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2023千葉ロッテマリーンズ、吉井監督の采配を考察する(2)

試合がない 4月7日(金)、荻野貴司選手の登録抹消が発表されました。
球団によると、「右大腿二頭筋肉離れと診断、競技復帰まで6〜8週間」とのことで、少なくとも4〜5月前半は荻野貴抜きでの戦いとなる模様です。

離脱は痛いですが、若手選手にとってはチャンスです。出場機会をもらった選手がレギュラー定着したら層の厚さが一気に増します。ここは踏ん張って欲しいものです。

東北楽天イーグルス戦(4/8-4/9)

今週は金曜が移動日で2連戦です。試合前の公示で平沢の昇格が分かりました。平沢選手はそろそろ後が無い状況ですので、最後のチャンスくらいの気持ちで試合に臨みチャンスを掴んで欲しい!

1ゲーム目(4/8)雑感:先発 小島

今日の捕手は田村、離脱した荻野貴に代わり藤原が1番に上がり、9番にライト・平沢が入りました。絶好調の藤岡は今日もベンチで、友杉がスタメンです。。怪我とかじゃなければ良いのですが。

先発の小島、6回を1失点と上々の結果を残しましたが、味方が得点した直後に同点ホームランを打たれたり、先頭打者を四球出したりと、甘さのある投球で、試合後の吉井監督も厳しいコメントをしていました。それだけ、小島に対する期待値が高いということでしょう。

友杉が打って、山口が返す。友杉の守備のナイス守備の後、送球は逸れたが山口が綺麗に収める。など、野手では友杉&山口のコンビが目立ったゲームでした。4回にリードを奪った後も、ランナーは多く出てチャンスは作るも得点できず、といった試合の流れは完全にマリーンズで楽勝なムードだけど点差は僅か2点、といった空気の中で8回表に澤村が登板しました。

今年のリリーフは「勝ちパターン」という感じではなく、登録投手全てを分散して登板機会を割り当てている印象があります。登録しているは大体、勝ち試合でも出てきています。今のところ、先発が大きく崩れた試合もないため、序盤で崩れた時にどう運用するのかは、まだ未知数です。
そんな中でも、益田・ 澤村・ペルドモ 辺りには優先順位がついているようで、3連戦の1ゲーム目で6回まで僅差なら、ペルドモ→澤村→益田 の順番で出てくるのが、今の勝ち試合のセオリーです。

そんな、セットアッパー澤村が逆転3ランホームランを打たれました。
打ったのは外国人のフランコ、メジャー130発の実績があるドミニカ人です。良い外国人が入ってきましたね。甘いフォークを打たれた形ですが、まあ澤村には次に期待です。来週も試合があります。

楽勝なムードが1発で逆転されて、嫌な空気が流れた8回、チームを救ったのは、この日一軍に上がってきた平沢大河でした。この日の平沢は、同点の3回にもノーアウト1塁のチャンスで周り、監督からバントの指示は出さずに打たせたが、ファーストへ厳しい当たりをキャッチされ、ダブルプレー。ここまでヒットは出ていない状況でしたが最終打席、2アウトランナー1塁から、逆転2ランホームランをライトスタンドに放り込みました。

「今日をチャンスに変える」マリーンズの2023年スローガンですが、見事に大河が実現しました。皆が待っていたこのホームランでまだしばらくは使われるでしょう。是非、このままチャンスを掴み一軍定着、レギュラーへと進んで欲しいものです。

2ゲーム目(4/9)雑感:先発 種市

先発・種市、相方キャッチャーは佐藤都、前回は田村でした。投手によって捕手を固定するパターンではない模様です。(柿の種の"柿"は二軍だし)
ショートには藤岡が帰ってきました。やはり、怪我明けの藤岡・ルーキーで体力未知数の友杉を、しばしショートで並行して使っていく模様です。
ショートは怪我で抜けたら影響も大きい、と昨日の清水直の解説。

その藤岡、今日は2番打者でいきなり打ちました、2塁打。調子は良いです。
その後、四球でランナー貯めて今日のヒーローは安田!先制の2塁打です。
2回も平沢のヒットからチャンスを広げ、5安打で4得点。非常に効率の良い攻めが出来ています。「犠打は使わず、序盤からビッグイニングを狙う」
そういう攻めが、この試合では実現しました。

先発の種市はたまに制球が乱れて四球を出すも、6回を1安打無失点とQS達成の好投。トミージョン手術復帰後の初勝利です、おめでとう!
終盤、安田・藤原にホームランも見られ、10-1の快勝。新しい時代を感じた試合内容でした。

■ イーグルス戦まとめ

平安藤原時代の幕開けか・・・高卒ドラフト1位トリオ、平沢・安田・藤原の3人がともにホームランを打ち、躍動した2連戦でした。
佐々木朗希がドラフトで入った2019年秋、3人が野手の主軸となり、種市・佐々木朗がダブルエースとなればマリーンズの時代が来るぞ!と、多くのファンは期待しました。少し予定はずれましたが、ついに平安藤原時代が始まる!そんな期待を感じさせてる活躍が初めて見られました。

若い選手が多いので、調子よく進んでいるときは上手く進む。
そういうものかもしれませんが、これで5連勝。
来週もこの調子を維持してほしいものです。

埼玉西武ライオンズ戦(4/11-4/13)

