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教育の日々

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日々の教員生活の中で,教育について思ったことを書いています。
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コントロールできないことを受け入れる

最近,為末大さんのブログが話題になった。 https://note.com/daitamesue/n/n5319467da614 「未来は予測できず物事はコントロールできないという前提を腑に落ちるまで受け入れる」ことの大切さを説いておられた。 「不確実性」なる概念を一つのテーマとして研究をさせていただいている身としては,よくぞ言ってくれたという感じだった。 我々も,ビジネスも,生きている限り,この「予測できない出来事」と付き合っていかなければならない。予測できない出来事とい

最近,いろんなことがよくわかりません。SDGsとか。

最近,コロナ下でストレスの溜まっている方々も多いことと思いますが,私も広島に緊急事態宣言が出されたりして,ゼミすら学生と対面でできなくなったりして,非常にストレスが溜まっている人間の一人です。 で,そんなストレスの中でつい誰かにきいてほしくて書いてしまうわけですが, ほんとうによくわからないので,ご存じの方がおられたらお伺いしたいのですが, SDGsというのは,いったい何が新しいのでしょう?? SDGsを調べてみたら,こんな感じです。 そこに含まれる各項目は,はるか

言語化能力

後期の授業が始まった。 後期は,2年生・3年生ともに,文章を書く機会を取り入れている。 理由は,最近,論理的な思考力と表現力を鍛えることが大学教育の一番の使命ではないかと考えるに至ったからである。 1年生の入門ゼミでレポートの書き方の基礎などは習っているのだが,他の先生と話をしていると,実際のレポートでそのノウハウが活かされていないという嘆きをきいた。 ならば,オレがやってやろう,と思って始めたのがこの企画(?)である。具体的には,こんな感じですすめている。↓ 論述

OB・OGと会うと楽しいが,大学教育についても考えさせられる

今日はなかなか寝付けないので,noteを書く。 夕方,現勤務先の大学の1期生で,現在広島市内の企業で働いているOBが研究室に来てくれた。簿記を勉強したいというので,独学向けにどのような教材があるのかについて相談しに来たのだ。 簿記の相談の後,彼はおもむろにカバンからビジネス会計検定2級の参考書を取り出し,株主資本変動計算書について聞きたいことがあると言った。 何が知りたいのかと聞くと,株主資本の部の資本金・資本剰余金・利益剰余金という区分がどのような意味を持っているのかが分

大学の教科書は多様

新学期の授業に向け,準備のために財務会計のテキストを見直していたのですが,財務会計も管理会計並みに説明の仕方が様々で,勉強になりました。 例えば,日本の制度会計を規定する法律体系は,ある教科書では会社法と金商法になっていました。が,別のテキストでは,そこに法人税法も含めた「トライアングル体制」として説明がなされていました。私は学部時代,後者で習ったような気がします(会社法は商法,金商法は証取法でしたが)けど,整理の仕方はそれだけではないのですね。 また,企業会計の目的別分

学生とOB・OGって有難い

昨日は卒業式&謝恩会でした。 上の写真は,謝恩会の終盤、教員が1人ずつ簡単スピーチをしたときの写真です。ビールで顔が真っ赤なうえ,日頃の不摂生でまぁなんともお見苦しい腹になっております(笑) 当ゼミからも7名が巣立っていきました。 寂しくもありますが,教員として育ててくれた彼女たち(今回の卒業生は全員女子学生なので,「彼ら」はおりません)に感謝し,将来に乾杯,です。卒業後も時々は交流が続けられればと思います。 と言ってたら,今日久々に一期生のOB君から連絡があり,来週飲み