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マネタイズを意図しない。ただ価値を磨き、広く伝えるを行うということ。

儲かることをするのではなく、売上が常にある、という状態へ持っていくということ。それは1つの持続可能なビジネスのあり方の一つではないかと思う。

そして私はいま、そこに意識がある。

抽象度を少しだけ下げると、春夏秋冬における、春の種まきと夏の水やりをていねいにていねいに行うということ。

秋の収穫は意図することなく、木からこぼれおちたものをていねいに拾い、大切に食し、それでも余るものを冬に貯蔵するという考え。

私たちは儲けを意識すると、春と夏を疎かにし、秋の刈り取りばかりに意識を向け、時には種や芽までをも刈ってしまう。

枯れ果てた大地には、焦燥と虚しさだけが残る。


これをもう少しだけ具体的にいうと、普及できるものを据えて、あとはプロモーションを中心に行うということ。

普及できるものというのはつまり、容易に告知記事やお申込みページに辿り着く動線上にあり、いつでもすぐに試せるような買いやすい価格であるということ。そしてバックエンドの販売を意図しないということ。

プロモーションというのは、口コミしたくなるような商品力や切り口の設計を行い、多くの人に試してもらいながら、それをシェアして広げてくれるような施策を盛り込むということ。

例えば、ナノブロックのアンバサダーマーケティングのように、興味関心度の高い人たちへ向けてモニターを提供し、その感想を率直に発信してもらうような取り組みが分かりやすいと思う。

一時期、セミナーレポートを参加者に書いてもらうことで爆発的に広がった団体があったが、あれは一般客を発信の道具として使ってしまっている点がちょっとだけ違和感があったが、そこを公式にアンバサダー(大使)として募るようにすれば気持ちよくお互いに割り切ることができるし、第三者的にも妙な雰囲気は感じないだろう。


ここで大切なのは、儲けることではなく、常に売上があるという状態を維持することであり、同時に意識を向けるべきは『お金を稼ぐのではなく、資産を作り上げる』ということ。

つまり、マネタイズしようと思えばいつでもできるけれど、あえてそれをせずに資産として保有する、ということ。

具体的には、ちょっと背中を押してもらえればいつでも買う用意ができているよ、というような層のフォロワーを多重的に積み上げていくこと。


ポイントは、組織としての仕組み化を図るのではなく、アップルや小米(シヤオミ)のような、理念やビジョンで熱狂したファンを獲得する属人性の高い仕組みによって、フォロワーたちと共に育っていくコミュニティを育てることに意義がある。

だからこそ意図したマネタイズを積極的に行うのではなく、常に売上があるという状態を継続させながら、本当に必要な最上位の顧客のみにサービスを提供しつつ、「コミュニティ内の仲間」という位置づけでフォロワーたちと価値を共に生み続ける必要がある。

価値をマネタイズして収入にするのではなく、価値を資産として保有する在り方がこれからとても大事なんじゃないかと思っている。


そして、その資産も「囲い込みを行う」ということではなく、常にそのように評価されている状態にある、というのが正しいと思う。

つまりフォロワー側からすれば、「私はあの人が好きだからフォローしてるのであって、マネタイズ要員として確保されているわけじゃない」って状態をキープする必要性があるということ。


そのためにも、マネタイズを意図することなく、ただ価値を磨き、広く伝えることへ意識を向け、継続的に、積極的に行うことが大切だ。

だからこそ、見つけやすい商品販売ページに、買いやすい価格の、とても価値の高いものを用意する必要があるし、それがいつでも買われているような状態を作り上げる仕組みも必要になる。

その解決策の1つがアンバサダーの導入ということ。


そして、忘れてはならないのが、自らマーケットを縮小させてはいけない。市場を最初から狭めないということもお忘れなく。

ニッチな場所よりも一般に公開された、開けた場所の方が人が多いに決まっている。だからそこで広げることをする。

富士の樹海で商売をするのか、都心のど真ん中で商売をするのか、というぐらいに市場の大きさは異なるのだから。

ニッチな場所でラクに儲かるビジネスは、これからのよりオープンな世界では一瞬で過当競争に巻き込まれ、すぐに収益が上がらなくなる。

facebook の起業女子ブームはその典型だった。


儲かることをするのではなく、価値の高まることをする。

すぐにマネタイズするのではなく、常に売上があるという状態を仕組みによって作り上げる。

収入を得るのではなく、資産を育てる。

ニッチな場所で発信をするのではなく、開けた場所で正当な評価を得て仕事をする。

そしてその結果として、この社会の枠組みの中の経済圏の中で、もう1つの自分が生きやすい経済圏を作り上げていく。

これこそが、これからの個人の生存戦略なのではなかろうか。

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