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漫画投稿サービス「Hoook」“ロゴとストーリー”。出版業界をかえる、漫画家の“新たな収入源”。豊かにつながる、デザインフロー。

▶ 漫画投稿サービス「Hoook(ホック)」ロゴの解説。


「豊かにつながる」というコンセプトで制作。

漫画を描く、読んでいただく。漫画を読む、応援する。漫画家と読み手をHoookする。収入面だけでなく、心も豊かに。豊かさは継続し、人に世に還元される。

その想い・様子をシンボルマーク・ロゴタイプで具現化。名称の視認性、存在感、ビジョンの独自性を表したロゴマーク。

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△ 「株式会社Hoook」代表取締役 兼 漫画家、浅田隆宏さん。

△ 「Hoook Twitter」より「漫画とHoookとCCCの話」からの抜粋。

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▶ Hoook 浅田隆宏さんとの「出会い」。(書き手:永井弘人



2018年春。ちょうど、海賊版の某違法漫画投稿サイトが世間を騒がしていた頃。Twitterを眺める僕の目に、こんなリツイートが飛びこむ。

「YouTubeのような、Netflixのような、漫画サービス」をつくりたい。

(* 当初、名称は「Hook」としていたけど、商標関係で現在は「Hoook」に変更)

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ちょうど、かねこあみと“カルチャー次世代をデザインで応援”する「つなぐよ」始動時期。「これは、まちがいなく、『新たな文化』を築くサービスとなる」。僕は直感した。

と、同時に、「自分たちが、何かしら力になることはできないだろうか?」とも考えた。

「ぜひ、Hoookロゴをデザインさせてほしい!」という連絡をとるため、窓口を探す。唯一あった、匿名メッセージサービス「マシュマロ」。

浅田さんが考えているサービスへの共感、自分自身も高校時代に漫画(エロ)を描いていたこと、コミケに出店したことがある(エロ同人)こと。なにより、デザインで力になりたいこと。

字数制限に何度も書き直しを求められ、あーでもないこーでもないと推敲し、一粒のアツアツマシュマロができあがる。そして……面識のない浅田さんに投げた!!

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……しばらく返信がなかった(返信がある、という保証もないけど)。ある夜、最低限の筋トレをおえた時。ツイッターDMのアイコンが光っている。ひらく。

永井弘人様

ご多用の所恐れ入ります。マシュマロのメッセージを拝見させて頂きました。

Hoookのロゴデザインについてなのですが、まさしく今検討を進めている所でございまして、ご提案を頂き大変有難く思っております。

永井様のご都合も伺わせて頂きつつ、日程を調整させて頂ければと思います。

浅田隆宏


キター!!!!! このnoteを読んでいる方々に、ぜひ、おぼえておいてほしいことがある。

「本心で『やりたい仕事』ができる時の“条件”って?」の質問に対する、自身の経験を踏まえた答え。クライアントさん候補に対し、

本心で「やりたい仕事」ができる時の「条件」。

・ “熱さ、真摯さ、丁寧さ”を軸に、想いを伝える。
・ 相手も「その仕事」を、心の奥底で求めている。
・ 自分が「その仕事」に、「答えられる力」をもっている。
・ なにより、受身でなく、“自分から”声をかける。


……という条件が重なった時。次ステップの“やりたい仕事”が生まれるのだ。おい! 「あぁ、はやくいい仕事、“もらえねぇーかなぁ”……」とか嘆いている連中よ! 「その仕事」が頼まれない理由はなぁ、

・ “熱さ、真摯さ、丁寧さ”が欠けている。
・ 相手がそもそも「その仕事」を求めていない。
・ 自分が「その仕事」に「答えられる力、準備」ができてない。
・ なにより、“受身”で仕事をもらうことを待っている。


……のどれか1っこでもあてはまっていりゃあ、一生、くるこたぁないんよ!

逆にいうと、クライアントさん候補は全員、「人間」である。「感情」があるんだ。理屈やロジックだけで判断する、されるわけじゃない。

つまり、“やりてぇ仕事”っちゅーのは、“てめぇの熱量から生みだす”もんなんよ。

つまりつまり……世界は、“デザイナー・クリエイターの数”だけ、まだ見ぬ可能性で、満ちている!!!!!

