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陳独秀、胡適、顧准

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陳独秀(1879-1942)を中心。胡適(1891-1962)、顧准(1915-1974)も扱う。
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#趙紫陽

趙紫陽「顧准は大思想家である」1995年11月4日

宗鳳鳴『趙紫陽軟禁中的談話』開放出版社2007, 179-185 1995年11月4日 p.179 1.顧准は大思想家である  人々が称賛している『顧准文集』、この本をかつて私(宗)は趙紫陽に送ったことがあった。今日趙紫陽はまず私に言った。「顧准は大思想家だ」(今天,趙紫陽首先同我説,顧准是個大思想家。)趙紫陽は、当近の理論界には、顧准の思想水準を超えるものはいないと認めた(趙紫陽認爲在當今理論界還沒有超過顧准的思想水準的。)。彼は言う。あの個人迷信の時代にあって、あの

趙紫陽「レーニンの独裁理論を批判する」1995年5月1日

宗鳳鳴『趙紫陽軟禁中的談話』開放出版社2007, 161-164 1995年5月1日 1. レーニンの領袖独裁(専制)理論批判  趙紫陽は最初私(宗鳳鳴)と次の問題を話した。レーニンの建党原則によると、党は人民を代表している。しかしわが国の実践の中で一部の党組織責任者は、自分がすなわち党を代表しているとしたいために、自分に反対することは反「党」であり反「人民」だとした。趙紫陽はこうした意識形態と市場経済は相いれないと明確に述べた。  私(宗鳳鳴)は、ここで趙紫陽はまた重大な

趙紫陽「資本主義は比較理想的社会制度である」1995年7月8日

宗鳳鳴『趙紫陽軟禁中的談話』開放出版社2007, pp.169-170 (要旨)1995年7月8日。趙紫陽は、最初に資本主義と社会主義の発展について自身は作家章韶華(チャン・シャオホア)が1993年刊行の「人類の第二次宣言」で述べたのとと同じ観点だとしてうえで、現在の資本主義制度は活力があり、批判を受けて自己調節ができる、比較理想的社会制度だとしている。そしてケインズ主義をとり、福利政策を実行し資本主義は新たな段階に達したとまず指摘している。 p.169(訳文) 私(宗鳳

陳子明《顧准、李慎之の趙紫陽の思想への影響》 2011

 陳子明《顾准,李慎之對趙紫陽的思想影響》在《趙紫陽的道路》晨鍾書局2011年,pp.203-215 (この文章は表題から、顧准と趙紫陽(チャオ・ツーヤン 1917-2005)との関係が語られているのではないかと注目した。まず語られている認識は、私がもともと趙紫陽を読んで感じていたことと変わらない。ポイントは、顧准を読んでから趙紫陽の認識には大きな変化があるということ。私自身も感じていたことだが、それを再確認でき、中国人で私と同年代の陳と共感できることはうれしく感じた。さらに