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シンクロニシティとは

 ツアーの移動車ではだいたいiPhoneに入った曲をシャッフルでかけるわけですが、これが不思議なんですね。今さっき車内でスタッフと話題になったアーティストの曲が、ふとかかったりするわけです。さっき一緒に歌ったアーティストの曲がかかったと思ったら、直後に自分の曲がかかったり。あまりの偶然にちょっと怖いぐらいのこともあります。話を誰かに聞かれてるんちゃうかと。

 最近、ギターを買ったんですね。マーティンのビンテージ。1942年製の0-15。オールマホガニーで、ヘッドがトートイズっていって、鼈甲柄なんです。ええやろ。いやべつにそれはただの自慢です。
 そのギターを探し始めた頃からね、今までメインで弾いてきたギターがやたらといい音するようになってきてね。「あれ? お前ええやん!」みたいな。「そんなに鳴ったんかい!」っていうね。ギターは主人が他のギターに目移りしてることとか知らんでしょうけど、でもなんか「いやちゃいますやん、わて、ちゃんと鳴りますやん」と言われてる気がしてね。でもほんとに良く鳴るようになったんですよ。

 喉が痛いなって思って病院に行ったら、なんかそこまで痛くなくなってるとか。あれなんなん。「うわぁ、これは腫れてますね。痛いでしょう〜」って言われたいやん。なんなんその腫れぼったいだけの感じ。さっきまで確かに痛かったやん。

 なんかそういうのあるなぁと思って。別に僕らの会話が盗聴されてるわけじゃなくてね。風が吹くと桶屋が儲かるっていう、あれね。「ギターを探し始める」という行為をすることで、「ギターを探さない状態」とは違う未来が生まれるわけで。これは間違いない。誰かの噂話をすれば、噂話をしなかったときとは違う空気になるし、マインドになる。もっといえば空気が震えるもんね。なんか喋るだけで。それで小さな風が起こる。めちゃくちゃ小さいけど、それは元々無かった風なわけで。物理の世界やな。
 つまり、何事も口に出したり行動しないとなってことです。逆に、悪口は言ったらあかんなってことです。宇宙は全部つながってるからな。

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