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第十一話:愛のホルモン・オキシトシン

最近フェイスブックでよく見かける名古屋の高橋徳先生。この先生が、「日本における愛情ホルモン・オキシトシン研究の第一人者」だったというのは、下のページを見て初めて知ったのだが、その、統合医療クリニック徳・高橋徳院長の話が載っているので、一部抜粋して引用する。

ストレスとオキシトシン

ストレス抑制に関わるノルアドレナリンは、分泌されると覚醒作用を示し、心拍数や呼吸数、血圧を上げて体を緊張・興奮状態にすると言われている。メリットとして、やる気を高めるほか、集中力や判断力、長期的な記憶力を高めたり、ストレス耐性を強めたりする作用もあるが、これが過剰に分泌されるとイライラしやすくなるため、「怒りのホルモン」とも呼ばれている。

一方、コルチゾールはストレスによる脳の機能低下や血糖値の低下などを防ぎつつ、免疫力も高めてくれる物質とされている。ただし、こちらもまた、過剰に分泌されれば自律神経のバランスを崩すだけでなく、血圧や血糖値が上がり過ぎてしまい、結果的に免疫力を低下させるという。

ストレスフルな状態が長期間にわたって続くと、胃が痛くなったり、下痢になったりしますよね? 

そこで導き出したのが「オキシトシン」だった。…

そもそもオキシトシンは、『愛情ホルモン』とも呼ばれ、女性の妊娠・出産時に大量に分泌されるホルモンとして医療業界では有名でした。…多くの実験結果から、オキシトシンの分泌が、ストレスの軽減に大きな効果を持つことが分かってきたのです。

私が行った実験では、オキシトシンを注入したマウスと、オキシトシンを分泌させないようにしたマウスを狭い部屋に入れて比較したところ、後者は、暴れまわったり下痢をしたりと、体に異変が生じました。ストレス過多になった時、人間に見られる症状と同じ症状がマウスにも見られたのです。一方、オキシトシンを注入したマウスにはそれらの症状が出ない。

オキシトシンの分泌量が多ければ、よりストレス状態に耐えられる

美しい景色を眺める、好きな音楽を聴く、おいしいものを食べるなど、五感を刺激して人が気持ちいいと感じているときは、やはりオキシトシンは増えるのです。それらは男女共に効果が見られました。特に意識せず、ストレス解消のために私たちが行っていることは、実際に軽減する効果があったということです。ただ、もっと積極的にオキシトシンの分泌を促す方法はないのか、と考えました。そして研究の結果、『他者との触れ合い』が効果的だと分かってきたのです。

誰かへの感謝や思いやりの気持ちを頭に思い浮かべるだけでも、オキシトシンが分泌されることが実験で判明しているんです。その他にも、ちょっとしたことでも『ありがとう』と感謝を伝えたり、会社の仲間とランチを囲んだりすることも効果的でしょう。仕事帰りに焼き鳥をつまみながら愚痴をこぼし合うことだって、オキシトシンの分泌には大事なんです。

オキシトシンはストレス解消に役立ち、他者との触れ合いで分泌を促すことができる。日本には、残念ながらハグの習慣がないのだが、ハグするだけで、この愛情ホルモンを出すことができる。
また、あるツボを押すだけでも出せるそうなので、興味のある人は、このページを参照されるといいだろう。

