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官僚制bureaucracy

 官僚制の研究者としてマックス・ウェーバーがいる。彼は、近代社会の特徴を官僚制という側面から明らかにしたと考えられます。彼は、官僚制を以下のように理解したとされています。

 支配-複縦の関係には、伝統的な権威による支配、カリスマ的な予言による支配とは異なる、法(規則)による合理的支配がある。官僚制をささえているのはこの法による合理的支配である。
 官僚制の要素として、目的合理的な規則が制定され、規則により職位の権限が明確であること。職位職階が階層化され、権限もまた階層化されていること。専門性が支配していること。組織の構成員はすべて非人格的な規則や文書による秩序に従っていること。決定処分指令などが文書による文書主義であること。などが上げられる。

 官僚制の逆機能dysfunctionとは、アメリカの社会学者ロバート・キング・マートンが、調査により発見したもので以下のような内容だとされています。
1) 状況が変化したにもかかわらず同じパターンの行動をくりかえすこと。=訓練された無能trained incapacity
2) 規則を守ることは目的のための手段だったのに、規則を守ることが自己目的化すること。=目的の転移(転出)displacement of goal
3) 規則にとらわれて、文書主義(red tape)や文書規則への過同調over-conformityに陥り、顧客の不満足を引き起こすこと。


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