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ツポレフ154

 ウラジオストク航空のツポレフ154でウラジオストクから釜山へ行くときのこと。
 乗客は十数人だったが、前の方に固めて座らされていた。燃費の関係でそういうことをするということを聞いたことがある。前の席の棚には、割と立派な航空会社の冊子があった。冊子には就航航空路の地図があったが、国際線より国内線の方が長距離なのがおもしろい。あとはゴミ袋、それからなぜかうちわが入っていた。中国新疆航空では搭乗記念品として扇子が配られたことがあり、これもそのたぐいかと思ったが、それにしてはデザインなどが味気ない。
 やがて飛行機が飛んでしばらくすると機内が涼しくなってきた。それまでは、ちょっと暑いかなと思っていたが、だんだんちょうど良くなってきた。そこで気づいたのは、このうちわは記念品ではなくて、といっても記念品にもなるが、涼しくなるまでこれであおって我慢せよということのようだ。そのうちわは記念品として持ち帰って、職場で使用している。
 この味のある旧ソ連圏の機材、最近は活躍の場が少なくなってきて、今ではこの辺ではシベリアか中央アジア、北朝鮮でしかみることができないのが若干寂しい。

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