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創業6年のスタートアップが複数事業展開する狙いと挑戦 -Ubie医療機関事業2023年振り返り-

「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに、医療プラットフォームを提供しているUbie株式会社の髙津です。
(社内ではhiroって呼ばれてます)
この記事は#Ubieアドベントカレンダー11日目にエントリーしています。

多角的な取り組みとそれによって生まれる挑戦

このnoteでは、複数の事業、プロダクトを取り扱うUbieの中で、その1つである医療機関事業の1年を振り返っています。

複数の事業に同時にチャレンジしているからこそのチャンスも、大変さもあり、今年もまた激動の1年でした。
まだまだ道半ばではありますが、複数事業を持っているからこそ加速度的に増える市場機会に相対する難しさと、組織的に取り組んできたアプローチをご紹介できればと思います。

複数の事業領域を股にかけてご活躍されている方、医療業界を少しでも良くしたいと日々奔走されている皆様に読んでいただければ幸いです。

前提:狙いは経営の多角化(だけ)ではなく「人々を適切な医療に案内する」ミッションの実現

Ubieは、ミッションの実現のために、現時点では国内だけでも生活者、医療機関、製薬企業の3つのステークホルダーに対してサービスを提供しています。
その狙いは、それぞれの事業/プロダクトによって経営の多角化を行いたい(という意図もゼロではないですが)わけではなく、一偏にミッションである「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」ことの達成にあります。

Ubieの作りたい世界

Ubieはカルチャーガイドを世界に向けて公開しているのですが、その中でもミッションを実現するためのアプローチとして複数事業を同時多発で開発をすることでミッション実現を手繰り寄せるといったことに言及しています

自分自身もカルチャーに惚れて入社をしました

事業同士のあり方や資源最適化、生まれる大変さには組織のあり方で立ち向かう

さて、そんなUbieの中での医療機関事業ですが、2023年は改めて事業/プロダクトのあり方をアップデートする1年でした。

2023年、生活者向けに展開する「ユビー」は医療機関様向けに展開するサービスによって円熟したAI問診技術に裏付けされ、累計利用回数1億回を超え、製薬企業向け事業も、大きな飛躍を迎えた年でした。

詳細はこちらを御覧ください。

2年ほどスケールフェーズにあり、導入してくださる施設は約30倍となった医療機関事業は、Ubieの1つめの事業としてAI問診技術を育み、複数展開の素地を作ってきました。
そして今、改めて生まれた事業機会へ対応/投資出来る体制へ生まれ変わる必要が出てきました。また、Ubie全社でみても、より最適な事業運営の形を模索した1年でもありました。

時系列で大きく振り返ると、
1️⃣医療機関事業の中でも多角化してきた提供価値を、共通言語としてリブランディング
2️⃣複数事業/プロダクトを”データと体験”で繋ぎ、マネジメント出来る組織体制へ
3️⃣持続可能な価値提供のための事業管理体制の強化
といったことに取り組んで来ました。

少し話は逸れますが、振り返ってみるとこれがまだ1年、半年前か、と思わせてくれるのがスタートアップでチャレンジする醍醐味だな、と常に思いますね。

1️⃣事業として顧客に届けたい価値を込めたブランドへの変革

2018年から「ユビー AI問診」として医療機関様でご利用頂いていたプロダクトも、AI技術による問診関連業務の効率化、から

  • 診察室では聴取しきれない情報取得による医師と患者様のコミュニケーション最適化

  • 感染症の事前トリアージによる院内滞在時間の削減

  • 生活者と地域のかかりつけ医(クリニック)を繋ぎ集患をサポート

といった価値を感じて頂けるところまで育てて頂きました。
より正しく弊社プロダクトのお届けする価値や世界観を拡げていくべく、2023年初にプロダクトをリブランディングし、「ユビー メディカルナビ」への転身を実施しました。

そこに込めた想いを、事業に関わる全員で共有することで、顧客に与える影響や期待値、その後の開発方針が社内においても同期が図りやすくなるといった効果も得られました。

名称変更に込めた想い

2️⃣複数事業/プロダクトを”データと体験”で繋ぎ、マネジメント出来る組織体制へ

嬉しい悲鳴ではあるのですが、各事業や顧客からの期待値の裏返しで、開発要望を数多く頂戴し、開発の優先度を決める難易度が加速度的に上がってきた1年でした。

かつての各組織の役割

Ubieは元々の組織構造として製薬企業向け、医師向けマーケット開発とプロダクト開発という形で組織を分割していました。
このままの分割組織のままでは統合的な意思決定が出来ず、マーケットの声を断片的に反映したプロダクトになってしまうという危機感が強まっていました。
そこで、改めてプラットフォームとしての開発を重視すべく、プロダクト開発組織の持つ領域を”体験とデータ”と定めた座組への変革を行いました。
まだまだ試行錯誤の最中ではありますが、全体の開発要素が可視化され、よりクリアに優先度をつけられるような体制と仕組みを実装しました。

3️⃣持続可能な価値提供のための事業管理体制の強化

各事業やプロダクトが成長する中で、優先度の高いKeyメトリクスや、事業単体の状況を同期することの難しさが増した1年でもありました。
スタートアップあるあるだとは思いますが、事業の形が変わり、数字のトラッキングの方法や、優先度が変更されることは茶飯事です。
各事業で守るべきライン、そしてUbie全社で守るべきラインの認識を揃えられるよう、事業管理という部分も(まだまだ足りないところも多いですが)強化した1年でした。

事業同士のかけ合わせにより生まれる価値がある

医療機関様向けにはすでに「ユビーリンク」というサービスを展開していますが、こちらは月間700万人以上が利用する症状検索エンジン「ユビー」から、近隣の生活者様への認知向上に繋げることの出来るサービスです。こういった患者、医療機関向けに事業展開しているUbieにしかないアセットのかけ合わせをさらに加速していきたいと考えています。

また、マーケット/テクノロジーの変化をいち早く捉え、体験へ落とし込めるようになったことで、2023年10月より、生成AI(LLM:大規模言語モデル)を活用した初の機能「問診要約機能」の提供をクリニック向けに開始しました。

この機能は当初描いていたよりもご反響を頂き、世界で最も有名なヘルステックメディアの1つであるMobihealthNewsに取り上げていただくまでになりました。

2024年以降、「医師の働き方改革」「保険証の廃止の可能性」など医療機関を取り巻く環境は様々な外的要因によって変化を求められており、私達の事業も変わっていかなければなりません

より患者様が適切な医療へ出会えるように。
医療機関様が適切な医療を提供するために少しでも助けになれるように、2024年も尽力していければと思います。

We’re Hiring

最後に、そんな調整をしていくための仲間がまだまだ足りません!

Ubieでは一緒に働きたいメンバーをまだまだ募集しています!

toC, toBといった観点だけでは解けないミッションに、一緒に取り組んでくれませんか?
興味を持っていただけた方はカジュアル面談もご用意しています。お気軽にご登録お待ちしています!

【提供するサービス一覧】
 ▽生活者向け 症状検索エンジン「ユビー」 
日本版:https://ubie.app/ 
US版:https://ubiehealth.com 
▽医療機関向け「ユビーメディカルナビ」
 https://intro.dr-ubie.com/

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