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2024年の「レノファ山口」は期待できるぞ!

新監督就任の記者発表・選手の移籍などオフ・シーズンもあっという間に1月を迎え、新しい体制での準備が着々と進んでいます。

2024年のレノファ山口は「期待できるチームである」と確信しています。

今年のレノファは何が違うのでしょうか?いくつかの視点でチェックしていきます。



1.契約形態(レンタル移籍の減少)

まずは、レンタル移籍がかなり減りました。「レノファに移籍してくる選手」「レノファから移籍する選手」のいずれもです。
中期的(ひとまず発表のあった今年を含めて3年間でTOP6を目指す)なチームを作っていくという中では選手が入れ替わりすぎるとチームを1から作ることになってしまうので、レノファ所属の選手を増やしたいのかなと思います。

中長期的なチームの作るということに合わせて、レンタルで獲得する&レンタルで他チームに移籍させるという点に関して、変化があったと感じます。

以下の4選手は元のチームに戻るorシーズン中の移籍がありました↓
・松橋選手:東京ベルディへ復帰
・成岡選手:清水エスパルスへ復帰(シーズン途中より加入)
・寺門選手:横浜F・マリノスへ復帰
・松本選手:サガン鳥栖よりレノファ→町田ゼルビアへ移籍


次に、レノファから移籍していた選手も復帰や契約満了となっています↓
・新保選手:いわてグルージャ盛岡→ レノファに復帰
・橋本選手:横浜FCへの移籍期間満了→徳島ヴォルティスに完全移籍
・国本選手:ゲバジャーロ宮崎(シーズン途中)→契約満了


上記の結果、2024シーズンはレノファから別チームにレンタルされる選手はいなくなり、以下の2名のみが他チームからのレンタルとなりました。二人とも引き続き、宜しくお願いします。

・平瀬選手(サガン鳥栖より)
・五十嵐選手(川崎フロンターレより)



2.どのチームから選手が来ているか?そして前年にどのくらい試合に出ていたか?

2024年はJ3から多くの選手が来てくれました。また前年にJ3での出場機会が多かった選手が多い印象を受けます。ほぼ1年間スタメンを張っていた選手も多いです。
怪我なく安定的に1年間を戦うことができる選手ということを出場時間からも期待させます。

また、2023年は同カテゴリーのJ2からの移籍選手が多かったことを考えると、、、これまでのレノファとは違った印象です。これはJ3から「J2であるレノファ」に選手を引き上げたということになるのでしょう。ここにも大きな変化があります。
J2クラブとしてJ3クラブにいる選手に目指してもらえるチームに変革をしようとしていると感じますし、チームが目指しているサッカーを体現できる選手の獲得を本気で目指している様子が伝わってきます。


<凡例>
・選手名 全所属チーム(カテゴリー)2023出場時間 2023出場試合数

<今シーズン加入の選手>
・加藤選手 ツエーゲン金沢(J2→J3降格)2897分 39試合
・田口選手 FC琉球(J3) 1800分 20試合
・若月選手 湘南ベルマーレ(J1)143分 7試合
・山本選手 鹿児島ユナイテッドFC(J3)607分 21試合
・板倉選手 FC大阪(J3)2970分 33試合
・相田選手 ヴァンラーレ八戸(J3)3021分 34試合
・新保選手 いわてグルージャ盛岡(J3)3158分 37試合
・田邉選手 中央大学
・末永選手 レノファ山口FC U-18
・水口選手 IPU・環太平洋大学

<参考>
・前選手  2913分 34試合 
・矢島選手 2804分 36試合
・関選手  1998分 23試合
・池上選手 1709分 29試合
→2023シーズンでは1番長い分数が前選手、1番多い試合数では矢島選手となります。(私が調べた限り)


3.選手の年齢

葛西強化部長からのコメントにもありましたが、今シーズンは獲得した選手の中に30代の選手はおらず、すべて20代の選手です。
志垣監督の求めるサッカーは攻守ともにハードワークが求められるのでしょう。また中長期的なチームということを考えても、若いメンバーを獲得したのは納得いきます

強化部長や監督のコメントを見ているとやりたいサッカーをしっかりと体現できるメンバーが揃っていそうです。楽しみしかありません。



4.移籍したスタメン選手の得点とアシスト

2024シーズン前に移籍した選手の得点・アシストを合計してみると、得点7・アシスト5でした。昨年は得点が37ですので、得点では約20%を占めることになります。

ちなみに、2022→2023は高井選手、沼田選手、田中渉選手、橋本選手が移籍となり、その4名で得点21・アシスト13でした。得点が51でしたので、約40%を占めることになります。
また、もう1年前に遡ってみると、2021→2022は、高井選手、草野選手、小松選手、浮田選手をカウントすると得点14・アシスト3ですので、得点が37と考えるとやはり約40%を占めます