いきなり、大きな世界は1人じゃ変えることができない。しかし、歩み出し、まずは小さな、微小世界であれば、1人でも変えることができる。絶対だ。革新の確信。

……ア、ア、アンダスタン? ……あ、しつれい! 話しがそれました。

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▶ Hoookの「特長」とは?



とまぁ、「Hoook」のロゴをつくらせていただくことになったわけです。ところで、そもそも「Hoook」ってなによ? の掘りさげを。

わかりやすくいうと、「YouTubeの漫画版」。漫画家と読み手をつなぐ「漫画投稿サービス」。現在開発中。

広告掲載によって、通常の漫画閲覧は“無料”。読み手は、好みの漫画家を“応援・サポート”できる。漫画家には、運営・読み手からの広告費・サポート等による“収入”が入る。

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「Hoook」内、漫画をどのように読むか? それは、動く漫画「Manimation(マニメーション)」

ん?? どんな風に見えるか? そりゃあ、見てもらった方がはやいでしょう! 下の「青矢印 ▶ 」を押してみてください。


……こんな感じで、「固定画面」内の「コマ・セリフ」が自動で切り替わる。縦・横スクロールの必要はなく、スマホをおいたまま、両手フリーで漫画を読むことができるんだじょ!

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▶ 浅田さんが「望む漫画業界」、目指す“ビジョン”とは?



それでは。なぜ、浅田さんは「Hoookを立ち上げることを考えた」のか??

もともと、週刊少年ジャンプの“漫画家アシスタント”として活動していた。日々の忙しさ、そして、忙しさに比例しない稼ぎ。すくない休み。“やりがい”はあるが、肉体と精神が追いつかない状況がつづく。

浅田さんは、いったん、“漫画家の本業”から離れる。そこで、客観的に、今後の「漫画家・漫画業界」はどうあるべきか? 冷静に見るきっかけを得た。

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「理想の漫画業界」。それは、ちゃんと力のある「漫画家が“収入面”も“心”も豊かになり、漫画を描くことが継続できる」状態。

そのためには、「出版社が漫画をつくり、売り、利益を還元する」という、現代において“うまくいっていないサイクル”、「根本的な“原因”を解決」しなければならない。

では、「解決方法」はなにか? 「新たなビジネスモデルの確立」である。その「新たなビジネスモデル」が「漫画投稿サービス『Hoook』」だ。

さらに、「Hoook」は投稿サービスだけでなく、“出版や税金の手続き”等のサポートも行い、「漫画を描くことに、より集中できる」環境改善も行う。

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1日は24時間。これは平等。皆さん、24時間の中、「コンテンツを見る時間」はどれくらいだろうか? 2〜3時間ぐらい? はたまた、1時間ぐらいだろうか?

このコンテンツ視聴時間。もちろん、“漫画を読む時間”とは限らない。映画、音楽、電子書籍、このnoteだってコンテンツだ。様々な媒体が視聴時間をとりあい、時には助けあい、力を重ねる。

いずれも。「本当に内容が良く、おもしろく、意識的に人に届けているコンテンツ」であれば、徐々に結果が出る。人は時間とお金を費やすだろう。“ん〜……もっと、見たい!!”

“循環する時間”が、“循環するお金”につながる。うるおう業界。そんな業界を目指す人がより多くなれば、外部から応援・投資される金額もアップするだろう。まさに、“正の循環”。

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▶ 「漫画コンテンツの“新たな収入源”」はなに? 日本と中国の比較。



日本と中国の比較。中国は日本人口のおよそ10倍。漫画家を目指す人。日本は約10万人、中国は100〜150万人。比例して、中国の漫画業界で動くお金も約10倍あり、漫画家の収入も約10倍。

その「収入源」は“紙の漫画”ではなく、“漫画アプリ”をはじめとした、「デジタルコンテンツ」だ。

他業界もふくめ、「デジタルを通してのビジネスモデル」が確立されたのはここ5年ぐらい。中国における、「デジタル漫画コンテンツ = 漫画アプリ」の「具体的な収入源」はなんだろうか??

