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「障がい者福祉サービス事業者の指定取消し」について調査しています、の巻。

※文末に追記(続報)を入れて、"スプリント問題"のまとめページにしています。

名取市議会議員のさいひろみです。

自分の住んでいるところで、喜ばしくないニュースが出ていたんです。

補助金計4500万円不正受給 宮城県、名取と亘理の障害者就労支援事業所運営2法人指定取り消し (河北新報 2019年9月25日付け朝刊)

引用先は地元紙ですが、Yahoo!ニュースでも見つけられたので、広く知られていることと思います。
そうでなくても、障がい者の皆さんは、この手のニュースに敏感です。
亘理町にも施設がありますが、ここでは、名取市分のみをまとめました。
(県の発表と、名取市の発表を元にまとめています)

そもそもどんな話なのか?

名取市内東部にある、障がい者福祉サービス事業者「スプリント美田園センター」が、人員基準違反(職員の水増しして、給付費を請求。受け取った)、不正行為(勤務実態のない人を記載)、監査での虚偽答弁(ウソの答え)をした、というものです。

私の取った対応は?

情報入手後に、市の社会福祉課の課長と意見交換しました。
施設がどうなるのか、働いていた方がどうなるのか、などです。
課長も情報が少ない中ではありましたが、丁寧に応対していただきました。
また、名取市では毎月1回、就労支援施設の展示販売会を開いていますが、この販売会にも参加している事業者というのも知ることになります。(いちごジャムとソースを作って販売していた)

その後、情報を取りまとめて、党宮城県議団の天下みゆき県議に情報提供し、県議会の保健福祉委員会での議論などをいただくことになりました。
後日、いただいた資料を基に、改めて課長と意見交換しています。

私も、議会事務局を通じて、議長に「議会に対して説明することが必要ではないか」と伝えてもらうようにお願いしました。

現在までにわかっていること

後日、市の方から議会に対して説明文書(取りまとめ)が出されました。

1.不正に受け取られた給付費の額が、約1,039万円になること。9月24日付けで事業者に返還請求を送っています。
実際は不正利得の徴収における加算額もあるため、上記に約508万円が上乗せされています。(ゆえに約1,547万円になる)

2.国と県の負担金の返還
国が1/2、県が1/4を負担しているので、それぞれに返還事務が生じます。
県が国に対して予定などを確認しているとのこと。
国と県のお金が市に入って、そこに市のお金が入って最終的に出ています。
そのため、計算が難しいようです。

3.働いている方(利用者)のフォローは?
名取市内の支給を受けて、この事業者を利用していた方は12名です。内訳は・・・。
a)就労移行支援:9名
b)就労継続支援A型:2名
c)就労定着支援:1名
今後の利用先の確保については、本当であればスプリント美田園センターが責任を持って対応しなければなりませんが、不十分なことも予想される(倒産など)ので、名取市や相談支援事業所で対応もすることになっています。
(すでに協議が行われているので、こちらも情報取りをします)

4.宮城県へ要望書の提出
○返還請求などについて、宮城県が主体となって調整を図ること。
○利用者の新たな受け入れ先の確保。
これらをまとめて、宮城県に対してについて要望書を出しています。
先に同じく、天下みゆき県議に情報を出して、県の動きを見るようにしています。

考えたこと・思ったことは?

過去にも宮城県では、億単位の不正受給がありました。
天下みゆき県議とお話しした中では、前回の不正受給を受けて、県のチェック体制や、そもそも会社組織で良いのか、という問題点を過去より指摘しているとのお話を伺いました。
チェック体制を厳しくすれば、真面目にやっている事業者の負担が重くなる面もあります。
根本的に、制度自体を改善していくしかないのかな、と考えています。

一番の被害にあるのは、利用している皆さんです。利用されている皆さんの視点で、この問題を考えていきます。

◆追記

この後も継続して調査しています。こちらもご覧下さい。



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