足立 洋

奈良市出身,県立広島大学で会計学の教員をしています。投稿テーマは読書から教育・研究,日…

足立 洋

奈良市出身,県立広島大学で会計学の教員をしています。投稿テーマは読書から教育・研究,日常のあれこれまで。会社での人の評価やモチベーションに特に関心。学生・社会人への会計学の普及にも関心。 旧ブログ:http://blog.livedoor.jp/adachi_hiroshi/

マガジン

  • 教育の日々

    日々の教員生活の中で,教育について思ったことを書いています。

  • 研究の日々

    最近研究をしていて気が付いたことについて書きます。 学問の会計学と実務の会計との間の橋渡し的な書き方をなるべく意識していきたいと思います。

  • 日々の暮らし

    実にどうでも良い,私がプライベートで出会った出来事のコーナーです。

  • 読書の日々

    興味本位で手に取って読んだところ面白かった本を紹介していきます。(研究の一環として読んだものは「研究の日々」に挙げてます)

最近の記事

コントロールできないことを受け入れる

最近,為末大さんのブログが話題になった。 https://note.com/daitamesue/n/n5319467da614 「未来は予測できず物事はコントロールできないという前提を腑に落ちるまで受け入れる」ことの大切さを説いておられた。 「不確実性」なる概念を一つのテーマとして研究をさせていただいている身としては,よくぞ言ってくれたという感じだった。 我々も,ビジネスも,生きている限り,この「予測できない出来事」と付き合っていかなければならない。予測できない出来事とい

    • 発信する時間がないという問題

      またまた半年ぶりの更新になってしまった。 決して日々ダラダラ生きてるつもりはないのだが,光陰矢の如し。 昨日は家族で父の日のお祝いをしてもらい,誠鏡の超辛口を堪能して満足したところで,今朝改めてこれからの上半期(9月まで)のタスクを洗い出してみた。 1)科研応募の準備(現在3浪中) 2)某学会での報告準備 3)管理会計担当者研究の論文 4)呉市中小企業研究の論文 これで終わりなら,さっさとやれよって話になる。いや,どの研究プロジェクトも機会をいただいてる時点でありがたい話な

      • 会計のことは、それほど…。

        なんと半年ぶりの更新になってしまった。 思えば今年は突っ走りすぎた感。 今年は去年みたいに本の執筆とかしてないのに、年中働きづめだった。ちょっと落ち着きだしたのが、紀要の原稿を脱稿した11月。 でもその後も、全然忙しかった。 というのは、ここ2年くらい、呉市さんの中小企業・小規模企業振興プロジェクトにかかわらせていただいている。具体的には、事業承継の活性化。 ご興味があれば、詳細はこちら。この条例のもとで、事業承継支援の専門家や金融機関・地方自治体の担当者、中小企業

        • 最近,いろんなことがよくわかりません。SDGsとか。

          最近,コロナ下でストレスの溜まっている方々も多いことと思いますが,私も広島に緊急事態宣言が出されたりして,ゼミすら学生と対面でできなくなったりして,非常にストレスが溜まっている人間の一人です。 で,そんなストレスの中でつい誰かにきいてほしくて書いてしまうわけですが, ほんとうによくわからないので,ご存じの方がおられたらお伺いしたいのですが, SDGsというのは,いったい何が新しいのでしょう?? SDGsを調べてみたら,こんな感じです。 そこに含まれる各項目は,はるか

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        • 教育の日々
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          7本

        記事

          声変わり

          だいぶ久しぶりの投稿でこんな話題も何ですが… 来週,鼻の手術を受けてきます。 私の鼻は,骨が曲がっているせいで左の鼻が全く空気が通らないそうです。そういうことで,3泊ほどの手術入院してきます。 で,声が少し変わるかもしれないそうなので,今の声を録音しておきました。 入院中ヒマなんで,もしかすると久々にnoteの投稿ができるかもしれません。 ではでは!

          声変わり

          コロナ・不確実性・親方日の丸的発想・数の暴力(の正当化)

          最近世界を不安におののかせているコロナウィルス。 私も例にもれず,不安におののいている一人の小市民です。 しかし,最近どうしても違和感を禁じざるを得なかったことがあったので,ここに書いておきます。 (1)コロナと不確実性いきなりとっつきにくいタイトルですが,くだんのコロナって,まさにこれだと思うので,タイトルにしました。定義は本当は色々あるみたいですが,私のいる業界では,不確実性というのは目的を達成するのに本来必要な情報と,手元にある情報のギャップのことだと言われることがよ

          コロナ・不確実性・親方日の丸的発想・数の暴力(の正当化)

          この国は,明治時代から変わっていない……?

          年末年始最後の読書はこれ。 (正確には他にも読んだけど,ブログで他の方々にぜひともお伝えしたいなと思った5冊目がこれ,という意味です) まず感想を言いましょう。日本史はそんなに嫌いというわけではなかったけれど,初めて本気で「日本史って面白い!」と思わされたかもしれない。 それくらい衝撃な本でした。 内容は,明治時代の政府の富国強兵策が,国民の暮らしぶりや意識に与えた影響をわかりやすく論じた本です。 ただ,著者の松沢先生が同書全体を通じて論じられていることの一つで印象的

          この国は,明治時代から変わっていない……?

          「売上を,減らそう」?!

