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David Hume 1711-1776 (2)

ヒューム By WE Morris and CR Brown 
Cited from Stanford Encyclopedia of Philosophy

 英語で書いた最も重要な哲学者の一人と一般にみなされてきたDavid Hume(1711-1776)は、また彼自身の時代における歴史家そしてエッセイストとして良く知られている。 あらゆる文体のお手本である彼の哲学上の主要著作A Treatise of Human Nature(1739-1740),  the Enquiries concerning Human Understanding(1748), そしてconcerning the Principles of Morals(1751)は、彼の死後出版されたDialogues concerning Nature Religionとともにその影響力は依然として広くかつ深い。
 Humeの時代のより保守的な同時代人は、彼の著述を懐疑主義と無神論の作品として非難したが、彼の影響はその親密な友人アダムスミスの道徳哲学や経済学の著述において明確である。カントはHumeの著述は彼(カント)を「ドグマの眠りdogmatic slumbers」から起こしたと報告しているし、ジェレミイ・ベンサムはHumeを読むことは彼(ベンサム)の目から「被せ物を取り払う」ことになったと記している。チャールズ・ダーウインは、彼(Hume)の作品を進化論の中心的影響物とみなした。これらの書き手の広がりの大きさは、Humeを読むことで書き手が得たことの豊富さと、Humeの経験主義の大きさを反映している。今日、哲学者たちはHumeを、哲学的自然主義の徹底的推奨者thoroughgoing exponent、現代認識科学の先行者、そして現代道徳moral哲学において発展した規範ethical理論の最も重要なタイプの産みの親inspirationとして、認識している。

Hume on Religion by Paul Russel and Anders Kraal
Cited from Encyclopedia on Philosophy

  David Humeの宗教問題に関する様々な著述は、この問題についての最も重要で影響力のある貢献である。これらの著述の中でHumeは、様々な宗教学体系の哲学的基礎について、体系的かつ懐疑的批判を進展させた。Humeの哲学全体についてどのような説明を採用するにせよ、最も基本的な彼の哲学の目的の一つが、伝統的宗教的信念からなる教義教説への不信の表明であることは確かである。しかしHumeの無宗教の表明irreligious intentionの正確な本質や程度についてはいくつか重大な意見の違いがある。それらの中のもっとも重要なものの一つは、Humeの懐疑的立場が、彼を無神論atheismと正しく特徴付けられ得るものに導いているかどうかである。


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