つまり、この2021年→2022年→2023年と40%ずつ得点者が変化しているという状況でした。

そう考えると、今シーズンは得点した選手の移籍が少なかったと言えそうです。昨シーズンの良いところを残しつつ、確実に戦力がプラスとなっています。



5.選手編成

本年は30名のスタートとなりました。

(1)GK
チェ ヒョン チャン選手、関選手に加え、田口選手が加入。昨年の4名→3名体制となりました。
4名体制の方が安心ではありますが、その分フィールドプレーヤーが1名少ない体制とも言えるので、、、怪我に注意してもらいながら頑張って欲しいです。
一つ気がかりなのは、関選手の怪我の状態です。最終戦、痛め方があまり良くなかったので完治していること&再発しないことを願っています。
関選手が怪我なく安定したプレーをすることができるか、それ以上の活躍をして田口選手がスタメンを奪えるのかがポイントになりそうです。


(2)DF
板倉選手が加入、新保選手がレンタルバック。そして、昨シーズンの途中から加入したキム ボム ヨン選手と平瀬選手が更新という布陣です。

2022→2023としては渡部選手(現レノファ山口社長)や菊地選手(現レノファ山口強化部スカウト担当)の2人のセンターバックの引退に代わる選手を探し切らない状況となってしまい、最後まで苦しいシーズンでした。

板倉選手は志垣監督が指揮をしていたFC大阪より加入ということで、FC大阪での堅守を支えた選手です。板倉選手に大いに期待しています。

そして、シーズン途中から加入したキムボムヨン選手は2023シーズンのリーグ戦は13試合、平瀬選手は11試合。感覚的にはもっとたくさん出場していた気がしていますが、この2人の選手がシーズン当初からいることを考えるとても心強いです。

なお、MFやFWと比較をすると、若干人数が少ない気がしますが、昨年後半はキム ボムヨン選手、平瀬選手、ヘナン選手の活躍で守備が安定してきていた中で、新たに板倉選手が入ってくるということで、確実に戦力がプラスになっていると感じます。

サイドバックの選手も新保選手のレンタルバックが大きいですね。沼田選手とのポジション争いが楽しみです。また、前選手も本職の右サイドバックに専念してもらえるような状況を作ることができるかもしれません。高橋選手や石川選手も負けていないでしょう。



(3)MF

加藤選手、相田選手、田邉選手、水口選手が加入となります。

矢島選手や成岡選手は移籍となってしまいましたが、MFは激選区でして、中盤としてはそれぞれ特徴のある選手によって複数の戦術を持つことになりそうです。

仮に4−4−2と想定すると、
・センターハーフ(ボランチ)の位置の候補には、相田選手、池上選手、佐藤選手、試合を落ち着かせる山瀬選手、場合によっては五十嵐選手や前選手もこのポジションの起用もあるかもしれません。田邉選手や水口選手はまだ情報が少ないのですが、楽しみです。

・左右のサイドハーフは昨シーズン出番の多かった、吉岡選手、田中俊也選手に加え、後半ポジションを変えた高橋選手も起用がありそうです。そして加藤選手や小林選手もいるので、ここもかなりの激選区です。


(4)FW
若月選手、山本選手、末永選手が加入となりました。

末永選手はユース出身ということもあり、簡単にスタメンは難しいと思うのですが、若月選手、山本選手はいきなりのスタメンもありそうです

4−4−2とすると、こちらも2枠しかないので、こちらも熾烈な争いとなりそうです。交替が多いポジションでもありますし、数多くの選手を見ることができそうです。
昨年に引き続き、河野選手、梅木選手、野寄選手、シルビオジュニオール選手もいるので、こちらもかなりの激選区です。


6.最後に

いくつかの視点で2024年のレノファ山口を見てきましたので、最後に総括です。


2024シーズンでは新たに志垣良監督を招聘し、中長期的なチーム作りを目指す中で、レンタル選手を少なくした上で20代の若手選手を多く獲得しました。

獲得した選手の中には志垣監督と共に戦ったことのある選手もおり、監督の目指すサッカーを体現できるメンバーが集められていると感じます。

加えて、昨シーズンに得点を取った選手、後半に安定した守備を見せたセンターバック陣、中盤の中心選手の多くが残留しました。

レノファの歴史をつないでいくという意味でも、昨シーズンでうまくいった部分を残しながら、確実にプラスの補強となっています。

そして、練習の様子を見ていてもとても雰囲気がよく、戦術も丁寧に共有されており着実に力をつけている様子です。


ということで、

今シーズンは、これまで以上に「レノファ山口」に期待したいと思います!

レノファにとってはかなり高い目標を立てています。ただ、本気でその目標に向かって突き進むことで、残留争いではなく上を目指して勝負ができる年になると確信しています。

なお、日付変わって本日はJリーグのスケジュール発表ですね。発表後にどこに応援に行こうかとカレンダーを眺めながら予定を立てている段階が一番楽しいのですよね。

今年もパブリックビューイングや現地観戦、情報発信などでみなさんと一緒に応援していきたいと思います。今年一年間、宜しくお願いします。