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安藤坂と小石川三井家跡、ねむの木

 小石川傳通院に正面から上がる急坂を安藤坂という。坂をほぼ上がりきった右手に文京区立第三中学があるが、なにか門前の雰囲気が普通の区立中学と異なっている。実はここにかつてあったのは小石川三井家。第二次大戦で門柱と厩以外すべてを焼失。その土地を譲ってもらってつまりその跡地に文京区立第三中学を開学したと伝わる。中学校の門柱は三井家の門柱だったもの。
 小石川三井家と文京区立第三中学 三井広報委員会作成のこの資料は、小石川三井家の敷地面積を1万平方メートルとしている。下に引用した徳川慶喜邸の大きさは3400坪。一坪を3.3平方メートルで換算すると11220平方メートルになる。つまり両者はおおむね同じ大きさであり、当時の邸宅の規模はその程度だったことが推定される。
 文京区立第三中学

   なおこのことを示すプレートは置かれていない。第三中学の門前に「安藤坂」の名前の由来を書いたプレートが置かれているだけだ。
 アクセス 地下鉄後楽園より冨坂(とみさか)を抜けて傳通院を目指す。傳通院が右手に見える十字路を左手に降りるのが安藤坂。なお安藤坂の街路樹には「ねむの木」が混じる。「ねむの木」が街路樹として使われているのは、比較的めずらしいといえるのではないか。

第三中学入口
第三中学前から安藤坂を望む


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