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熱中症などの暑さ対策について


どうもこんにちは、刀根です!

今日は暑さ対策についてやります。

今年も全国で熱中症で緊急搬送されたというようなニュースをよく見かけます。昨日甲子園も終わり、これから残暑が厳しくなっていく時期です。この時期になって暑さ対策を行うのは手遅れな部分もありますが、自分や他人の命を守るためにやらないよりはやったほうがいいに決まっているので、今回のnoteを通して、暑さ対策について今一度考えていただき、残暑や来年以降の夏に向けて対策をして欲しいと思います。

最初に一つだけ。

熱中症で人は死にます。

本当に舐めていると死にます。悠長なこと言ってられません。これを肝に命じて、日々の暑さ対策を行って欲しいですし、そのための参考としてこのnoteを読んでいただけたらと思います。


暑さ対策の意義

年々暑さが厳しくなっているのは言うまでもありません。これは有名な話ですね。


1900年から比べると、1.5℃程度上昇しているのがわかります。これからも気温の上昇は予想されており、熱中症患者も増加していくことが予想されます。

これから健康的な生活を送るためにも、スポーツをしている人はスポーツで高いパフォーマンスを発揮するためにも、暑さ対策というのは切っても切り離すことのできないもので、すごく大切なキーワードになってきます。


そもそも熱中症とは?

そもそも熱中症とは、暑さによって生じる障害の総称で主に4つの病態があります。

①熱失神②熱痙攣③熱疲労④熱射病

それぞれ症状として
①めまいや失神、②筋の痙攣、③脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気、④高体温、意識障害など
があります。


一般的に熱中症というと熱射病を指すことが多いのですが、よくある「夏バテ」なんかも熱疲労といって熱中症の病態の一つです。これを見逃して対策をしないでいると、より重度な熱射病になりやすくなり、最悪の場合、死に至ります。


暑さで死なないために、暑さ対策として僕が行ってきた活動と、それから考えたことなどをお伝えしていけたらなと思います。


熱中症患者の推移


熱中症にもっともなりやすいのは急な暑さが襲ってくる時です。上の図は、昨年平成30年の全国の熱中症患者数の推移ですが、7月16日〜22日に急激なピークを迎えています。そこで、昨年の7月の東京の気温を調べてみました。


すると、前の週では最高気温が34℃以上になるのが一週間に3日だったのが、ピークの週では7日間全てで最高気温が34℃を上回っています。つまり、ピークの週では急激な暑さだけでなく連続的に厳しい暑さが襲ってきたのです。断続的な暑さで俗に言う「夏バテ」(熱疲労)を起こし、熱射病にかかりやすくなったものと思われます。

つまり、もっとも暑い日も熱中症になりやすいですが、それよりも急激に暑くなる時にもっとも注意をしなければならないのです。



なんで熱中症になるの?

簡単にですが、熱中症(熱射病)になるメカニズムを説明しましょう。

人間は恒常性(ホメオスタシス)といって、体内の環境を一定に保とうと言う仕組みがあります。例えば、暑い時には汗をかき熱を放散して体温を下げようとし、寒い時には鳥肌が立って逆に熱を体内に閉じ込めようとします。つまり、体を健康に保つために人間は常にバランスを取ろうとしているのです。

しかし、それも度がすぎるとバランスを崩してしまいます。上手に熱放散ができずに深部体温が急激に上昇します。すると、中枢神経や臓器の機能低下を引き起こし、最悪の場合、意識障害や吐き気などの熱射病を引き起こすのです。

とくにこのバランスを取ろうとする能力がうまくない時(暑さに慣れていない時)に急激な暑さが襲ってくると、このバランスを崩しやすくなってしまい熱射病が急増するのです。


熱中症予防①〜暑熱順化〜

熱中症の主な原因の一つに暑さに慣れていない、というのが挙げられます。
そこで、急激な暑さが襲ってくる前に体を暑さに慣れさせておきましょう、と言うのが暑熱順化トレーニングです。


最大心拍数の50~75% の強度で30~60分の持久性運動を休息日を入れながら、2週間程度行うことで効果が現れてくると言われています。具体的には、資料のような発汗量や体温・心拍数だけでなく、汗の質も変わってきます。塩分を多く含んだベトベトの汗ではなく、塩分の少ないサラサラの汗になります。サラサラの汗になると汗が蒸発しやすくなり、熱放散がしやすくなります。逆にベトベトな汗だと、熱が逃げにくいのです。

暑くなり始める梅雨の時期からこのようなトレーニングを行い、本格的な暑さに備えるのがいいでしょう。ここで注意点。暑熱順化トレーニングでは大量の汗を掻くので水分等の補給は意識的に多めにとってください。それこそ、熱疲労などの熱中症を起こしてしまいます。また、暑さが厳しくなってからこのようなトレーニングを行うことはむしろ熱中症を助長することになります。くれぐれも熱中症対策のためのトレーニングであることをお忘れなく。


熱中症予防②〜水分・栄養補給〜

先ほどの暑熱順化でもポイントとして大切な水分補給についてです。熱中症対策でもっともポピュラーなのが水分補給ですね。しかし、ただ闇雲に水分を取ればいいと言うわけではありません。


