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死と愛と所有。あいみょんとサロメの戯曲

  今回は怖い記事になります。。山田五郎さんのユーチューブでサロメについての回がありました。

モローが描いた怖い絵。

オスカーワイルドのサロメの戯曲は、新約聖書をもとにかかれています。

ユダヤの王エロドは、自分の兄である前王を殺しを奪い今の座に就いた。妃の娘である王女サロメに魅せられて、いやらしい目を彼女に向ける。その視線に堪えられなくなったサロメは、宴の席をはずれて、預言者ヨカナーン(洗礼者ヨハネ)が閉じ込められている井戸に向かう。サロメは色仕掛けで見張り番であるシリアの青年に禁を破らせて、預言者を見てしまう。そして彼に恋をするのだが、預言者のほうは彼女をなじるばかりである。愛を拒まれたサロメはヨカナーンに口づけすると誓う。 
 エロドはサロメにダンスをしろと要求し、何でも好きなものをほうびにとらせると約束する。サロメはこれに応じて踊り、返礼としてヨカナーンの首を所望する。預言者の力を恐れて断るエロドだが、サロメは聞き入れない。あきらめたエロドはヨカナーンの首をサロメにとらせる。ヨカナーンの唇にサロメが口づけし、恋を語る。これを見たエロドはサロメを殺させる。

wikipedia サロメ(戯曲)より一部抜粋

 要は、サロメは洗礼者ヨハネを好きになったけど片思いだから、何でも欲しい物が貰えるチャンスにヨハネの首を手に入れてキスしたというわけです。

死体っていうのは、動かないし、文句も言わないし、ある意味永遠に所有できる。
めちゃくちゃ怖い愛情ですが、モローはサロメのような感情が女性にはみんなあるんだ!と記しています。

五郎さんは似たようなことが起きた事件として、
阿部定事件を例に挙げていました。

戦前の当時はエログロナンセンスという日本独特の猟奇的な文化が流行っていたのもあり世間に注目されました。エログロナンセンスって日本人の独特な感性は昔から変わらないのね。。

しかし、五郎さんも言っていますが、女性だけがそんなふうに言われるのはおかしいはずです。
猟奇的殺人の動機に性別なんて関係ないんだと思います。

このアメリカの殺人鬼も、所有欲によって犯行を始めたとされているのを思い出しました。
永遠の所有、好き勝手できる快楽を求めたのです。

しかし、いや待てよ、そんな歌聞いたことあるぞ。

あいみょんだ!

貴方解剖純愛歌という凄いタイトルですが、曲調は明るくて、ロックさえ感じる力強さです。
めちゃくちゃメンヘラなのにめちゃくちゃ明るいというギャップが素晴らしい曲ですが、この曲もサロメの戯曲と同じテーマなのです。

怖いテーマを扱いましたが、普通の神経なら無理やり自分のものにしても寂しいだけ、余計虚しくなるだけですよね😰
でも人間がずっと苛まれ、追いかけるテーマでした

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