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陳独秀、胡適、顧准

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陳独秀(1879-1942)を中心。胡適(1891-1962)、顧准(1915-1974)も扱う。
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#直接民主

顧准 科学と民主 哲学上の多元主義 1973年春

顧准《從理想主義到經驗主義》光明日報出版社·2013年pp.109-113. ここで顧准(グウ・ジュン 1915-1974)は、科学技術と民主主義との関係について、科学精神がすべてのベースになることを主張、また科学精神の別の表現が、哲学上の多元主義だと述べ,それをさらに政治上に及ぼすことを主張している。(写真は占春園で見かけたヒメジョオン。2020年6月6日)  顧准 レーニンの誤り 1973/04 p.109  科学と民主  一、科学精神の上に立脚した民主だけがしっかり頼

顧准 直接民主は行えない 直接民主と議会清談館(上) 1973/04/20

顧准《從理想主義到經驗主義》光明日報出版社2013年pp.119-125抄訳。 p.119 一、直接民主の理想は『フランスの内戦』に由来する  ある人が民主を求め、また「議会清談館」「国家消滅(消亡)」などの大騒ぎの中に居れば、当然直接民主に向かわざるを得ない。彼はこの種の民主制は、下層(基層)から始め、公社形式をとり、人民をまさに主人とするべきだと考える。たとえ代表を派遣するとしても(それは代議士ではない、英文の上では代表も代議士もみなRepresentativeでは

顧准 直接民主と議会清談館(中) レーニンは独裁をもたらした 1973/04/20

 顧准《從理想主義到經驗主義》光明日報出版社2013年pp.125-128の訳文である。  顧准(グウ・ジュン 1915-1974)は以下でまずカウツキーとレーニンを対比して、革命を達成した点でレーニンを評価している。しかし続けて、レーニンのやり方がスターリンの独裁を導いたとする。ではどうすべきか。顧准は米国の政治史を引いて、革命後、米国のように政権が交代しうる形を取れば、ソ連で生じた多くの弊害は避け得たとしている。顧准は権力を取るうえで、レーニンを肯定。しかし権力掌握後は、