先週の金曜にゲームが無かったので、先発投手が一人余るのどうするか。
予想では、美馬 > 西野 > メルセデス をそのまま使い、佐々木朗を次のカードのバファローズ戦、そして来週のホークス戦にぶつけるのではないか、というのが、予想です。

1ゲーム目(4/11)雑感:先発 美馬

マリーンズの先発は美馬、キャッチャーは松川です。
ライオンズ先発は今季から先発転向の平良。オープン戦から調子良いみたいですので、大量得点は難しいでしょう。粘りの投球が求められます。

と思いきや、1回表に、中村奨吾が2ランホームランで先制!1,000試合出場のメモリアルを自ら祝うホームランです、おめでとうございます。

美馬はヒットを許すも、粘りの投球・・・が求められていることですが、4回につかまり1失点。5回の1アウト1,2塁のピンチで交代です。2試合続けて6回持たず、早くも正念場ですね。次のローテは一回飛ばすようです。
美馬も良くなかったですが、そのあとに出てきた投手、坂本、横山、中森が皆打たれました。ホークス戦でもありましたが、先発が早めに降りた試合で、継投した投手が粘れないのは良くない状況です。

その他の印象では、今年のライオンズは脚を絡めてきますね。6回にペイトンをノーマークにして走られそのまま失点に繋がりましたが、その直後にも中村剛也がセンタ―右の打球を懸命に走り、2塁打にしました。松井新監督のもと、貪欲に次の塁を目指す意識改革が出来ているようです。
逆にマリーンズは高部がいないこともあり盗塁数も少なく、和田も2軍のため、去年までの終盤に脚で1点を取りに行く野球は出ていません。

2ゲーム目(4/12)雑感:先発 西野

マリーンズ先発は西野、捕手は田村です。ライオンズ先発はプロの壁の前に停滞中の2年目隅田。得点は期待できそうです。

1回表の攻撃、連続ヒットから外野フライでランナーを進めて、犠牲フライで1点。効率の良い攻めです。ちなみに、1回表ノーアウト1塁で友杉にバントの指示はありませんでした。3回表も似たようなチャンスで、1-1の同点ノーアウト1塁の状況で、藤原にはバントのサインが出たようです(バントは2球見逃し)。首位打者の藤原には、普通に打たせた方が良いと考えますが、この辺りの作戦にはちぐはぐさを感じました。
4回の攻撃では、不調のポランコ、井上に揃ってタイムリー2塁打が出ました。長打打てる選手が復調してくると、チームにも勢いが出ます。

西野の投球は、6回3失点で最低限のQS達成ですが、前回も打たれた初回のホームラン、そして味方が得点した直後に毎回失点しているのは、今後の大きな課題です。

3ゲーム目(4/13)雑感:先発 メルセデス

試合前、松川が抹消されました。バッティングも盗塁阻止率もよくなかったため、2軍で鍛え直す判断は良いと思います。代わりは江村。
スタメン捕手は田村ですが、相手の先発・今井と相性の良い佐藤都は6番ファースト、山口は今日はレフトです。

試合前は相性が良いと思っていたライオンズの今井投手ですが、今日は「スライダーがあっていなかった(吉井監督談話)」らしく、全く打てませんでした。大宮開催の風が相手に利したのかもしれません。危うくノーヒットノーランでした。今井投手が良かったです、完封勝ち。
9回はいい所まで攻めましたが、あと一本が出ませんでした。少し気になる采配としては、8回の「代打・大下」でしょうか。角中や井上ではなく、代打・大下にどんな期待がこめられていたのかは、誰か質問して欲しいです。

先発のメルセデスは、5回2/3で2失点、とQSには少し足りなかったけれど、まあボチボチ良かったのではないでしょうか。6回のピンチで出てきた西村が初球に危険球で退場は頂けませんが、その後の坂本がしっかりと抑えたのは収穫です。

■ ライオンズ戦まとめ

1戦目は、投手陣が崩れた、完敗
2戦目は、投打がかみ合い、接戦を勝つ
3戦目は、相手投手にやられて完封負け
と、マリーンズの良さがでたのは、ゲーム2だけでした。
今年はなぜかビジターで負けが込んでいます。

1週間のまとめ

荻野貴が怪我で離脱、美馬は再調整、松川は2軍で鍛え直し。
と、一軍を離れる選手も出てきましたが、これからは一軍~二軍の入れ替えも活発化していくのではないか、と予想しています。

というのも、吉井監督の基本方針としては目先の試合の勝った負けたより、1年を通じての勝ち負け、秋まで走り抜けるための選手マネージメントに重点を置いていることが明らかなため、今一軍にいる選手が疲労してきたタイミングで入れ替えて、今年一軍で使えるかどうかの見極めは積極的なのではないかな、と。調子良さそうな唐川は早く上げてほしいですけどね。

新加入の西村や大下、去年から加入の坂本が開幕から良く使われているのも、チームに早くなじむ為と、戦力の見極め、という意味もありそうです。1年間を戦い抜くには一軍枠を26~30人くらいで考えるより、40人くらいの拡大枠で考えて使える選手を見極める、という事ではないでしょうか。

今週末のオリックス・バファローズ戦でとりあえず対戦が一周りします。
週末で時間も取れそうなので、じっくりと試合を観たいと思います。


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