■ 「デジタル漫画コンテンツ」による、「漫画家の“新たな収入源”」。

・ 漫画の「コンテンツ自体の販売」
・ 読み放題の「有料加入」
・ 無料読み放題に含まれる、「広告
閲覧費」
・ 漫画から派生した、「グッズ販売」
・ ファンからの応援・サポートによる、「投げ銭」

……などなど。


……上記を見てみると。

日本ではまだ根強い、「漫画家 = 出版社の新人賞を獲得し、連載を持って、収入を得る」という認識にはまらない、「今までになかった、漫画家としての“新たな収入源”」がたくさんある。

例えば、“漫画家”がライブ発信をして、“タレント化”する流れもそのひとつだ。もちろん、古きも新しきも「これが絶対の正解! 絶対のオススメ!」というのはない。

なにが言いたいかってーと、「人・個々によって、『活動の仕方』が選べる時代」なのだ! つまり、漫画家(デザイナー、クリエイター全般にもいえるけど)と会社のあり方、関係性を今一度見つめなおす時代。

逆にいうと、自由選択できるゆえ、今後は「より魅力的な多様性が求められる」。選べる道が多数あるからこそ、「強い意志を持ち、自発的な行動」をしない限り、“肩書きや収入の継続保証がない”ともいえちゃうんだ。

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▶ 浅田隆宏の「人間性」を勝手に語る。


さて、浅田さんのTwitternoteから感じる印象はどんな感じでしょう??

情報の深掘り、分析視点を通した、自身の考えを真っ直ぐに伝えている。ことなる面で、人間くささを持つ。僕は、ここに“人”としての魅力を感じた。

様々な業界が変わっていくように、世の中から「経営者に求められること」も変わってくるんじゃなかろうか。

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“超合理的、不要なものは一切切り捨てる思想”から、「人間くささを愛する感情」を持つように。

私事になるけど、独立前のクライアントさんを振り返ると、大きく2種類に分かれる。制作パートナーを「業者」として割り切るか、「一人の“人”」として見ているか。

たしかに「業者」として割り切った方が、物事の淡々進行はスムーズかも。しかし、そこに「ドラマ」や「感動・ストーリー」は生まれない。ってことは、「“人”を魅了する文化」も生まれない。

「サービス」も「デザイン」も、(限られた時間の中、できる限り)接する人を「一人の“人”」とみて、いっしょにつくる。つくろうとする。

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それが、“理想の経営者像・思考”としてベストかどうかはわからないけど、僕が、浅田さんが発する言葉や姿勢をみて「“この人”といっしょにロゴ・デザインをつくりたい」と感じたのは事実である。

あと、ツイートを見てると「草」多発の“茶目っ気”を秘めてたりも(草)。

作品やサービスが生まれる裏側、ドラマチックなストーリー。それらがこれからのクリエイション業界に、より良い影響を与えていくと思うんだ。

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▶ Hoook 「ロゴの制作フロー!」 流れを公開&解説。


おまちかね! 「Hoook」ロゴができるまでの流れを公開&解説しちゃうよ! 駆け足で進むからついてこいよ!

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■ その1. 「コンセプト立案」

△ まず、ロゴに限らず、デザイン制作全般に必要なのが「ヒ・ア・リ・ン・グ」! 対人間だからこそ、できる「ヒアリング」。聞いた内容から重要な「キーワード」を書き出そう。

そして、優先すべき「キーワード」をがっちゃんこして、「一言でいうと?」の「デザインコンセプト」にする。この「コンセプト」を「オリジナリティを感じる、最適な形にする」のが「ロゴデザイン」っちゅーわけだ。

で、制作する「ロゴ構成(シンボルマークありなし、ロゴタイプのみ)」等によって、検証の進め方は異なる。

今回は、Web・アプリサービスにおける「シンボルマーク(アイコン)の独自性」「ロゴタイプ(文字)の視認性」を重要軸として、まずは、「シンボルマークの検証」を最優先に進めた。色検証はあとじゃ! ガハハ!!

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■ その2. 「検証案の確認・候補案の選抜」

△ さぁ、「デザインコンセプト = 豊かにつながる」を感じさせる「シンボルマーク」の制作・検証だ。つくった案全部をいきなり、バババーッとクライアントさんに見せちゃうと混乱しちゃうよ。

そこで、まずは「デザイナー視点」で「オススメ案」を選出する。「自身が“良い”と感じる案はどれか?」ふるいにかけるんだ。で、選出ロゴ案をクライアントさんにお披露目。

協議・相談、意見交換をしつつ、「候補案を選抜」する。上図の最上段3案が候補案。ここから、より「豊かにつながる」形状・構成となるよう、調整・検証を進める!