          年末年始の4冊目はこれ。 著者の中村朱美さんは,京都で夫婦でステーキ丼の「佰食屋」を営む若手女性経営者。 衝撃的なタイトル。売上を減らすって,……ふつうみんなが必死こいて追求してるあれでしょ? なんて思いつつ。私実は,個人飲食店さんの管理会計を研究してたりするので,思わず手に取ってしまいました。 内容はその名の通り,この著者が実践されているビジネスモデル。ここで売上を「減らす」というのは,売上を「限定する」という意味です。飛び切りのステーキ丼を出す一方で,売上は1日10

          「売上を,減らそう」?!

          数値評価は人のモチベを下げる?

          さてさて,続いては,私の業界の人たちの間で話題になっていた(と私が思っているだけかもしれんが),この本。 従業員を数字で評価することへ一石を投じる本。自分の会社がだんだん大きくなってきて,自分の思いを理解してもらうためには従業員を何で評価すれば良いか,なんてことを考えている社長さん向けには参考になるかもしれない。もっとも,一般的な日本企業のサラリーマンがこの本の理屈通りの行動パターンを示すかどうかは,私もよくわからないです。 というわけで,この本は,納得半分,違和感半分。

          数値評価は人のモチベを下げる?

          アクティブ・ラーニングは必ずしもアクティブである必要はない?

          年末年始の読書第二弾はこれ。 たぶん,どっちかというと初等教育を念頭におきながら,書かれた本。ですが,一応教育者の端くれとして,同年代の教育の専門家がどのようなことを考えているのか関心があったので,買ってみたしだいです。 著者の苫野先生によると,「公教育の本質は,すべての子どもが「自由」に,つまり「生きたいように生きられる」ための”力”を育むことにあります」(p.85)この観点から,同書では,公教育を画一的なシステム,画一的なプロセスの中で実践することの危うさに警鐘を鳴ら

          アクティブ・ラーニングは必ずしもアクティブである必要はない?

          役に立たないものほど役に立つ?

          科研の申請やら愛娘の誕生やらありまして,しばらくnoteの更新が止まっていました。久々に更新します。 年末年始,久々に何冊か読書しました。それも研究に関係ないやつ。 といっても,「研究に関係ない」のは今時点でそう思ってるだけで,関係ないかどうかは死ぬまでわからない,というのが,ここでとりあげる一冊目の読書です。 それが,これ。 感想から言えば,のどに刺さってた魚の骨がスッととれた感じがした。 ざっくり私なりの解釈を述べれば,VUCA(不安定,不確実,複雑,曖昧)なこ

          役に立たないものほど役に立つ?

          言語化能力

          後期の授業が始まった。 後期は,2年生・3年生ともに,文章を書く機会を取り入れている。 理由は,最近,論理的な思考力と表現力を鍛えることが大学教育の一番の使命ではないかと考えるに至ったからである。 1年生の入門ゼミでレポートの書き方の基礎などは習っているのだが,他の先生と話をしていると,実際のレポートでそのノウハウが活かされていないという嘆きをきいた。 ならば,オレがやってやろう,と思って始めたのがこの企画(?)である。具体的には,こんな感じですすめている。↓ 論述

          言語化能力

          古民家カフェ万歳

          久々に休みが取れたので,今日は半年くらい滞っていた古民家カフェ巡りをしてきた。 今日は,久々なのでドライブも兼ねてということで,安芸高田の「風のcafe fukumoto」まで足を延ばしてみた。 あまりネット等では宣伝していないそうですが,古民家カフェの特集雑誌で見つけて,あまりにも雰囲気がよさそうだったので行ってみたというわけである。広島市内の我が家から,54号線をひた走り,車で1時間半くらい。 店に入ると,まず左手にお座敷。ここは最近は使っていないらしいけど,昭和っ

          古民家カフェ万歳

          英会話の使い方と受験英語の役立ちについて考えてみた

          ヨーロッパに出張してきた。 往路1日,ロンドンに2日,デュッセルドルフに1日,復路1日という超弾丸ツアー。 今,その復路の最終段階である。すなわち,羽田から広島へ飛ぶJAL便の中でこれを書いている。 羽田までの帰りの国際線の中ではいっぱい仕事をしたので,ここは合間の時間を使って,英会話について考えてみたい。 ちなみに断っておくと,私は英語は苦手である。特に英会話が。 しかも,英語の教育メソッドについて専門的に研究した経験は皆無である。 したがって,ここで書くことは,私のシン

          英会話の使い方と受験英語の役立ちについて考えてみた

          小さな手間でQOLを高める

          久々の更新です。 最近,あれやこれやとバタバタしてきて,分単位で動いている。 大学では昨年度より講義・ゼミ負担が1.5倍くらいになったのに加え,学内業務も労組の仕事も増えたりして。 でもそんな中でも,明後日から今年度2回目の海外出張だったりして。 こうなってくると,これまでの生活の質を維持するためには,いよいよ時間の使い方を工夫せねばならない。(あいにく,公立大学の教員ってのは,1.5倍忙しくなっても,ほとんど給料が変わらないのだ) そんなときに考えるのが,目先の小さな

          小さな手間でQOLを高める

          「社会」?について考えてみた

          梅雨が近づき,だいぶジメジメしてきた。 ので,今日はアジサイの写真。 今日は,ほとんど何も引用せず,思いついたことを書いてみる。 企業勤務経験のない教員が,よく「社会に出たことがない」「世間知らず」であると言われる。 ここでいう社会というのは何ぞや? 辞書で調べてみた。それによると, 1 人間の共同生活の総称。また、広く、人間の集団としての営みや組織的な営みをいう。「社会に奉仕する」「社会参加」「社会生活」「国際社会」「縦社会」 2 人々が生活している、現実の世の

          「社会」?について考えてみた