なんで日本では午前と夜みたいな時間帯でレースをしないんですかね?(夜レースをしたい)

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【マラソンで前まで運ばれた人】

やりたいですね、夜レース。インスタ映えするし

 さて、大喜利みたいな回答をしたいところですが、真面目に回答します。
理由はたくさん思いつきますが、一番大きなところでは「やってこなかったから」でしょうね。
 と、それでは身もフタもないですので、「なぜやってこなかったか」を考えたいと思います。実は結構深い問題を孕んでいるように思います。

夜やることには2つの利点が考えられます。
❶スポーツのハイシーズンである夏場は気温が落ち着いて、選手への体の負担が少ない
❷見栄えがよい


①日本におけるスポーツが「体育」の延長にあるから、という考え

 体育は学校教育の中にあるので、基本的に昼で完結します。陸上もラグビーも、甲子園なぞはそんな時間にやらんでもという炎天下の昼日中でやりますね。(夜にまでずれ込むこともありますが)
 選手の身体やパフォーマンス発揮を考えたら、一番暑い時間は避けるべきでしょうが、「学校教育」なので昼に完結させるプログラムになります。「健全な青少年は、夜は早く寝る」のです。

 ただ、体育が昼だけの理由には他の事情も考慮しないといけないですね。学校教育の中にあるのに、大会は学校教育の外みたいなところがあります。運営側も参加する側の関係者も、学校の先生だったり他の仕事があったり。海外だとわりと平気で平日もやってますが(単位どうなってるんだろう?と心配になる)、日本では土日以外に日程がかかると、ガクッと参加率が落ちることになります。そうすると、天気とにらめっこしながら、なんとか終わらせなくちゃ!という日程にならざるを得ないのかもしれません。

②魅せることは考えてないから
 ①とかぶるところがありますが、では翻って、ナイターのあるスポーツを考えてみます。野球、サッカー、陸上などのうち、プロの試合はナイターがあります。一つには見栄えが良いのもありますが、もっとも大きな理由は、夜じゃないとお客さんが観られない/観に来れないからです。逆にいうと、観客の有無を考慮しないならば夜でなくてもいいはずです。


ということを考えてみましたが、①も②も的外れもいいところです。
大きなことを考えようとして破綻しました。
スケートの大会に限って言えば、夜にやるメリットを(少なくとも運営側が)感じないからだと思います。
夜までやると、
❶役員の拘束時間が長くなる(みなさんお疲れです)
❷会場使用料が高くなる
❸会場によってはそもそも照明がない

世界選手権に参加している国で、もし組織的な強さの格付けをしたら、日本は最弱グループに入るかなというところです。人とカネがないのでやらない、ということに尽きます。(やっぱり身もフタもない結論です。)



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