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■ その3. 「使用イメージの検証」

△ 候補案をもとに、「ロゴタイプ(文字)部分・構成の派生案」をつくる。よりインパクトやキャッチーさを与える? いやいや、読みやすさ優先?? ……の検証だ。

同時に、「実際のロゴ使用イメージ」検証を行う。本プロジェクト以外のロゴもそうだけど。“真っ白な紙に印刷されたロゴ”をお客さんが見ることはあまりない。

実際にロゴが見えるシーンって、ショップカードに印刷されていたり、Webサイト上だったりするでしょ? つまり、実生活の中で、どんな風に見えるのか? その検証視点から、ベストな判断をするんだ。

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■ その4. 「検証を経て、ロゴ決定!」

△ そして、ロゴデザインが決定!

本noteのストーリーやサービス特長、制作フローを知った上で「決定ロゴ」を見ると、より深い印象や味わいを感じるよね? ……ね!!? ……うん、ありがとう!!!!!

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▶ 浅田さんの“メッセージ”。あとがき、“クリエイターの皆さま”にむけて。



本ストーリーの最後に。浅田さんより。

「Hoook」は、これから“漫画家が独立して稼ぐ時代”を読み、収入源を出版社だけに頼らない、「個人漫画家」のバックアップ体制をとるサービスであり、会社です。
私たちの理念に共感される漫画家さん、これから漫画家を目指す方々。ぜひ、いっしょに漫画業界を盛り上げていきましょう。

先の明るい展望を見据え、このメッセージで締めさせていただきます。

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▶ 「浅田隆宏さん・Hoook」参考URLだよ。

・ 浅田隆宏 Twitter
・ 浅田隆宏 note
Hoook Twitter


△ 出版社・書店が並ぶ神保町周辺にて。紙からデジタルへ。変わらないのは「漫画がもたらす感動」。時代変化、続けるためにやるべきこと。コミックカルチャーを担う、浅田さん、Hoookを心より応援している。

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あ! どうも、永井弘人(アトオシ)です。

ラストまで読んでいただき、ありがとうございます! まさか、高速スクロールでここに辿りついたわけじゃなかろうもん? おぉん??

いやはや、「ものづくり」と「収入・稼ぎ」って、きってもきれない部分がありますよね。

“個人経営”や“フリーランス”って、響きはいいんですけど、かなり戦略的、唯一無二、自分が“それ”をやる理由ってのが、正しく世の中に伝わらないと、なかなか続けるのがむずかしいのも事実。

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また、「漫画を描き続ける」という同じ目的の中。

「Hoook」が“漫画業界自体”を変えることに対し、以前、つなぐよで紹介した「株式会社ナナフシ・漫画家の木星在住さん」は、“自分自身の稼ぎ方”を変えるに至った。

この対比もいろいろと考えさせられますね。

本noteが、漫画家さんに限らず、クリエイターの皆さまが「いまの時代が“こういう状況”であることをふまえた上で、『じゃあ、自分はどうするの?』」ってなことを、おのおの考えるきっかけになってくれると、ヒジョーに嬉しいっす!

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肉体、マネー、やりがい、快楽。そして、貢献。単発〜中期的〜長期的な仕組みづくり。

これらの狭間で、個々がベストな形で、マジで“豊かな”生活、人生を送ろうじゃあないか。もちろん、心よ、心。“豊か”にするのは。あはん。

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いつも読んでいただき、本当にありがとうございます。いただいたサポートは私のモットーである、「“デザイナーではない人”にデザインを伝える活動費」に使わせていただきます。日々、コツコツと拡げていきます!

ありがとうございます! 「スキ」で、パワーアップしました!
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アトオシ(永井弘人)デザイナー

グラフィックデザイナー。グッドデザイン賞受賞。東京デザイナー学院講師。日本タイポ協会会員。YouTube→bit.ly/2KHHgo1 著書「デザイナーになる!MdN」→https://amzn.to/2USvPvi デザイン事例サイト→https://atooshi.com

◎ 日常とデザインを拡げる雑文集

「デザインを身近に感じ、日常の中にデザインを取り入れたくなる」。そんな気持ちを後押しする雑文集。グラフィックデザイナーのリアルな日常を、フリートークでさらけ出します。ときに真面目に、たまにエロく、ほぼくだらない。
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