかしこれでシーズンは終わりではありません。B2リーグのラストウィーク、プレイオフファイナルの舞台が待っています。

◯ファイティングイーグルス名古屋

B2ウォッチャーなら言わずと知れた、今季多彩なタレントを揃えてかつ個の力に頼らず高い総合力でレギュラーシーズンを頭抜けた成績で駆け抜け東地区1位かつB2全体1位を勝ち取ったクラブ。

今季のレギュラーシーズンでは仙台と同地区ということで6戦が予定されていましたが、仙台でのHome Gameは大地震とコロナ禍のダブルパンチであえなく中止・消滅。Awayの地にて4戦が行われ、対戦成績は仙台の1勝3敗。

ただこの4Gameとも、双方必ずメンバーの誰かを欠いた中でのGameとなっていて、FE名古屋は4戦とも笹山が不在、仙台は4戦とも澤邊が不在、1月の対戦では澤邊に加えて渡辺とGame1早々に負傷したバーレルが不在だったりしました。

しかしファイナルにおいてはおそらく双方フルメンバーが怪我等なく揃う初めての対戦かつ、これまたAwayでの対戦となります(一度は仙台Homeで観客3000人の圧を味わってほしかったw)。

FE名古屋の躍進の立役者は以前にも書きましたが今季加入の日本代表にも選ばれたルークでしょう。ルークがインサイドを張ることでランダルやジョーンズがオンコート時の攻撃力・機動力を最大限に発揮できている印象。ガード陣は石川、野﨑といった曲者揃いの中、かつてのバーレルのチームメートでもある笹山も能力あるPGとして控えています。石川が引っ込んだと思ったら笹山が出てくるなど相手にとっては結構悪夢。また機動力を少し置いておいて、守備を固めたい、高さがほしいとした時には昨季群馬のインサイドで活躍したクゥェリがゴール下の番人となって立ちはだかってきます。

レギュラーシーズンは平均得点が熊本に次ぐ2位、平均失点は僅差ながら仙台を下回る1位と、オフェンス力とディフェンス力を兼ね備えたほんとうにスキの少ないクラブと言えましょう。

◯ファイナルの展望

レギュラーシーズンのスタッツを眺めていますと、仙台がFE名古屋を上回っているものはとても少なく、あるのは1試合あたりのブロックショット数の多さ、1試合あたりの被ブロックの少なさぐらいで気分はどんよりしてしまいますがそうも言っていられません。

レギュラーシーズンの対戦を振り返ってみると、勝利をあげたGameは一時最大22点差をつけられるものの後半バッチバチにディフェンスで締め上げた上での大逆転勝ちでしたし、敗れたGameもバーレルが開始早々負傷離脱してバランスが崩壊したGame以外はこれも強固なディフェンスでバッチバチに締め上げはしましたがこちらのほうも逆にバッチバチに締められた末の敗戦でありました。そして敗れたとはいえ、レギュラーシーズンで唯一FE名古屋の得点を60点台で抑えたことがあるのも仙台でありました。

やはり構図としてはFE名古屋のオフェンスVS仙台のディフェンスという「矛盾対決」と言うよりは、双方のアイデンティティとプライドをかけたディフェンスVSディフェンスの「盾盾対決」になりそうな気配。

とはいえ、このプレイオフはシード1位のFE名古屋は全てHome開催であるのに対し、仙台は QF以外はAwayでの対戦、またFE名古屋は QF、SF共スウィープで勝ち上がったのに対して仙台はいずれもGame3まで闘ってきたなど不利な点が多いのも事実ではあります。しかしこのプレイオフ6戦の平均失点は得点力の高かった福島と香川を向こうに回して67.8というレギュラーシーズンよりさらに強固なディフェンス力を披露しており、その力量をもってFE名古屋を封じることができれば十分にチャンスはあるはずです。

B1昇格というマストな目標は達成した仙台ではありますが、「香川戦で全ての力を出し尽くした仙台は次のGameで嘘のようにウンタラカンタラ」とならぬよう、最終目標である「B2優勝」を勝ち取ってくれることを願うばかりですし、そのためにもまた現地で、画面越しで、もしあればパブリックビューイングで、ダイダイダイキエンを選手たちに送りましょう!

それではまた。

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