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どれだけ成功しても年収でほぼ差が付かない/日々の漢文を求めたい

佐藤大朗(ひろお)です。会社を休んで三国志の勉強をしています。
ある、社会的に成功したとされるひと(=高年収のひと)と、税金の話をする機会があったんですけど、そのとき、思ったんです。

日本の社会って、ものすごくフラットだな!と。

国民の年収のバラツキって、さまざまな統計があります。母集団・平均値のトリックが多用されるので、「感覚的に、実態がよく分からない(ようにされている)」というのが、正直なところ。

そこで観点を変えて、国税庁の「No.2260 所得税の税率」というページから、上の図を頂いてきました。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

日本では、「所得金額が上がるごとに、税収が上がっていく」という、累進課税制度というのが採られております。
国税庁が、「いくら以上をお金持ちだと思っているか」が分かります。いくら以上を、上限値(カンスト、カウンターストップ)と思っているか、と言い換えることができます。
日本人の年収・所得について、もっとも実態をつかみ、かつその実態(数字)を有効活用して、できるだけ税収を得ようと考えている頭脳集団なので、説得力があります。

上限値として設定し、「これより上は、こまかく税率を設定しても仕方がない」「最高の税率をかけることができる」と考えているのは、課税所得4,000万円以上です。
たしかに高額ですけど、たとえば、自分の年収が600万円だとしたら、課税所得は420万円ぐらいになります(場合による)。年収ベースで揃えて計算すると、7倍ほどですよ。たったの7倍で、上限値を突破です。
……意外に近い、というのが、ぼくの感想です。

税率が突然高くなるのが、23%→33%ですけど、このあたりが、国税庁によって「狙い撃ち」にされています。
標的になっているのは、ふだんのサラリーマン生活で現実的に出会うであろう、個人としての成功者。年収1500万円~2000万円です。中小企業の社長、大企業の重役あたりでしょうか。

たしかに、年収が多い!と思いますけど、自分の年収が600万円としたら、たかが3倍程度なんですよね。
たった3倍か……。あんまり、夢がないですね。

才能や能力に恵まれ、ものすごい努力を継続した結果、50代とかで勝ち取った年収が、年収1500万円~2000万円。これが国税庁の狙い撃ちにする、ボリュームゾーンです。日本国民として、社会のシステムの内側にいる限り、「実質的な天井」と言ってもいいかと。

目標を定めて年収を上げる努力をするんだ!とか、まとまった財産を築くには投資しかない!とか、そういう結論も出せるでしょうけど、
ぼくは、能力のあるひとが、中長期的に、ほぼ全力を注ぎ込んで、人間関係・運不運の理不尽な荒波に揉まれても、現実的に、たった3倍くらいにしか差が付かないゲームって、あんまり面白くないなって思っちゃうんですよね。世捨て人ですね。笑

漢文を読んで、昼寝しているほうが幸せです。 #ここが結論

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