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鄧子恢 整風運動を批判 1962/06/08

(1962年6月8日 中央気象局幹部会議での談話で鄧子恢の講話。気象にひっかけて整風運動を批判している。知識人や専門家をどのように処遇すべきかを論じているように思える。劉少奇の発言を引用していることも注目される。このような発言が記録されていたことやその内容には、新鮮な驚きが残る。鼓勵專家發揮專長   鄧子恢文集  人民出版社   1996年 pp.600-604)(成城大学3号館003教室前)

 最初に気象工作の重要性を述べ(一)、次に近年の成果をのべている(二)。そして気象工作における誤りに進んでいる(三)。

三 数年来気象工作には欠点がある、誤りもある
(一)(ここで指摘されているのは気象台の下放が行われたとの指摘である。気象業務の特殊性や専門性が理解されず、損失は大きいということだが具体的な内容はよく分からない。専門的に気象に携わる人員を削減し、そうした職員を農村に追いこんだのではないか?と考えられるが、実際に起こったことについてはここでは判明しない。)
p.602 (二) 1957年以来の何度かの運動、とくに整風は多くの幹部を傷つけ団結と工作の積極性に影響した。これは気象局を責めることはできない。この数年気象局の全幹部の気持ちは左であり、我々もみな反右である。全国が反右の思想指導のもとにあるとき、気象局でもまた若干の騒ぎ(乱子)が生じ、感情が害され、団結と工作に影響した、すべての人を傷つけ気持ちを暗くさせた(造成人人自危,心情不舒暢)。責任は気象局にはまったくないし、我々の支援は十分でなかった。中央工作会議(1962年1月から2月にかけて開催されたいわゆる7000人大会のこと)において、劉少奇そして鄧小平同志がともに誤りを批判し(検討)、(毛沢東)主席も自己批判された。気象局の指導者も問題があり自己批判すべきで、中央にそれを断ることはできない。
   (三)民主生活は正常でなかった。全国がそうであり、気象局も同じであった。誰もあえて本当のことを話さない。毛主席は言っている。民主がなければ集中もないと。形式的な民主は、実際は分散である。
 (四)専門家に対する理解援助が十分ではない。気象業務(工作)は先端技術業務で一般的業務ではない。党の業務は十分専門家の影響を発揮することが必要である。彼らの積極性を奨励し発揮させ、彼らがその技能を発揮し、考え話をし仕事ができるように、彼らが技術を磨け、特殊技能を発揮できる条件を創造し与えねばならない。劉少奇同志はかつて張勁夫同志(当時中国科学院副院長、国家科学委員会副主任)に指示して次のように述べた。あなたを頼って仕事(工作)をするのではなく、主要には科学者(科学家)を頼って仕事をしてください、あなたの任務はまさに彼らの積極性を奨励し、彼らの特殊な技能を発揮させ、彼らに話をさせ、仕事をさせ、彼らに良い条件を創造して与え、彼らの政治上の進歩を援助することです。同時に自らも研鑽して、最後には自身を専門家にしなかればなりませんと。われわれの指導者同志もまたこうあるべきだ。技術部門の業務は主要には専門家に頼る。学校は主要には先生に頼るが、校長は先生のために条件を創造し、先生を助け、先生方の専門性が発揮できるようにする。気象部門の主体は専門家だ。(そこにおける)指導者の役割(指導工作)とは、彼らに、考えさせ、話をさせ、彼らが積極的に研鑽するのを奨励し、最後は再び人々を一つにする(群衆結合)ことだ。 
 (五)(以下略)

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