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【け】健康のために気をつけていること

僕はいまマレーシアのイポーというところに住んでいて、滞在歴は既に4年半を超えている。イポーという都市があるペラ州には日本人がだいたい400名ぐらい暮らしているらしく、日本人会もあって、緊急時の連絡先や情報の回覧などが行われて、相互扶助のシステムも出来ている。

なんといっても日本人が老後を過ごしたい国13年連続ナンバー1のマレーシアだ。人生の先輩方がたくさん住んでいるので、何かあったときの助け合いというのはとても大事なことなんだと思う。

その日本人会の方々との飲み会があって、まあいつも通りどうやって帰ってきたかわからないぐらい飲んだ。
それなりに酔っ払ってきてから現地のお金持ちの中華系グループが合流してきて、高級ウィスキーを持ってきてくれたのが、調子に乗って飲んでしまった原因だ。

イポーに住んでいる日本人にもいろいろな境遇の人たちがいて、それはそれで話を聞いていると面白い。

僕みたいな男性赴任者の中にもいろんな人がいて、赴任してからこちらの女性と結婚して家庭を持って、すでに26年もマレーシアにいるっていう人とか、赴任してたんだけどその会社を辞めて自分でここで商売を始めて会社を作って生計を立てている人とか、日本から単身赴任で来たんだけど、離婚しちゃってこちらの女性と再婚してその子供を日本に逆留学させている人とか、様々だ。

女性の場合も面白くて、アメリカの大学に留学していた時期に同じ大学で学んでいたマレーシア人と知り合って結婚して旦那さんの生まれ故郷に来ている人とか、旦那さんの赴任についてきて、料理上手が高じてイポーで日本料理屋を始めた人とか、クアラルンプール(マレーシアの首都)に観光旅行に来たときにドイツ人の男性に声をかけられて結婚、今は彼の赴任先であるイポーに住んでいます、っていう人もいる。

長期でマレーシアに住んでいるような人たちは、50歳になった僕よりも先輩が多くて、「樋沢ちゃん、50歳過ぎたらいろんなところにガタがくるから気をつけたほうがいいよ」とか最近よく言われるんだけど、彼らを見ている限りガタがきているようには見えない。むしろ年齢より若くみえる人たちが多いと思う。

これはMM2H(Malaysia My 2nd Home)というビザでイポーに住んでいる、いわゆる定年後の生活を過ごしている人たちにも言えて、70歳を超える人たちもみんな元気そうで、バンバン酒も飲む人が多い。

女性についても、年齢より若く見える人がとても多いと思う。年中暑い国なので肌の露出が多い服装をしているというのもあると思うけれど、30代前半かな、と思って話していると10歳ぐらい年齢を間違えていた人も多い。
これは僕の母親とあまり変わらないようなお婆ちゃんでも同じだ。

僕が思うに「ストレス」をあまり感じていないんだと思う。

まだ日本にいるときに「ストレスがなさそうでいいね」と言われたことが何度もあった。
「バカにしてるのか、このヤロー!」って最初は思うけれど、僕の中ではこれは本当のことで、「そうなんだよね。ストレスなんか持ってて楽しいの?」って本気で思っている。

正確に言うとちょっと違って、「ストレスを感じそうな環境になりかけたときに、全力でそっちに行かないようにしている」というのが正しい。

僕は「ストレス」っていうのは「自分の思うようにならないこと」が起こったときに生まれるものだと解釈していて、これが生まれそうになったときに徹底的にそれを避ける選択をするという習慣をつけてきた。

またこの「ストレス」っていうのは全ての病気の原因になると思っていて、こんなものをいつまでも自分の中に飼っていると、絶対に身体を壊してしまうし、精神的にもよろしくない。

例えば、飲んだ席とかで誰かと口論になって次の日にあんまり覚えていないような時は、相手に対してすごく気まずかったりするけれど、そのまま黙っているとストレスが生まれるような気がするので、とにかくその相手と話をするという選択をする。相手との関係性を修復したいというよりも、自分にストレスを生まないためだ。

若い頃にはよくあったけれど、どうしても明日中に資料を揃えないといけないという仕事があった場合は「そんな急に言われても無理ですと伝える」か「気合を入れて持ち時間内でなんとかする」のどちらかを選ぶ。どう転んでも無理なものは無理だし、出来ないものは出来ない。出来そうだったら、やる。こういうときに「なんとかしてみます」って言って受けちゃうのが最悪で、その仕事の間中「出来なかったらどうしよう」というストレスがかかってしまうので、これは絶対に避けなければならない。

交通違反をしてしまって罰金を払わなくちゃならないとか、酔っ払って転んで怪我をしちゃったっていうトラブルも人生にはあるだろう。
それでなんとなく気持ちが落ち込んでしまって、誰かに当たり散らかしてしまいたいようなときはこの「ストレス」への入口である。Dark Sideに落ちる瞬間である。

交通違反はいくら謝っても絶対に許してくれないから、罰金を払わないっていう選択肢はない。怪我をしたとしても、人間には治癒能力があるので、絶対に治る。やってしまったことは帳消しにできないのだ。
それに対して出来ることはなにもない。ということは後悔したってなんの役にも立たない。

「飲み会のネタがひとつ出来た」とか「死ななくてラッキーだった」って考えて、起こってしまったことはそこで終わりにして、なんか新しく面白そうなことを考えるほうがよっぽどいいし、同じことをやらないように気をつければいいだけだ。

僕も50歳になって「健康」に気を使わなければならないお年頃になった。
ここで突然酒量を減らしたり食べたいものを控えたてみたりするのは恐らく間違いだろうし、続かないと思う。
これが「ストレス」になるからだ。逆に病気の原因を作ってしまう。

人間はうまく出来ているもので、若い頃のようになんでもござれで、バカみたいな量は飲めなくなってきたし、できるだけ美味しい酒を飲みたい。焼肉とかラーメンとかそういうものに対する興味もそれほどではなくなってきていて、野菜が中心の食事に自然とシフトしてきている。

たぶん身体が欲していないんだと思うので、このままこの自分の変化に従っていれば、それが健康なんだろうな、と今は思っている。

イポーに住んでいる日本人の先輩方の元気さや女性の若々しさは、恐らく日本での生活と比べると、お金の心配が少なくなるのも大きな原因のひとつなんだと思う。

僕の肌感では生活コストは大体2.5分の1ぐらいなので、もし日本で手取りで月収30万円もらっているとすると、こちらでは75万円ぐらいの価値があるように感じる。20万円だとしても50万円だ。

もし日本でストレスまみれになってどうしようもない人がいたら、イポーに来てみるといいと思います。
連絡もらえれば、案内しますよ。

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Hiroshi Hizawa

コンドーム屋でマーケティング・広告宣伝を担当したのち、現在はマレーシアの製造工場で社長。座右の銘は「人生面白いか面白くないかのどっちか」。好きなものは競馬、日本酒、巨人軍。あいうえお順に文章を書くチャレンジをしています。
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