超リアル!「デザイン費の算出方法」をお伝えします。恋のABC。工数、付加価値、経験値。

◎ なぜ、デザイン費を伝えるか?

私がnoteで文章を発信するのは、「デザイナーではない人に、デザインを伝える」ことが、第一の目的です。SNS上で、こんな光景を見たことはありませんか?

デザイナーとクライアントの見積提出、やり取りの中。デザイン費の価値観が合わず、デザイナー側が「こんなに大変なのに、こんなに安くみられた! ありえない!」。そして、そうだ! そうだ! と賛同する、他のデザイナーたち。

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◎ 問題こそ、改善発見伝。

お客さんとのやり取りの中、何か問題が起こった場合、よほどのことがない限り、私は “120%デザイナーが悪い” というスタンスでいます。その方が、次につなげる改善点が見えるから。

明確に伝えたつもりで、勘違いが起きた場合。「より確実に伝える、伝わる方法」があれば、問題は起きなかったかもしれない。「わかってくれないクライアントが悪い!」と嘆いて解決するのであれば、いくらでも叫ぼうじゃあないか。つくったフライヤーに効果がなかった時、お客さんのせいにしますか? もっと伝わる方法があったんじゃあないの? と改善策を考えませんか?

つまり、上記やり取り、どっちが悪い! とか言いたいんじゃなくて。価値観の至らない共感は、デザイン業界全体の問題であり、まだまだ、より良くできる “明るい光” だと。おぉ、まぶしい。

……というわけで、“デザイナーだけが内輪でわかる” 感じノンノン、「デザイナーではない人にも伝わるよう」に、デザイン費の算出方法を書いてみます。努力します。(*逃げ道 → あくまでも、私の考え方なので、参考までに!)

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◎ デザイン費の “区分け” を教えてくれよ。

先に、デザイン費の算出方法、区分けをお伝えします。ロゴマークデザインの場合、

01. ディレクション:
ヒアリング/リサーチ/コンセプト立案/進行管理
02. デザイン:
ラフ制作/デザイン実施制作/フォルム・書体・カラーの検証・調整/レイアウトの検証・調整

……が具体的な業務内容となり、

A. 「全行程に必要な、全てのデザイン提供と工数」
B. 「納品後のデザインがもたらす付加価値」
C. 「今迄の実績数・ノウハウとなる経験値」

……をもとに見積内容を算出します。AとかBとかCとか、わかんねぇーよ! ファックス! セーフ。恋のABCは知っているよ。まぁ、待ちなさい、いま話すよ。

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A. 「全行程に必要な、全てのデザイン提供と工数」とは?

これは、「デザイン依頼を受けてから、納品までにかかる、時間と作業量」です。以前書いた「良いデザインをつくる流れ」は、全10行程。プロジェクトによっては、約1〜3ヶ月以上かかります(もちろん、プロジェクトによって変動しますよ)。

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B. 「納品後のデザインがもたらす付加価値」とは?

これは、「デザインを取り入れることによって、生じる効果」です。「世界観、良い循環、長期的利益!」でも書いたように、完成ロゴを使うことによって「想いの具現化 → 理念の共有 → モチベーション向上 → 訪れたくなる印象 → 伝えたくなる意識 → 想いの具現化……」。正の循環を生み出す。結果、売上や認知につなげる。その価値、効果を指します。

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C. 「今迄の実績数・ノウハウとなる経験値」とは?

これは、「担当デザイナーが手がけてきた、付加価値の証拠・経験値の提示」です。

01. 付加価値の証拠:
担当デザイナーが、デザインを通し、今まで携わってきたクライアントの方々の経営や運営などの面は成功しているか?

02. 経験値の提示:
担当デザイナーが提供してきたデザインが、世の中から評価(実際の声、デザイン賞受賞やデザイン誌掲載など)されているか?

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◎ デザイン費を大きく左右するのは、いったいなによ?

率直に言うと、「A. 工数」よりも、「B. 付加価値、C. 経験値」(への期待感の大きさ)が、デザイン費を大きく左右します。

っつーわけで、“大変なのに安く見られる!” という主張は、工数軸なので意味がない、ってこたぁないですが…… “これぐらいします!” という理由をきちんと主張する場合は、「A. 工数、B. 付加価値、C. 経験値」を3つ同時に、伝える必要があります。

・ 「B. 付加価値」を掘りさげると。1人で切り盛りする個人運営カフェのロゴと、1,000人規模の会社ロゴ。仮に同じ工数でも、デザインが与える影響度、貢献度、つまり、付加価値が変わるっちゅーわけです。

・ 「C. 経験値」を掘りさげると。“デザイン勉強中の学生” と、“就職して一年目のデザイナー” と、“実績数1,000,000を超えるハイパークリエイター” では、デザインと向き合うノウハウの差がある。また、誰にお願いするかによって、期待レベルも変わってきますよね。

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◎ んん? で、デザイン費って結局いくらなの? 早く教えて!