熱中症は脱水症状が原因になることも多くあります。その時々に合わせた、飲料を補給することが大切だと思います。つまり、夏の暑熱環境で「水分補給が大事だから!」といってお茶や水をがぶ飲みしていてはいけません。それこそ、体内の水分と塩分のバランスが崩れてしまいます。(低ナトリウム血症)

そして当たり前ですが、きちんとバランスの取れた食事をとることが大切です。今からガンガン暑い中でスポーツをするのに朝ごはんを食べていない、なんてことありませんか?栄養が不足すると、それだけ熱中症になるリスクも増大します。必ず最低でも朝ごはんをはじめとした三食を摂ることが必要です。


熱中症対策③〜着衣〜

スポーツでは特にユニフォームが決まっていて、試合中ではなかなかユニフォーム自体の形を変えることは厳しいかと思います。基本的には半袖短パンシャツ出しがいいと思いますが、そうともできないのが実際。最低でも着替えの準備はしておきましょう。野球で言えば、濡れたままのアンダーシャツでプレーを続けていると、汗が蒸発しにくくなり、体温を下げることができなくなります。こまめに着替えるのが大切です。

最近、楽天が練習時のクールビズを導入したことが話題になりましたね。スライディング等が必要ない練習の時はこのような服装が大切かもしれませんね。他にも、練習終盤にトレーニングをする時は半袖短パンに着替えるなどできることはたくさんありそうです。

ここでよくある疑問が一点。アンダーシャツは長袖?半袖?
僕の答えはどっちでもいい。です。

体温を下げるためなら、理論上半袖の方が良いのかもしれませんが、それ以外にもパフォーマンスを左右する要素はたくさんあります。太陽に皮膚が直接当たると疲れやすいなんて人もいますよね。一番重要なのは、その人がどう感じるかです。感覚的に優れている方を選択すれば良いでしょう。しかし、着替えは多めに準備しておいてくださいね。


熱中症対策④〜身体冷却〜

熱中症になるメカニズムとして、深部体温が上昇してしまうというのがあります。これを防ぐために代表的なものが、深部冷却です。


これまで、体を冷やす方法として一般的だった太い血管の近くという手法よりも手のひらや足の裏・頬を冷やした方が深部体温を下げるのに効果的だと言うことがわかりました。AVA(Arteriovenous Anastomoses:動静脈吻合=動脈と静脈をつなぐいわば血管のバイパス)が存在しているのが手足と頬だということです。AVAを冷やすことで、全身に冷たい血液が行き渡り深部から体温を冷やすことができるのではないかと考えられます。体を冷やすのが目的であれば、不快に感じない程度(15℃程度)に冷水または氷水で冷やしましょう。時間の目安としては3分から10分ほどではないでしょうか。

他にも、アイススラリーといって口から摂取して深部から体を冷やすアイテムもあります。


これは身体や脳を冷却できるだけでなく、電解質や糖質・水分の補給もできるのでオススメアイテムです。

アイススラリーも手のひらなどの冷却も運動前・中・後にどのタイミングでも使えますので、ぜひ積極的に行ってみてください。


熱中症になったら

熱中症になってしまったらこのフローチャートをもとに対応を行なってください。
また他にも、救急処置等でわからないことは日本スポーツ協会が詳しく説明しているので参考にしてください。



無料版までの方へ最後に

無料版はここまでとなりますが、無料版までをご覧の方に最後に一言。

熱中症で人は死にます。

よくこのような熱中症対策の話をすると糖質過多・塩分過多にはならないのか?急激な体温低下を狙ったものはお年寄りなどの体温調節能力が低い人には危険なのではないか?

このようなご意見をよくいただきます。

しかし、糖質過多ですぐ死にますか?塩分過多ですぐ死にますか?

夏場に低体温症ですぐに死にますか?


今大切なものはなんなのか、優先順位をよくよく考えてください。目の前の命を大事にしてください。その上で参考になるものは使って欲しいと思います。

※参考記事のリンクの下に有料版で実践応用編と題して、僕がこれまでの基礎知識からより具体的な実践方法について行ってきたものを記事にしておりますので、よろしければご購入お願いします。


参考記事など
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_jpn.html
https://www.fdma.go.jp/publication/ugoki/items/3011_05.pdf
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=44&block_no=47662&year=2018&month=07&day=23&view=a2
https://www.env.go.jp/air/report/h25-02/05-ref1-04.pdf
https://www.cocacola.co.jp/article/special-considerations_05
https://www.nikkansports.com/baseball/news/201908030000778.html
http://theborderless.jp/5379/
https://pocarisweat.jp/products/iceslurry/
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1018.html
https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid523.html
https://www.nsca-japan.or.jp/journal/25_6_02-10.pdf

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熱中症などの暑さ対策について

刀根隆広

300円

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刀根隆広

広島大教育学部健康スポーツ4年/硬式野球部学生コーチ兼学生トレーナー→2019年3月退部→女子バレーボール部学生トレーナー/上田硬式野球倶楽部SPアドバイザー/野球/バレーボール/集団/マネジメント/モチベーション/思考/フィジカル/Twitter→@hiroshimatone
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