ドキドキ感70%の愛

宗像は、第一話で紹介した「DNA気質」を、女性向けに「婚活」をテーマにして12年前に本を書いている。「幸せになるDNA結婚」から、一部を紹介する。

恋に燃え上がるふたりの脳内には、男女の結びつきを強めるためのホルモン(快感物質のドーパミンフェニールエチルアミン、愛着物質のオキシトシン)が大量に分泌され、それに連動して脳内麻薬様物質のエンドルフィンが出て、恋愛中毒のような状態になります。
違う遺伝子を入れていかないと種はやがて滅びますから、どの種のDNAにも、異種な者どうしが惹かれ合い・結婚する設計図が仕組まれています。でも、異質な者どうしが結婚までいきつくためには、いくつもの壁を越えていかなければなりません。その困難を困難と感じさせないための仕掛け、それが恋という麻薬中毒症状です。
けれど、この中毒状態はあまり長く続くと、からだに負担がかかりすぎ、生命に危険です。そのためこれらのホルモンの分泌量はしだいに減ってきます。平均3年でその時期が訪れ、そして恋ではなく、愛を育む関係にシフトしていけるようオキシトシンだけが出続けます。「3年目の浮気」どおりのことが脳内で起きているのです。
遠距離恋愛を経験した人ならよくわかると思いますが、たとえば新幹線のホームまで彼を見送って、あるいは見送られて、発車のベルが鳴り出したとき、なんともせつない気持ちになりますよね。あのとき脳内に出ているのがオキシトシンです。興奮物質系のドキドキ感が100%だとしたら、オキシトシンのそれはやはり70%といったところでしょうか。
快感物質が何も出ない関係では結婚への動機としては弱すぎます。でもあんまり出すぎても、恋から愛を育む関係に移行していくのが難しくなります。70%のドキドキ感、それくらいがちょうどいいです。

オキシトシンの話が出たついでにちょっと面白い話をしておきましょう。それは、結婚した相手への愛を生涯貫き通す仲良し夫婦の話です。といっても人間ではありません。草原に棲むプレーリーハタネズミというネズミの夫婦です。
プレーリーハタネズミのオスは、人間で言えば、決して浮気をすることもなく、仲たがいをして離婚をすることもありません。夫婦は仲の良さを見せつけるかのように、いつでもからだをぴったりくっつけ合っています。ところが、メスのオキシトシン分泌量を人工的におさえると、あれほど仲のよかった夫婦が互いを避けるようになり、オスはほかのメスにちょっかいを出し、メスはほかのオスとつがいになろうとします。
相手に愛おしさを感じているとき、メスの脳内には女性ホルモンと連動するオキシトシンが出ています。これが愛の信号となってオスに伝わります。愛の信号を受けとったオスは、男性ホルモンと連動するバゾプレシンというホルモンを出して、メスを本能的に外敵から守ろうとします。

人間に置き換えるなら、互いをかけがえのない存在として尊重し合うふたりの脳内には、オキシトシンバゾプレシンがたっぷり分泌され、ますますふたりの愛は深まっていく良循環が起きるということです。
…理性の部分だけで人を愛そうとすると、どうしても学歴や収入や家柄や容姿など世間的な評価につながるものに目がいってしまいがちですが、…動物としての視点から見ると、本当の幸せはそこにはないということがわかってきます。

おわりに

ドーパミンで恋に落ち、エンドルフィンでしあわせの極致に舞い上がる。しかし、残念ながら、同じ二人の間に出るその恋愛ホルモンは、たった3年で枯渇してしまうという。飽きたらまた相手を替えればいい。それもありだろう。しかし、いまの日本は一夫一婦制、婚姻関係になると簡単には相手を替えられない。そこで宗像は、このオキシトシンを使って、運命愛の関係になれと説くのだ。

この話は、また次回に譲るとし、オキシトシン研究の第一人者・高橋徳さんと、

ハグ協会

「一番近くの大切な人を抱きしめよう」「一番近くの大切な人を大切にしよう」という最も重要で困難と言われていることを、面白おかしく、大マジメに啓発し、「ハグニケーション」を実践する人を増やして身近な人から世の中を良くしていこうという社会活動(日本ハグ協会

日本ハグ協会を推進する高木さと子さん、この2人が私と同じ名古屋、愛を知る県・愛知にいるということも、これ必然のことなのだろう。

* セミナー案内
来る7月26日(金)19:00から、このDNA気質を使った恋活セッション「サッ!と(SAT)恋活、ハッピートレーニング」を行います。7年前、身を乗り出してコンテンツに見入る人ばかりになった伝説のワークです。ぜひお越しください。


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