見出し画像

テック人材の流動化、そして気候テックへ

米国テック人材の流動化

目の前の仕事をこなすことに躍起になっていたこの数ヶ月・・・

ふと米国のテック人材の流動化が一気に進んでいるという記事を目にしました。

米国でテック人材の流動化が始まった。大手が雪崩を打つように削減計画を公表し、2022年の解雇人数は前年の13倍に膨れ上がった。それでも全体を見渡すと人材需要は強く、環境スタートアップなどが採用に動く。00年ごろのIT(情報技術)バブル崩壊後には大手を去ったIT技術者が新興企業の成長を支えた。人材の循環が次のイノベーションを広げる可能性がある。
「ビッグテックから気候テックへ」――。環境分野の採用を支援する米クライメートドラフトなどは23日、米ITのレイオフ(一時解雇、総合2面きょうのことば)が続くタイミングで企業とIT技術者らを引き合わせるセミナーを開いた。
ウェブサイトには460社を超えるスタートアップの求人情報を紹介。ベンチャーキャピタルの幹部らが「カーボンゼロ」達成に100兆ドル超が必要になるといった試算を示し、参加した約500人のエンジニアなどに「人類のためにこの巨大な追い風に乗ろう」と呼びかけた。

2023/1/29 日経新聞

GAFAMでの度重なる解雇、そしてその人数規模の大きさ・・・

しかし記事にもあるように、そういえば2000年を少しすぎた頃にITバブルが弾けて、株価が一気に下落、その時の人材が今のGAFAなどの成長を支えたという流れがあった。

今回のこの人材が気候テックに流れる、ということは、この後の大きな流れを作り出す予感がしてしまう。では気候テックとはなにか、どのような定義なのか。。。

気候テックとは

気候テック(Climate Tech:クライメートテック)とは気候変動問題へ対処する技術全般を意味し、温室効果ガスの排出量を低減するための「緩和」、すでに生じている、あるいは将来予測される気候変動の影響への「適応」に貢献する技術が含まれる。また、ITに関連したものを狭義の「気候テック」として捉えることもある。

この気候テックの分野について色々と調べていると、以下のような市場規模であるということが予想されている。今後、さらに拡大していくことは確実なのであろう。

米国における気候テックの市場規模は、2020年時点で168億ドル(1兆8480億円)。これが2025年には保守的な予想では207億ドル(2兆2770億円)、標準的な予想で242億ドル(2兆6620億円)、最大に拡大した場合、301億ドル(3兆3110億円)になるとしている。

https://initial.inc/articles/climate-tech

気候テックの主な分野

https://initial.inc/articles/climate-techの記事を読んでいると、気候テックの主な分野には以下のようなものがあるとまとめられている。3のソフトウェアにおいては森林の面積の測定を、衛星画像を使って測定し、カーボンクレジットの計算に利用するなどのことも気候テックに含まれてくるようである。
1)次世代再生エネルギー
太陽光、風力、水力に次ぐ次世代の再生エネルギーを供給。廃棄物からのエネルギー回収や先進バイオ燃料に加え地熱、核融合、波、潮などから発電。

2)エネルギー貯蔵
長期保存可能な固定式エネルギー貯蔵技術の開発。電気自動車(EV)用バッテリーや次世代バッテリー技術など、移動式エネルギー貯蔵技術の開発

3)エネルギー効率化と管理のためのソフトウェア
エネルギー消費を最適化したり管理したりすることで浪費を最小限に抑制するソフトウェア

4)CCUS(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)
温室効果ガス(GHG)を回収、貯蔵、再利用、リサイクル。

今後、大きな成長が見込まれると思われる気候テックにおいて、日本もうまく食い込めるかどうかはとても重要な局面であろうと感じた。気候テックのついての動きをウォッチしていきたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?