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取引所改革 speed bump

 道路を一部隆起させた車のスピードを落とさせる仕組みが、住宅地などで見られる。これはハンプhump(盛り上がった土地 人や動物の背中の瘤)とかroad bump(不愉快な突然の驚き・衝撃), speed cushion などと呼ばれる。おそらくはそこから派生したのだろうが、取引所で高速度取引high frequency trading: HFTが一般化する中で、注文が取引所に到達してから取引実行までのスピードを数ミリセカンド遅らせる仕組みであるスピードバンプspeed bumpの導入が、世界各国の取引所で広がっている(2016 IEX;2017 NYSE;2019 CBOE なお東証はなぜか導入に慎重だとされている)。現状では、高速で取引できるHFTは、ほかの投資家より早く情報を入手してほかの投資家より先に成約してしまう。見かけの上で取引所の売買高は出るが、一般の投資家は売買に後追いでしか入れない。つまりこのような市場では、一般の投資家は高値で買い、安値で売ることになる。speed bumpの導入は、こうした情況にある程度歯止めになることが期待されている。

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