もうおわかりだと思いますが、直接会って、ヒアリングしないと、詳細のデザイン費はわかりません。なんじゃそりゃ! その理由として、

・ デザイナー視点でいうと、「依頼されるデザイン概要と方向性」がわかって、はじめて「A. 工数、B. 付加価値」が算出できるから。

・ クライアント視点でいうと、「どのデザイナーに頼むか」によって、「B. 付加価値、C. 経験値」が変わってくるから。

……です! ふぎゃあ!

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◎ どのデザインに、どんくらいのデザイン費をかけるべきなの〜?

世の中には、本当にいろんなデザインが存在しますよね。まず、「求めるデザイン、デザインを取り入れるシーン」によって、「適したデザイナー、適したデザイン費」が変わってきます。

例えば、「お肉をお店で食べたい」場合。

・ 出勤中のおひる休憩で、サクッと牛丼をかっ込みたい時。
・ 久しぶりに会う友人たちと、活気づいた場所でガッツリ食べたい時。
・ 大事な記念日、手の込んだコースを、眺めのいい場所で味わいたい時。

3つのシーン。なんとなく、行くべきお店が見えてきませんか? で、細かくいうと、それぞれ、得意な分野が異なる。スピーディーで激安なのか、ボリューム満点なのか、心地よいストーリーを感じさせるのか。

デザインも同じです。「そのシーンに、どのような、どれくらいの思い入れがあるか」によって、頼むべきデザイナー、適するデザイナーが変わってきます。同じく、かけるべきデザイン費も変わってくるわけです。

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◎ すべてのデザインに、多額のデザイン費をかける必要はない。ただ……

私、牛丼屋、けっこう行きます。すき家、とろ〜り3種のチーズ牛丼ミニ、サラダセット、最高! 本当に便利でありがたい。一緒に出てくるタバスコもありがたい。逆に毎日、いいとこのフレンチコースとか頼んでいたら、破産しちゃう(お金があふれんばかりの人であれば、余裕でしょうか?)。

そうです。予算がないのに、無理して、何度も何度も多額のデザイン費をかける必要はありません。本来やるべきことができなくなったら、本末転倒。ただ、「思い入れのある(ことになるだろう)デザイン」には、事前に、どれくらいのデザイン費がかかるか、調べて、知っておいてもらえると嬉しいです。どうやって?

思い入れのあること。大事なシーン。お店を探す時のように、結婚式場を探す時のように、毎日を過ごす家を買う時のように。自分でデザイナーを調べて、「求めているシーンに合うな」って感じる人がいたら、声をかけてみてください。直接会って、想いをぶつけてみてください。そして、聞いてみてください。「私のこの想い。形(デザイン)にするなら、いくらですか?」と。

……すると、デザイン費がわかる。もしかすると、その時、すぐに取り入れることはむずくても、事前に準備ができるかも。

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いや〜、ついつい熱が入り、ビヨンと長くなりました。日本で “デザイン” って言葉が広く認知されてから、けっこうな年月が経ちますが。飲食や物販など、他業界に比べ、「何を頼むと、いくらくらいしそう」ってのが、まだまだ、わかりにくい世界だと思います。

一番上に書いたようなデザイナーとクライアントのやり取りを見るたび、「そうじゃないよ〜、デザイナー側から “理解、共感しやすい” ように、デザイナーじゃない人に向けて、“やわらかく丁寧に” 伝えなきゃイカンのだよ〜」と、日頃モンモンとしていましたが、ようやくここで(ちょっと)スッキリしました。

ん? いや、これは序章である。まだまだ。日常とデザインを拡げる行為。まだまだ、こっから続くのである。……なに? 恋のABCを知らない? オナニーマシーンの名曲だよ。さてはチミ、ヤングマン or ヤングガールだな。まずはコレを読んでくれ。時間の無駄になるよ。話はそれからだ。また会おう! 感謝!


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◎ ほんのちょっと役立つだろう、デザイン・デザイナーの話

デザイン入門書「デザイナーになる。 伝えるレイアウト・色・文字のいちばん大切な基本」(MdN)の著者が書く、デザイン・デザイナーのよもやま話。仕事・姿勢・構築・業界……いろいろ語ります。
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